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銃砲の発射薬の酸素バランスを正にすれば、還元性の発射ガスからの発煤そして二次燃焼による閃光などを根治出来る筈ですが、それをしないのは 発射ガスが酸化性であると機関部や銃身の焼損や発錆が酷くそれを避けるために閃光発煤を忍んで酸素バランスを負にしている、でいいのでしょうか。 にも。 |
- 銃砲弾の装薬が酸素過少とされているのは、おそらくは発生する燃焼ガスの平均分子量を下げるためでしょう。燃焼ガスの平均分子量が下がれば、銃砲口初速を上げることができます。
太助
- 現在の銃砲でも、燃焼ガスの平均分子量が重要な問題になる=無煙火薬による加速の限界を出しているものは、戦車砲など限られていると思います。閃光が問題になる小火器ではそこまで出していません。また酸素バランスが正負ゼロのときが完全燃焼で熱量はそのとき最大に発生します。それに小火器の発射薬では水素分ではなく炭素分を増やすことで酸素バランスを負にしているのでは?
酸化性と書いているのですから焼損や発錆以前に腐食と書くべきでした。
にも。
- 坑道での発破作業等と異なり一酸化炭素等の発生を考慮する必要性が少ないこと、硝酸アンモニウム等の混ぜ物は爆発力を低下させることにあるのではないでしょうか。
UK
- ゐきぺ等に、ヘキサニトロヘキサアザイソウルチタンは酸素バランスが良いので発射薬に使った場合二次燃焼が小さく閃光を抑えられる等と書いてあり、ならどうして発射薬の酸素バランスを正の方に振る事が今まで為されなかったのかと、考察しました。
若し、性能上問題がなければ、銃砲の発射薬の酸素バランスを正にする、或は極力正負ゼロに近づける事は、望ましいですか?
にも。
- >>2
少し誤解があるようですね。
1)平均分子量を下げるというのは、CO2を発生させずにCOを発生させるという意味です。
2)燃焼ガスが発生する推力は、
√(燃焼ガス温度 / 燃焼ガス平均分子量) に比例します。
高初速の戦車砲に限った話ではありません。
3)同じ性能を出せるのなら、燃焼ガス温度は低い方がよいのではないかと思います。
4)エロージョンの原因は各説ありますが、腐食(コロージョン)は主原因とは考えられていないようですよ。とある本には、これを防止するには射撃後によく掃除しろと書いてあります。
以下駄文ですが、
仮に燃焼ガス組成が全てCO(分子量28)である場合を想定し、これに酸化剤を付与してCO2(分子量44)に完全燃焼させることを考えるとどうなるか。
弾に同じ初速を与えるには、燃焼ガス温度を絶対温度で44/28=1.57倍にする必要がでてくるでしょう。燃焼ガス組成がCOのみの場合の燃焼ガス温度が2000Kであるならば、完全燃焼させ燃焼ガス組成をCO2のみとした場合は、燃焼ガス温度は3000Kにもなる必要があります。まあ実際は熱解離反応が起きたりもするでしょうし、COがCO2になることで燃焼ガス温度が1.57倍以上になるかどうかも未検証ですが。
ということで、装薬の燃焼ガスに多量のCOが含まれているのには理由があると思います。
太助