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たまたま97式狙撃銃のガスガンを手に取ることがあったのですが、単脚を使用しての伏射の姿勢をとったところ、単脚が長いせいか、背中を反らすような姿勢を強いられました。 そのガスガンの単脚の長さが不正確なだけかもしれませんが、この単脚は、どんな射撃姿勢を想定して長さを決めたのでしょうか? キリン |
- 97式や99式の小銃に備わる長めに感じる単脚ですが、あの長さに存在意義があります。
室内はもとより野外でも なだらか、或いは開けた場所で伏射姿勢をしても理解出来ないでしょう。
その単脚の理由は・・・・・
中国大陸のブッシュ生い茂る草原で通常の伏射姿勢をした場合、その草や潅木で自分の前方の視界は妨げられ
目標を照準する事は出来ません。
すなわち 射手は伏射姿勢なるも、その草高より高く上体を起こし照準・射撃する必要があります。
ご質問者が体感した、その射撃姿勢の如くであります。
その上体超こしの不安定な射撃姿勢を少しでも補助する物がこの単脚であり、あの長さが必要となります。
又、草原ではなくとも前方地面起伏が激しくて まともな伏射姿勢よりやや上体を上げなければ
むこう前方は見え難い時も有りますので同様な事が言えるでしょう。
以上は旧日本軍の諸兵射撃教範でも触れていない事であります。
内外の色々な銃専門誌やネットで、レポーター達が旧日本軍小銃に備わる単脚の意味を理解できない旨の
記事となるのも、彼らは往々にして良く整備された射場を利用するので理解されないのであろう。と推考致します。
又、某Wikiや某雑誌において、単脚は「反動対策」とか「塹壕戦にての使用」である旨の説明は、
全く的を得ていないものであります。
さて、この単脚が真に有効であったかどうかは、当時から現在においても、この類の単脚を
真似する小銃が現れていない現実から、言うに及ばないでしょう。
追記・・・
戦後、次A隊が30-06口径に改修して使用した99式は、その多くが戦中急造タイプよりの改修であったので、
単脚は付属されておらないものがあたりまえだった様です。
軌跡の発動機?誉
- 軌跡の発動機?誉さん
なるほど、中国での戦場の環境が、あのような単脚を生んだのですね!
ご教示、ありがとうございます。
キリン