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銃器の線状痕について素朴な疑問を持ち質問させていただきます。 銃器によっては同一の工程を経て量産される物が多々存在するのに、個々の銃器が独自の線状痕を有するのはなぜでしょうか? 何千何万丁と生産される銃器の中には同一の線状痕を持つ複数の個体があってもなんら不思議ではないと思うのですが… 私この分野ではほとんど素人なので、識者の皆様どうか分かりやすく教えてください。 備後ピート |
- まず、正式な言い方は「施条痕 しじょうこん」であります。
専門の警察・法科学の本でも「線状痕 せんじょうこん」と誤表記され、いつの間にか
この使用方法も有りみたいな世の中になってしまいました。
本題ですが、御質問者のお考えの通り『複数の個体があってもなんら不思議ではない』です。
同一生産ロットの銃であれば 同一の刃工具で製作されている可能性が大でありますので、
出来上がったバレルライフリングにはその刃工具による同じ切削痕・傷(俗にツールマーク)が付きます。
工場出荷したばかりの真っ新な新品 且つ製造ナンバーが極く近い銃複数を準備し、
同一弾薬(これも同一生産ロットが望ましい)で発射すれば、その発射弾丸の施条痕は
専門家が専用の顕微鏡で見てもほとんど区別がつかない物になります。
それぞれの銃がいろいろな人に渡りいろいろな使われ方や洗浄されたりすることにより、
そのバレルライフリングやバレル内面の仕上がりに個体差が生じ、
しいてはその個体の施条痕の特徴となっていくのです。
軌跡の発動機?誉