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5.56mm弾の威力不足、射程不足が取り沙汰されてますが、 ロシアでもこれは問題になっているのでしょうか? またSS109弾と5.45mm弾はどちらが優れているのでしょうか? 西側至上主義 |
- 5.56mm弾の威力不足、射程不足が取り沙汰されてますが、
ロシアでもこれは問題になっているのでしょうか?
>ロシアが抱えている実戦的な問題についての質問でしょうか?
それとも諸外国への(銃を交えない)威圧問題でしょうか?
SS109弾と5.45mm弾はどちらが優れているのでしょうか?
>弾頭の重さだけで言えば、SS109の方が重いです。
同様のスペックの銃からこの2種類の弾が発射されたと考えると、基本的に殺傷能力(≠貫通能力)は弾頭重量に比例するので、SS109の方が殺傷能力は高いでしょう。
ただ、「どちらが優れているか」となると、もちろん、その戦地によって変わってきますので明確な答えは出せません。
AQUA
- 追記〜
5.45は、人体に命中した際弾頭が拡散するように設計されています。
またSS109は、上記でも示したように、アタック能力が高いです。
ここで私は、SS109が新しい戦争となる「点の戦い」において効果を発揮するだろうと考え、SS109の殺傷能力が高い、としました。
なんだか「結局どっちよ!?」みたいな書き方をしてすいません…;
AQUA
- まず質問の事実確認なんですが、.223NATOの射程不足が問題化したことってありましたっけ? 初耳です。
威力面についてなんですが、不安視する声が良く聞こえたのって海兵隊が独自というか勝手に6.8mm弾を使うXM8を開発してた時期とかぶるんですよねぇ。時の国防長官ラムズフェルドに独走がばれて計画が白紙撤回されてからはなぜかぱったりと聞かなくなったような〜。
…そこから考えていくとなーんかキナくさいものが見えるような見えないような気がしますがいかが。
ちなみに海兵隊は以前もベレッタ拳銃を使いたくないからとわざと壊れるような使いかたして壊して悪いうわさを流し、自分達に好ましい兵器の採用を迫った前科があります。
たとえ威力が不足してたとして、1発でダメなら2発撃てばいい(ダブルタップ)し、日干しレンガなどの.223で貫通できない障害物に隠れた敵をやるには小隊手持ちの対戦車ミサイル、グレネードランチャー、.30口径のM14狙撃銃をお見舞いすればいいんです。なにも歩兵の鉄砲一つですべてできる必要はない。
かりに100歩譲って6.8mmを制式化すべしとしたとしても、第二次大戦期に日本軍がそれまで使っていた6.5mm弾を「威力が足りない」という理由で7.7mm弾に更新した事実もありますので、結局終わりの見えない状況が続くだけとなります。
つまるところ弾薬の性能とは、ただ遠くに飛べばいい、強ければいいというものではなくそれを扱う歩兵小隊にどのような役割を期待するかということから決定されます。
アメリカとソ連では歩兵に期待する役割に差異があるので、アメリカ兵の戦い方にはSS109が、ロシア兵の戦い方には5.45mm弾がより適合している。ということができるでしょう。
>AQUAさん
銃弾で外交的な威圧ってできるんですか? 初耳です。
あと、弾頭が拡散してしまうタイプの銃弾は通称ダムダム弾と呼ばれハーグ陸戦規定で軍における使用を禁止されています。東西両陣営で使用されているのは横転しやすい(=それにより内臓をぐちゃぐちゃにする)弾頭です。
紅葉饅頭
- >殺傷能力
貫通力はもちろん永久空洞や瞬間空洞等も影響してくるので、評価が難しいですね。
>人体に命中した際弾頭が拡散
5.45よりSS109(M855)の方がそうなり易いようで。
http://www.firearmstactical.com/images/Wound%20Profiles/M855.jpg
http://www.firearmstactical.com/images/Wound%20Profiles/AK-74%20545x39.jpg
とはいえ、並木書房の「最強軍用銃M4カービン」には
「5.56mm弾が最大の貫通力を持つのは、距離が約150mから200mほどの時である。近距離の方が弾速が速く、より深く貫通しそうだが、弾頭先端にストレスがかかりすぎて着弾した瞬間に弾頭がバラバラに飛散してしまうからだ。とくに25m以内の至近距離で頻繁に起こりうる現象である。」
とありますから、条件によって異なるかと思われます。
>6.5mm弾を「威力が足りない」という理由で7.7mm弾に更新
対歩兵用というより、対空&対車両用として機関銃の弾薬をより強力なものに更新するのに引きずられるかたちで小銃弾薬も7.7mm化したんですっけ?
