361 AN/SPY-1の基本構成について教えて下さい。
同システムにはCFAとdriver TWTという増幅機構が使われているようなのですが、これらの働きがよくわからないのです。

CFA
http://www.its.bldrdoc.gov/media/31069/CohenRadarTxOverviewISART2011.pdf
driver TWT
http://www.defense.gov/contracts/contract.aspx?contractid=3348

ひとつのシステムに同居しているのか、バージョン毎に住み分けているのかさえも分からない具合です。

よろしくお願いします。

太助

  1. すみません。
    driver TWTは連続波イルミネータ付属の機器のようにも思えきました。
    (添付HP中の該当文に the がひとつしかなかった…)
    太助

  2. 基本的なことですが、TWT(Travelling Wave Tube:進行波管)やCFA(Cross Field Amplifier)は、昔からレーダーなどに用いられている電力増幅管ですね。
    特にTWTはサイズや出力の種類が豊富で、高効率(特に高い周波数帯)の電力増幅器として現代でも広く使われています。
    何れもパルス圧縮方式やパルスドップラー方式等のレーダーにも適した電力増幅管ですね。

    一般的にTWTとCFAの両方を持つレーダーでは、前段にTWTが、ブースト用の終段にCFAが使われることが多いです。
    例えばピーク出力100KWのTWTの出力を10倍(10dB)の電力増幅度を持つCFAに入力すると、CFA出力は約1MWになります。
    又、CFAは若干のロスは有りますが、非増幅状態では入力信号をそのままスルー通過させることも可能です。
    ということで、この例の場合はRF出力を低(100KW)と高(1MW)に切替え運用が出来ます。
    捜索や追尾、ビーム仰角、コマンド送信などの状況に応じて送信出力を選択すれば良いですね。
    もちろん送信パルスのパルス幅やデューティー、PRF等で平均送信電力は違ってきますが。
    MK@2004-

  3. 回答ありがとうございます。
    TWTは棒状の機器ってイメージがありますが、そんなモノですよね。

    ところで追加質問よろしいでしょうか。
    添付のファイルによれば、各タイプ毎に艦あたり、以下の数のCFAが使われているようです。
    ・AN/SPY-1A:76
    ・AN/SPY-1B:76
    ・AN/SPY-1D:38
    ・AN/SPY-1D(V):32
    http://www.dtic.mil/cgi-bin/GetTRDoc?AD=ADA454340

    これらの機器はどんなシステム(series,parallel)になっているか御存知ですか?
    ・前段にTWTがあって後段にCFAが1個あるサブシステムが38個parallelにあるのか、
    ・前段にTWTがあって後段にCFAが2個seriesにあるサブシステムが19個parallelにあるのか、
    ・前段にTWTがあって後段にCFAが2個parallelにあるサブシステムが19個parallelにあるのか、
    ・前段にTWTがあって後段にCFAが19個seriesにあるサブシステムが2個parallelにあるのか、
    ・前段にTWTがあって後段にCFAが19個parallelにあるサブシステムが2個parallelにあるのか、
    ・前段にTWTがあって後段にCFAが38個seriesにあるシステムか、
    ・前段にTWTがあって後段にCFAが38個parallelにあるシステムか、
    ・CFAだけのサブシステムが38個parallelにあるのか、
    ・CFAが38個seriesにあるのか、
    ・CFAが19個seriesにつながったサブシステムが2個parallelにあるのか、
    ・CFAが2個seriesにつながったサブシステムが19個parallelにあるのか、

    …疲れたのでパターンの書き出しはここまでとしますが、小生の知りたいイメージは伝わったかと思います。
    CFAの型番から仕様を調べて、大まかなシステム構成を類推しようかとも思いましたが、平均故障時間やらが米軍の要求を満足するようにせにゃならんなあと考えてみると、とても調べることが多すぎて、作業に取りかかる前に諦めてしまいました。仕様や要求値が公表されているとも限りませんしね。

    識者のみなさま、よろしくお願いします。

    太助

  4. 前段に原振の固体化アンプ→(Pre-driver TWT)→Driver TWTがシリーズにあり、
    そのTWT出力が32基のCFAに分配(パラレル接続)されて→各CFAの出力(125KW以上)が128個のアンテナ素子に給電されて、
    全体で4096個のアンテナ素子から放射されて、それが合計で4MWとかのピーク出力になると考えればよいのではないかと思います。
    何れにしろ高価なTWTは多くても一桁の数しか使っていないのではないかと想像します。
    MK@2004-

  5. なるほど、CFAの増幅率の低さから、前段にTWTが必要と推測された結果でしょうか。
    ところで、32基のCFAということから、これはAN/SPY-1D(V)の構成なのですか?実は調査が不足気味でAN/SPY-1シリーズの発信素子の数がわからないのです。
    太助

  6. 前の書き込みは、一応、AN/SPY-1D(V)を前提にしています。
    パルスTWT(へリックスTWT等)は、一般的に1万倍(40dB)〜10万倍(50dB)の電力増幅能力がありますので、数ワットの信号入力でも数百キロワットとかの電力を出力できます。
    ですから原振としてのRF変調信号を入力して増幅する前段のDriver TWTは、1本でもよさそうに思います。それで前の書き込みでは。(Pre-driver TWT)と( )付にしました。
    TWTはもちろん一般的にCFAも自励式ではなく前段のアンプ等からの入力が必要です。又、TWTには信号スルー機能はありませんので、TWTを2本シリーズで接続する場合は、必ず2本共に動作させる必要があります。
    その前提ならTWT+TWT+CFAも有りです。大電力向きではあるが電力増幅度が大きくないCFAは、CFA+CFAと2本をシリーズに接続する例は少なくないようです。
    SPY-1DのCFAが38基と6基多いのは、シリパラ接続等でCFAを少し多く使っているからではないかと思います。SPY-1D(V)で電力増幅管が全面的に変更されたように思います。
    尚、SPY-1シリーズのアンテナ素子の総数は、4,350とされているようですが、送受信用が4,096で、その他の素子は受信専用アンテナ(サイドローブキャンセラー用など)ではないかと思っています。

    電磁環境がより厳しい沿岸海域での運用やMD機能強化に対応した最新型のSPY-1レーダーがAN/SPY-1D(V)ですね。
    海自イージス艦のあたご型がこのSPY-1D(V)ですが、SPY-1BやSPY-1Dにもレトロフィットで同様な機能付加が行われているようです。
    SPY-1D(V)では、移動目標や対クラッター等のMTI処理における2〜7パルスの最適選択の自動化やワイド・ノッチ・フィルターの採用とかパルスドップラー処理における12パルス/16パルス使用とかが追加されたようです。
    又、4面あるアンテナで対にある2面では、ほぼ同時送信を行いデータ更新速度を倍増させたりもしていますね。
    MK@2004-


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