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大砲の砲口部分についての質問です。 例えば第二次大戦で使われた同クラスの対戦車砲でも、M3 37o対戦車砲やPaK36のように砲身が砲口までストレートにテーパーがかかっているものと、九四式37mm速射砲やQF 2ポンド砲のように砲口部分が一段肉厚になっているものとがあります。 また九七式57o戦車砲のように砲口に軽い逆テーパーが付いたものもあります。 このような形状の差異はどうして生まれるのでしょうか? また現在では差異が無くなったのは何故でしょうか? 愚問で申し訳ありませんが、どうぞよろしくお願いします。 トゥルビーネ |
- これは、中世の先込め砲の時代から見られる物です。
又、種子島火縄銃で言うところの「柑子」(こうじ)と同じ目的です。
砲口先端余肉がラッパ型に拡がったもの や 巻帯形状の2つに大別されます。
火砲用語・英語で“MUZZLE BELL”と言います。 鐘の下端形状を意味します。
この形状の目的は、何らかの理由による砲身先端部異常腔圧や長年使用による疲労蓄積により、
弱強度の砲口先端が裂けたり、割れ・破裂し易いのを防ぐ為に肉を付けて補強しています。(開端破裂の防止)
現代においては、砲身材料や冶金工学(熱処理)の両技術進歩、及び 砲身強度計算の精度向上により
この補強は神経質に考えなくなりました。
火縄銃の柑子に於いては次第に装飾的なものになってしまいました。
但し、巻帯形状で異常に大きいものは 発射時砲身振動の制振目的であるところの
“MUZZLE WEIGHT”でしょう。
軌跡の発動機?誉
- 軌跡の発動機?誉さま
詳細かつ分かりやすいご回答、ありがとうございます。
よく理解することが出来ました。
砲口部の違いは単に製造法の違いなのかな? と思っていましたけど、キチンと目的があっての物だったのですね。目から鱗の気分です。
大変勉強になりました。感謝です。重ねてお礼申し上げます。
トゥルビーネ