となれば、西側至上主義さまの仰られる
>5.56mm弾の威力不足、射程不足
とは、対歩兵時のそれとはかぎらないのではないでしょうか。
また、市街戦等、まわりに一般市民がいる状況下では、威力・射程・貫通力等が大きすぎると別な問題も発生しますよ。
通りすがりの東側ry
- >紅葉饅頭さん
あぁ…書き方が悪かったですね。
私はこの取り沙汰されている問題の実際の真偽は知りませんが、この「西側至上主義」さんのような方々が持っている情報(真実の場合ですよ?)が国単位で浸透している場合、少なくとも5.56を制式採用している国々にはマイナスの情報ですよね?
もちろん核となるのは、当該国の軍事システムそのものなのでしょうが、銃弾一つとってもこれに起因するものだと思います。まして「西側至上主義」さんは、「ロシア」とその国を指定しています。ならばまずロシアの軍事的対外問題について考えてみるべきでしょう。そこを考えてやると、ただでさえ多民族国家であるロシアの求心力そのものが問われたり、旧ソ時代からのロシアの沽券にかかわるものだと思います。
ダムダム弾ってハーグ条約を批准していないor無視している国がありませんでしたっけ…?
AQUA
- 手元の条約集では、ダムダム弾の禁止に関するハーグ宣言は39カ国、陸戦条約は44カ国が当事国となっています。
おそらく一番問題(不確定要素がある)となるのが、中華人民共和国です。共産党政権成立前に国民党政権で加入してますのから。
元法学部生
- 実際のところ、改良弾薬(Mk262mod.0/mod1)と光学サイトの大量支給で6.5mmや6.8mmの導入は消えた様です。
Mk262mod.0/mod.1はM855をより重量の重い弾頭と改良装薬で最適化(Mk262mod.0は18インチバレル用、mod.1は20インチバレル用)した弾薬で、元々はSPRやM16A4SDMR用に開発された物です。
実際のところ重要なのは2番目で、トリジコン等の低倍率スコープにより着弾が確認出来る様になったことが大きいです。つまり、威力不足ではなく「当たっていなかった」と言うことなのです。
通りすがり
- >Q.5.56mm弾の威力不足、射程不足
射程の件については、誰も触れていませんので少々コメントします。
5.56mm弾の射程不足については想定内です。
弾薬製造規格に於いての命中精度(50%必中界)要求値が端的に表しています。
米軍 5.56mm弾薬 M193 Ball(5.56x45), M855A1Ball(5.56 NATO=SS109) 共に距離200ydにて半径 2inch以内。
米軍 7.62mm弾薬 M59 Ball(7.62 NATO), M80Ball(7.62 NATO-MG用) 共に距離600ydにて半径 5inch以内。
5.56mm弾は、弾薬製造規格自体が元々200yd以内でしか命中精度保証されておりません。
極東某国の 5.56mm普通弾製造規格 そして ロシア 5.45X39 弾薬においても 似た様な精度値です。
米軍 M16A2 Rifle(リアサイト600m), M4Carbine & 某国 Type89 Rifle(リアサイト500m)これらの銃を持たされた将兵は、
自分達の使用する弾が実は ターゲットに確実にヒットするのは200yd迄しかメーカー保証されていない事実を
ほとんど知らないで、戦地に赴いて行きます。
軌跡の発動機?誉
- 軌跡の発動機?誉氏に失礼ながら蛇足させていただきます。
氏の言われるターゲットはもちろんマンターゲット、すなわち人標的であり、かなり大きな面積です。しかし、オープンサイトで当てるには200ヤードでもかなり困難です。
アメリカ軍の使用するM16・M4の主生産社はもちろんCOLTですが、アメリカ国内でのCOLT製M16・M4の精度評価は決して高いものではありません。そしてアメリカは旧西側諸国の中でも歩兵小銃の精度にこだわる方です。
一方、旧ソ連では小銃弾薬は缶詰にされていました。もちろん長期保存をするためですが、長期保存された装薬は当然劣化します。そしてAKは精度で有名なライフルではありません。
つまり所詮歩兵のライフルに期待されるのはその程度なのです。歩兵全員がマークスマンではありませんし、またその必要もありません。
7の通りすがり
- 些か時代遅れな話ですが、5.45mmや5.56mmは馬の骨には食い込んでくれるのでしょうか?
