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1)添付のHPに127mm砲の対艦誘導砲弾のことが記載されていますが、3、5インチクラスの艦砲は対艦攻撃兵装として有力視されているのでしょうか。 http://www.otomelara.it/products-services/guided-ammunition/vulcano-127mm と言いますのも、有視界距離で艦対艦戦闘が突発的に発生したとしても、イージス艦ならSM-2で対艦戦闘が可能ですし、SM-2ならば炸薬量250lbほどという情報もあり、5インチ砲弾(炸薬量不明ながら全重量でも30kg程度)に比べて一発あたりの威力も大きく上回るだろうからです。 2)同じような疑問ですが、海上自衛隊の「むらさめ型」や「たかなみ型」が有視界距離で突発的な艦対艦戦闘に巻き込まれた場合、 a)FCS-2-31 x1をESSMに割り振り、もうひとつのFCS-2-31 x1を艦砲に割り振るのでしょうか。 その他のパターンとして、 b)FCS-2-31 x1でESSMを対艦攻撃に割り振り、もうひとつのFCS-2-31 x1でESSMを使った対ミサイル防御。 c) FCS-2-31 x1で艦砲射撃、もうひとつのFCS-2-31 x1でESSMを使った対ミサイル防御。 d)FCS-2-31 x2でESSMを使った対ミサイル防御を行い、攻撃は他の兵装(対艦ミサイル、短魚雷?)を用いる。 などが考えられますが、実際のところはどうなんでしょうか。特に「むらさめ型」ではb)とc)のどちらが有効かが気になります。突き詰めれば「ESSMの連射」と「76mm艦砲の連射」はどちらが対艦戦闘で有効か?ということになるんでしょうか。 よろしくお願いします。 太助 |
- 戦術戦闘システムや指揮官の判断でしょうけど、ESSMを防空(対ミサイル)に割り振る必要があるような相手だったら対艦攻撃には対艦ミサイル使うでしょう。
またミサイルは高くて数が少ないという問題がありますから、例えば不審船とか自爆ボート級の船舶に使うのは勿体無いということもあります。
何を使っても目標撃破が可能ならば安いほうが良いわけですから、想定する脅威がどういうものなのかで、選択肢は色々とあるのではないかと。
SUDO
- 回答ありがとうございます。
なるほど高脅威目標には対艦ミサイルを使うなど、色々な選択肢があるのですね。
あと、ESSMと76mm砲弾の比較ですが、
・ESSM:弾頭重量は90lb
・76mm砲弾:重量は約6kg
と威力が段違い(ESSM >> 76mm砲弾)でしたね。
もう少し調べてから質問すべきでした…
しかし、誘導弾であるESSMで90lb弾頭なのに、非誘導の76mm砲弾は6kgしかなく、いくら連射するといっても対艦とくに対空には76mm砲は心細く感じますね。だからこそ後継艦は127mm/5インチ砲なのでしょうか?一方で米国のLCSはもっと小さな主砲を装備していますが、これもMK 15などと違って炸薬付きのようですし、砲の対空能力は口径・炸薬量とはあまり相関しないのでしょうか?そんなはずはないと思いますが…
太助
- >>後継艦
海上自衛隊の場合、たかなみ型こそ毎分最大45発の発射速度を持つイタリアOTOメララの127ミリですが、それ以降は対空能力をあまり重視していない毎分最大20発という低発射速度の米軍5インチに切り替わってます(ローカル・エリア・ディフェンスを担うあきづき型からして、です)。
LCSの57ミリは発射速度毎分220発というCIWSとしても使用可能と言われるものですし、口径による単純比較はあまり意味がないかと。
薩摩
- 世艦の香田提督の連載を読んでると、たかなみ型の127mm砲搭載は必ずしも対空能力の増大を図ったわけではなさそうにも感じますね。たかなみ型の該当記事は読んでいないので断言はできませんが。
伊吹
- 57mm:2.4kg弾頭 x 220発 → 528
76mm:6kg弾頭 x 90発 → 540
127mm:30kg弾頭 x 45発 → 1350
5inch :30kg弾頭 x 20発 → 600
