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81mm迫撃砲のように分解して、複数人の人力で搬送できる無反動砲(主に対戦車用)としてこれまでに開発・配備等されたものはありますか。 pile |
- まずはwikiの「無反動砲」でも見て下さい。
アメリカ軍の場合だと大戦中のM18やM20がそうですね。
無反動砲は基本的に対戦車用で人力による搬送が出来るものが主です。
ただ口径が大きくなるにつれ砲自体の重量が重くなって行きますので車載による運用も増えてきます。
その為に軽量のM67等が開発されますが、基本的運用は複数人で行います。
有名なカール・グスタフも運用は最低2名からです。
SC
- 素人の素朴な疑問として、迫撃砲や無反動砲の砲身は分割できないのでしょうか。M18やM20は砲身と三脚で2分割できるようですが、
全体を3分割以上できるものがないかどうか知りたいです。
52kg、2.1mあるM20の砲身を人力で運ぶのは厳しくないですか。
また、M18もM20も戦車の恐竜的進化の渦中のなか、結果的には威力不足だったという点で、どうかということもあります。
もうちょっと重い機材でも大隊レベルで扱えますよね。例えば92式大隊砲は約200kgありました。(でも砲身は一体ですね。)
M40 106mmは威力、射程ともに(開発された時代において)十分だと思いますが、こいつを10個くらいに分割する設計は実現不可能でしょうか。
pile
ドイツの10.5 cm Leichtgeschütz 42は4分割できました。防盾+車輪、砲身が分割できるのは写真でわかるのですが、たぶんあとの2つは左右の脚だろうと思います。そうするとトレーラーとかちょっと大きな自動車の荷台とかで運べます。
http://en.wikipedia.org/wiki/10.5_cm_Leichtgesch%C3%BCtz_42
分割すると継ぎ目のところが弱くなりますから、武人が蛮用する兵器では砲身に継ぎ目がないほうがよかったんじゃないでしょうかね。
あと、カウンターバッテリーといって、射撃して位置をさらした砲を敵の砲は狙ってきます。特に射程が短い砲は撃ったら逃げるんです。急いで。あんまり複雑な機構だと逃げるのに邪魔なのですね。
マイソフ
- 比較的低初速で発射装置が重く嵩張る106mm無反動砲は同時期に誘導可能な対戦車ミサイルに後を追いかけられている存在で、どちらも直射によるHEAT弾主体ですから誘導方式の改良が進めば命中精度で優れる無反動砲の優位は薄れてしまいます。
一方、曲射弾道で撃つ迫撃砲は劣勢砲兵の反撃手段としてまだまだ有効でしたが、前大戦以上に前線に素早く肉迫してヒットエンドラン式に活動する必要があり、小さな砲である割に大袈裟な車台に載せられて機械化されて行きます。撃たれる側の対迫撃砲戦技術が進歩し、組み立てて砲撃した後にまたのんびり分解搬送する余裕も無くなって来たからです。
分解搬送のメリットが時代と共に薄れている、ということです。
BUN
- 砲身まで分解可能な重火器は徒歩部隊により大きな火力を与えるだろう、
ニッチだから一般に知られていないだけで世界のどこかにはあるはずだ、
そう思って質問したのですが、なかなか思うようなものが見つかりません。
お二方の回答が示唆するように、私もそんなものはないのだと思うようになりました。
もともと撃てば位置を暴露しやすく射程も短い。さらに撤収に時間がかかるとくれば
敵の反撃に対して脆弱なのですね。
ありがとうございました。
pile