本邦の38式実包は馬の前脚の骨を砕くために尖頭弾を採用したそうですが、5.45mmは前面が変形してしまって馬の骨には食い込んでくれるのでしょうか。
名前が長すぎる
- >5.
>ダムダム弾ってハーグ条約を批准していないor無視している国がありませんでしたっけ…?
1977年のジュネーブ諸条約の追加議定書(I)の35条で、
1.いかなる武力紛争においても、紛争当事者が戦闘の方法及び手段を選ぶ権利は、無制限ではない。
2.過度の傷害又は無用の苦痛を与える兵器、投射物及び物質並びに戦闘の方法を用いることは、禁止する。
とされています。これは「陸戦の法規慣例に関する条約」の23条のホ.
ホ 不必要ノ苦痛ヲ与フヘキ兵器、投射物其ノ他ノ物質ヲ使用スルコト
を踏まえて適用の範囲を拡大したものと考えられます。ダムダム弾を特定して軍事目的で使用することを禁止しているのは、「ダムダム弾の禁止に関するヘーグ宣言」という「陸戦の法規慣例に関する条約」とは別の条約ですが、「陸戦の法規慣例に関する条約」23条は、ダムダム弾「も」不必要の苦痛を与える兵器として禁止しているものと考えられているようです。となれば、追加議定書35条において禁止されている兵器にダムダム弾が含まれていると考えることは自然であるように思われます。で、こちらに追加議定書を批准している国のリストがあります。
http://www.icrc.org/ihl.nsf/WebSign?ReadForm&id=470&ps=P
中華人民共和国も1984年に追加議定書を批准しておりますので、中華人民共和国の不確定要素とやらについて思い悩むのは杞憂というものでしょう。
ちなみに日本は2004年に批准しており、アメリカ合衆国とイスラエルはいまだに批准しておりません。
えうてるぺ
- >10.5.45mmや5.56mmは馬の骨には食い込んでくれるのでしょうか?
ここを見れば そんな心配は無用と理解されるでしょう。
ttp://www.youtube.com/watch?v=mqaeX2KigSc&feature=PlayList&p=DE8159CACEA3223A&playnext=1&playnext_from=PL&index=28
ここでの5.56mmx45 とは、米軍M193 Ball ですね。 5.56NATOではありません。
〜?誉
- >11
そうでした、現在はジュネーブ追加議定書が効果あるものでした。
全くもってお恥ずかしい(>_<)
元法学部生
- >9氏の言われるターゲットはもちろんマンターゲット、すなわち人標的であり、かなり
大きな面積です。しかし、オープンサイトで当てるには200ヤードでもかなり困難です。
陸J“新隊員”の射撃訓練(ただし64式)の集弾を見るかぎり、そんなことも
ないような。
視力が悪い友人J官が穴のあいた標的(プリンタ用紙の裏を再利用‥笑)を見せて
「これお前の頭だったら」・・・
もちろん室内射場で、戦場じゃないです。距離は200mって言ってたと記憶
梅吉
- >えうてるべさん
フォローありがとうございます<(_ _)>
>梅吉さん
その陸J“新隊員”と同じ状況、銃で射撃訓練をしたことがありますが、
あれは理想的な状況で動かない相手を撃つという最高のシチュで行われているので(それでも点数8割の私で初心者としては良い方らしい)、運動する敵を相手に疲労困憊、神経衰弱、緊張の連続する戦闘状況下での射撃とは別物と考えたほうがいいでしょう。
紅葉饅頭