ひとつを除いて、投射量としてはあまり変わりませんね。すると射程に勝る大口径砲の方が有利か(積めればですが)。
途中から気になっていたのが、将来のコンパクト護衛艦の主砲はどうなるかという点です。3000t程度なら76mm砲か、無理をすれば127mm砲が積めるか。対地砲撃は諦めて57mm砲は流石にないか。対地砲撃ならレールガンだがこれこそないな。そもそも主砲は積むのか。米国のレーザー兵器で小型船対策するのかな。
いろいろ考えると、主砲はやはり対地砲撃重視という気がしてきました。レールガンが実用化されたら、主砲は用済みかな…
太助
- OTOメララの127ミリは対空戦を主眼として導入したものです。米軍5インチは射程延伸による対地攻撃も考慮したもので、それぞれの性能特徴が違います。一般に3インチ砲は近距離でのみ有効で遠距離射撃では艦舷がへこむ程度の威力しかありません。5インチ砲の場合少しは効果がありますが・・・・・、もっとも、同じ砲でも敵艦のどこに命中するかによってダメージ効果は大きく異なります。一方、ミサイルは発射直後の起爆に制限があることが多く、目の前の敵を破壊できるとは限りません。
したがって、戦闘では敵の戦闘力を早急に減じるために、使える兵器の中で有効な打撃を加える兵器を優先的にさらに使えるものは何でも使うことになります。したがって、突発的な近距離遭遇戦では使用可能な兵器を最大限に使用するはずです。
もっとも、海自部隊の運用状況からして、目視距離で敵と遭遇戦をすることは考えられません。その前に敵を沈めているでしょう。
つっち
- 確たる根拠の無い推測の話になりますが、既にイージスシステムを導入しつつある状況で、
対空火力の増大のために5インチ砲を搭載するというのは、ちょっと疑問もあります。
むらさめ型の時点で垂直発射化したシースパローが導入されている以上、射界に穴は無いわけで、
艦隊防空に使えるわけでもない5インチ砲を積んだことは、単に対空火力の増大を図るためだけとは思えないのです。
戦闘機が機関砲を全廃しないように、水上艦艇もまた突発的な有視界対水上戦闘の存在を否定しきれていなかったのでは、と私は考えています。
以上は推測ですので、無視していただいても構いませんし、もしかしたら5インチ砲に僚艦防空程度は期待していたのかもしれませんが.....。
伊吹
- 現代戦においては、必ずしも敵艦艇を撃沈する必要はありません。
甲板上に露出した電波兵装、砲/ランチャー及び航空艤装が破壊されれば、それだけで戦力価値を失うのです。
16発しかない短SAMを対水上戦闘に全弾投入できるとも考えられませんし、有視界戦闘においては速射砲による射撃も充分に脅威となり得ます。
また、76mm砲弾と言えど、直撃すれば外鈑がへこむ程度では済まないと思います。(実際に直撃した所を見たわけではありませんが)
YK
- みなさん、回答ありがとうございます。
同じ自衛隊のイージス艦でさえも「こんごう型」と「あたご型」でFCS-2-21の有無など、砲関係で違いがありますね。「こんごう型」の砲は対空戦闘を特に意識しているが、「あたご型」はそうでもないのかな?
むつかしいですね…
太助
- あたご型のMk.45砲は米軍制式であり、イージスシステムのFCS(SPG-62)が共用できます。
こんごう型のOTOブレダ砲はイタリア製であり、SPG-62で管制できないため別にFCS-2を搭載しました。
対空か対地かという違いではありません。
YK
- すでに色々回答されていますが、結論から言えば対艦攻撃には砲かハープーンを使用するでしょうね。
汎用護衛艦だと対空ミサイルの装備数はそもそも少ないですし、敵からの攻撃を迎撃しなければならないという事がある以上、安易な消耗は避けるべきだと思います。
とはいえ、先の中国艦によるFCレーダー照射事件のように相手との距離がミサイルの最小射程を切っているなどの場合は砲による対水上戦闘は免れないでしょう。
海自はそうした主砲射撃での水上戦闘訓練は行っていますし、たかなみ級以降の12.7cm砲なら7.6cmより口径が大きい分、より有効でしょう。
でも昨今の艦砲って一応両用砲とはいえ対地射撃に力を入れていますよね・・・
dodo