368 |
質問365の回答として、「G36C のみ 2点バーストを備えています」となっていますが、 1.他のライフルで2点バーストを備えた銃はあるのでしょうか? 2.余り2点バースト機能を聞かない所を見ると命中率などのデメリットが3点バーストに比べると大きいのでしょうか? よろしくお願いします。 安井 賢一 |
- AN94というライフルが検索でヒットしましたよ。
あたりまえのことを書きますが、
a)一発一発の命中率では、3点バーストが2点バーストに劣ることは明らかでしょう。
b)1バーストで命中する期待値は、弾数が多い分3点バーストが勝ります。
c)3点バーストのほうが2点バーストよりも早く弾がなくなります。
b)を極限まで重視すればフルオート、
a)c)を極限まで重視すれば単発になるわけですが、
2点バーストライフルはa)に関して2発目の命中率を1発目と遜色ないように工夫することでa)c)を重視した内容になっているようです。(そうすると2バーストライフルの単発モードは何のためにあるんだろうか…?)
では何故、3点バーストが主流になるのか?
太助
- よく考えたら、小生もライフルの設計指針はわかりませんね。
・3発目の命中率はセーフで4発目の命中率はアウトだから3点バーストなのか
・3発目までの累計命中率が基準をクリアするから3点バーストなのか
・特に理由なく3点バーストなのか
太助
- >Q1.回答・・・AN94 アバカンとH&K のオプション以外見かけませんね。
>Q2.回答・・・コスト高になるメカを付属させるのに”2発止め”ではもったいないので3発にする。
3発なら簡易サブマシンガン的にもなるし、弾数制限により無駄弾の削減にもなる。
程度の判断でしょう。 実はこれは下記の通り間違った考えですが。
さて、本来の2〜3発バースト機構の意味は無薬莢銃で有名なG11 の開発理由に繋がります。
日本文 WIKI G11 に さらりと書かれていますし、英文WIKIでは更に踏み込んで書いてあります。
『(高発射速度の銃で)反動を受けた射手の姿勢が変化するより短い時間内にバースト射撃を行えば
人体大の集弾が得られ、高い制圧火力を発揮できるというコンセプトに基づいている。』 英文は省略。
もっと噛み砕いて説明すると・・・・ベトナム戦の反省研究として1970年代試された実験結果。
戦闘射撃をシュミレートした状態で、仮に射手があるマンターゲットに狙い定め射撃し
その1発目が外れた場合 2発目、3発目と撃ち込む射撃を数回〜繰り替えす動作より、
最初1度目の狙い定め射撃で弾丸が3発程度一斉に発射される銃の方が命中率が高い。
という実験結果が出ています。
この理由は、狙われた目標が移動している場合や目標が気が付いて退避する動作があるからと推測されます。
(仏陸軍では実際に銃身3本が束ねられ、一度に3発弾丸が発射出来る銃を試作し、
非常に高ヒット率が得られたそうです。3発の内どれか1発以上が必ずマンターゲットにヒットする。)
この実験結果により現代の列挙国は、自国軍用ライフルに3発程度のバースト機構を備える様になりました。
弾薬をケチるのが目的ではありません。
以上 少々脱線長文 失礼しました。
軌跡の発動機?誉
- 太助さん、軌跡の発動機?誉さん、ありがとうございます。
最初、3点バーストはトリガーハッピー(新兵はフルオートだと弾がなくなるまで引き金から指が離せない)対策だと思っていましたが、シミュレートや戦訓によるものだったのですね。
色々勉強になりました。
安井 賢一
- バースト機能無しのフルオート火器であっても、いわゆる「指きり(バースト)射撃」を行うことによって
3発(前後)バーストは可能ですよね。だからバースト機能とは、「たとえ練度の低い兵士であっても
確実にバースト射撃が実行できるようにするための機能」なのであって、「命中率や制圧効果を上げるための機能」
(特にフルオート火器に後からバースト機能を追加/変更した場合等)とは少し異なるように思いますが、いかがでしょうか。
蛇足質問…1930年ごろ日本で試作された試製自動短銃第二次試製銃(試製自動短銃第二次試作型?)にもバースト機能を
付けた付けないだのといった話がありますが、こちらのバースト機能の目的はなんだったのでしょう…。
通りすがり
- >5. 通りすがり さんへ
昔から“指切り”或いは 2発づつリズムで撃つ“タップ撃ち”(それの連射はダブルタップ)を
訓練で体得する者もおります。
小生も借りたバースト無しMP5で、セレクターフルのまま指切り3〜4発を連続やって見せ、
持ち主を驚かせた事もありますが、人間の手指の動作速さにも限界はあるものと思います。
G11やAN94 のコンセプトで重要な事は >3.で記述した
“反動を受けた射手の姿勢が変化するより短い時間内にバースト射撃”というものです。
具体的には G11の3発バーストモードは3発を90mSEC で実現しています。
銃反動が射手に遷移する以前に、0.1秒かからない時間内に3発の弾丸は銃口より離脱しています。
対し、一般的なオートライフルとして M16のフルオートは900発/min ですから
3発に0.2秒=200mSECです。
バーストメカ付けようが神業の指切り操作しようとも、この時間以下には出来ないわけです。
しかしながら理想の発射速度を得るには G11やAN94の如く高コストな特殊メカが必要ですので、
一般的オートマチックライフルに3発バーストメカを備えた0.2秒銃が現実的対応でしょう。
さて、帝国陸軍 試製自動短銃第二次試作型の要求仕様に、制限点射の引き金機構を備えるべく
要望があった様ですが、現実に備えられたものかどうかは存じ上げません。
単純に銃口暴れ(マズルジャンプ)対策を切望したものではないかと推測します。
〜?誉
- >5 いわゆる「指きり(バースト)射撃」・・・3発(前後)バーストは可能・・・
おお、それでありましたかっ!!
Nikon F3+モータードライブ(MD)とNikon EM+MDを併用していた時期がありました。
F3のMDは各種のモードがありましたが、廉価なEMのMDは連写(フルオート)のみ。
それでも慣れると、銃でいえば単発・2発・3〜5発など自在に出来るようになりました。
通りすがり様、有難うございます、「指きり(バースト)射撃」!
感謝・納得のカキコです。回答でなくてすみません。
竹松