7 |
質問ですが、戦車がダックインできるほどの壕はドーザー付きの戦車で出来るものなのでしょうか? ドーザープレートは路上の廃土くらいしか能力がないと聞きましたもので… よろしくお願いします。 トゥルビーネ |
- 野戦築城については詳しくありませんが、掘削工事を行うならやはり油圧ショベルの類でしょう。
ブルドーザーはそもそも穴を掘るための機械ではなく整地が主務ですから。
自衛隊も油圧ショベルは保有していますし、ブルドーザーの導入が遅れていたと言われる日本軍もワイヤー式のクローラーショベル(油圧式の登場は戦後)は戦前から使用していました。
ブルドーザーの国産化着手が戦時中だったのに対してクローラーショベルは1930年には神戸製鋼所の手で国産化されています。
当時から陣地を含む各種施設の設営には動力式ショベルが必要不可欠と認識されていたのでしょうね。
土建屋モドキ
- 補足:上の書き方では神戸製鋼所が軍の為にクローラーショベルを国産化したかのように読めてしまいますね。
本来は鉱山用として開発されたものです。
土建屋モドキ
- 土建屋モドキさま
丁寧なご回答ありがとうございます。
旧軍もワイヤー式とはいえショベルを持っていたとは初めて知りました。
>掘削工事を行うならやはり油圧ショベルの類でしょう。
やはりドーザーつきは路上の障害物を除去するくらいしか能力がないのでしょうかね。
Strv.103B(ドーザーつき)は野戦築城能力の向上を目指したという説を聞きましたけど、あれは背の低さゆえの特殊な話なのですね。
トゥルビーネ
- 通常、射撃のためのダッグイン陣地(ハルダウン)はブルドーザ、防御のための遮蔽陣地(ターレットダウン)は油圧ショベルが使われます。
ドーザ付き戦車は、所属する戦車部隊の簡易陣地を作るために配備しています。
これは、戦車の進撃スピードにドーザー等が追いつかないため、前線において軽易に陣地を作るためです。
ドーザ戦車の掘削能力は同クラスのブルドーザには及びませんが、通常専用の油圧回路を持ち可動式なので同クラス下位のドーザ能力はあります。
旧ソ連の戦車はドーザプレートが取り付けられる用になってますが、固定式なのでアメリカや日本などの可動式専用ドーザプレートに比べると、かなり地形・地質の影響を受けます。
Strv.103Bも固定式のドーザプレート装備ですが、姿勢変化が可能な車両のため専用ドーザプレート付きの戦車と同様な効果が得られます。
はいどーも
- >はいどーもさま
なるほど、車体を隠せる程度の陣地ならばブルドーザーで表土を削り込みつつ手前に土を盛り上げる方がショベルで掘るよりも手っ取り早いということですか。
戦車がダッグインできる壕というとクルスクのソ連軍や湾岸戦時のイラク軍のような状況ばかり思い浮かべてしまいますが、進撃時(反撃を受けた場合?)にも必要になるものなのですね。
勉強になります。
土建屋モドキ
- はいどーも様
分かりやすい解説ありがとうございます。
おかげさまで理解できました。
>射撃のためのダッグイン陣地
つまり地面が整地されているのでより安定した射撃が出来るという理解でよろしいでしょうか?(車体の隠蔽よりもこちらの方が意味合いが大きい?)
>ダッグイン
永らくダックインだと思っていましたが…ダッグで正しいのでしょう?
たびたびの質問、どうかご容赦のほど願います。
トゥルビーネ
- 当たり前すぎるからか回答が出ないようなので。
カタカナで書くとこういう誤解がおきますね。
"duck in"ではなくて、正しくは "dug in" です。
maron
- >6
>射撃のためのダッグイン陣地
いわゆる「壕」は防御力を増すために作られます。
歩兵の「止まったら塹壕を掘れ」と同じです。
だから第1には、車体の「遮蔽」です
陣地地面は、より良い射撃が出来るように整地するのは当然ですが。
ちなみに
「隠蔽」は敵の「目」から隠れること。(敵眼)
「遮蔽」は敵眼・敵火から隠れること。
>ダッグイン
maron氏の書き込みどおり「dug in」が正式名
「ダッグイン」でも間違いではないんだけど、誤解を避けるためには
「ダグイン」と書くほうがより良いと思います。
両方とも声に出してみると、そう変わらないからね。
はいどーも
- maronさま
普通考えればdug inでしたね。お手数をおかけして申し訳ありませんでした。
はいどーも様
ようやく理解できました。
色々とご教授いただき、本当にありがとうございました。感謝です。
トゥルビーネ