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旋盤ができる前の鋳造砲の砲身内側の仕上げ方法を教えてください。 鋳造砲は外型の中に中子(砲身の内側になる)を立てて溶融金属を流し込んで覚まして固め、外型を外して中子を抜いて作るものと理解しています。 中子は若干テーパー状にするか、中子表面が何らかの形で犠牲になるかしなければ出来上がった鋳造砲から抜くことができないものと思われ、いずれの方法にしても鋳造したそのままだと精度が悪い砲にならざるを得ないと思います。(テーパーさせなくても熱膨張させれば抜けるのかもしれませんが、長い砲だとそれも結構難しいと思います。) 少なくとも18世紀には大砲に中ぐり加工を施す工作機械が存在していたのは知っていますが、そうした工作機械が登場する以前はどのようにしていたのか?また、いつごろから工作機械を使って中ぐり加工を施すようになったのか?を、教えてください。 おうる |
- 近世の大砲腔内仕上げについては 過去2011年4月頃のANSQフランス野砲標準化推進者”グリヴォヴァール( Gribeauval )
に関する質問の時に少々話題にしましたが、ネット検索しても見当たりませんので思い出して記述します。
仏陸軍砲兵功労者 ”ヴァリィエール( Vallière )”と 深穴切削加工の発明者”ジェーン・マリツ” の二人が重要であります。
英語版Wiki 。 日本語版もリンクしています。
ヴァリエール
ttps://en.wikipedia.org/wiki/Florent-Jean_de_Valli%C3%A8re
ジェーン・マリツ
ttps://en.wikipedia.org/wiki/Jean_Maritz
まとめると下記のとおりです。
Jean Maritz (1680–1743): 1713年垂直式深穴切削加工(現在のボーリング加工機)を発明。
1734年水平式深穴切削加工(現在のガンドリル加工機)を発明。
Vallière(1667〜1759) :Jean Maritz の深アナ加工方法を大砲製作に利用拡大し高精度な大砲を実現。
又、1732年仏陸軍の野砲を"加農砲" "榴弾砲" "臼砲" 投石砲の4種類に制定。
それ以前はマスケット銃に同じく球弾を布パッチで包んで弾丸と腔内径との隙間調整していました。
軌跡の発動機?誉
- 回答ありがとうございます。
>それ以前はマスケット銃に同じく球弾を布パッチで包んで弾丸と腔内径との隙間調整していました。
布で包んだ弾を突っ込んで引っかかる部分を鑢等で削るんだろうと思いますが、具体的に使用した道具や手順、どれくらい手間がかかったかというような資料はありますでしょうか?
おうる
- >2. 資料
この様なところを丹念に読んで行くことが面白いと思います。
ttp://www.wikiwand.com/en/Cannon
ttp://beforewinthrop.com/section1/BW1-04-AmmunitionOnShips.html
〜?誉
- 回答ありがとうございます。
残念ながら紹介していただいたリンク先に私が求めていた記述は見つけられませんでした。
知りたいのは鋳造砲の製造方法で特に砲身内の仕上げ加工です。
鋳造方法については興味深い動画を見つけました。
ttps://www.youtube.com/watch?v=px9XAV3CNJ0
あいにくと日本語でも英語でもなくて字幕もないので何を言ってるのかさっぱりですが、中世の青銅砲の鋳造作業を再現しています(砂型鋳造ではなくロストワックス法のようです)。しかし、残念なことに鋳造した青銅砲の砲身の内側をどんな工具や材料を使ってどうやって仕上げていったかは再現してくれていませんでした。
「bronze cannon barrel finish」等で検索してみたりしてるんですが…レプリカ大砲の販売サイトばっかりで、当然その製造工程は現代の工作機械をバリバリ使っていて鋳造砲黎明期の作業工程はわかりません。(紹介されているレプリカ大砲はどれも美しくて、置く場所もないのに買いたくなるくらい魅力的なんですが…)
自分でももう少し探してみます。
おうる
- >4.知りたいのは〜特に砲身内の仕上げ加工です。
恐らく中世の鋳造砲以前は腔内仕上げをされていない。腔内仕上げは上記の通り近世、中ぐり加工機が発明されてからの事と思います。
その証左として、上記で紹介した両ページ共、装填断面図で現代の銃砲と相違する点がワッズ WAD,WADDING=ピストンの存在です。
現代の銃砲は弾丸径と腔内径の隙間が程よく仕上げられていますので隙間からの逃げガスは僅かでありWADは不要です。
即ち膨張した燃焼ガスが直接 弾丸(飛翔体)底面を押し出します。
しかし弾丸径と腔内径の隙間がガタガタの場合逃げガスが大きく非効率な為 WAD=ピストンで押し出す必要があります。
現代の銃砲でも弾丸径と腔内径の隙間が大のもの、即ち散弾銃の弾薬にては 同様にWADを必要としていてます。
さて、青銅砲の鋳造技術の根源は教会で使用するBELL(青銅製鐘)の製作技術である事はご存じかと思いますが、面白いものを見つけました。
ttp://cccbr.org.uk/pr/publicity/bellsandbellringing/
ページ上から1/3ぐらいのところですが、”Bell in early 19th century tuning machine” のピクチャー。
鋳造した鐘の内側を初歩的な中ぐり盤で内径仕上げしている様子です。内径加工の目的は鐘の音色調整です。
ここでも時代は19世紀になってからなんですね。
〜?誉
- スハタ・ミ・・トレセカシモケ、シシミg、ポM喨、ヒ騅、キ、ニ。。、筅ヲ」アネヒ、ホヨリメェネヒホ、モ巛dヘ、、キ、ニ、ェ、熙゙、キ、ソ。」
モ「ケネヒ John "Iron-Mad" Wilkinson (1728ィC14 July 1808)。。、ヒ、ト、、、ニ、笳ハヒ、キ、ニ、゚、ニマツ、オ、、。」
ヨミ、ー、アP、ホーkテ、マ、ウ、ホネヒ、ネムヤ、ィ、、ォ、筍」
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- ↑文字化けしましたので再投稿致します。
近世 バレル内径加工技術の進歩に関して もう1人の重要人物を記載忘れしておりました。
英国人 John "Iron-Mad" Wilkinson (1728-1808) についても検索してみて下さい。
中ぐり盤の発明はこの人と言えるかも。
〜?誉
- ありがとうございます。参考になりました。
おうる