566 |
近年某ゲームのおかげでにわかに知名度が高まっている重雷装艦について質問です。 重雷装艦は35000mからの昼間遠距離隠密雷撃が任務だったとものの本に書かれているのですが、35000m彼方の目標の射撃諸元をどのようにして得るつもりだったのでしょうか? 因幡 |
- 重雷装艦にかぎらず、主力艦部隊の統制雷撃戦では艦隊旗艦の指示に従い、可能な限り上位艦がデータ提供を行うのが本則です。
遠距離の敵部隊の距離方位速度等は戦艦隊や旗艦は把握してるわけですから、その情報を貰って諸元を算出するという形になります。
SUDO
- 回答ありがとうございます。
戦艦や旗艦(第二艦隊旗艦?)もまた昼間遠距離雷撃が行われるときにはかなりの遠距離にいるのではと考えているのですが、それでも観測は可能だったのでしょうか?
因幡
- >戦艦や旗艦(第二艦隊旗艦?)もまた昼間遠距離雷撃が行われるときにはかなりの遠距離にいるのでは
艦載機や接触している艦艇からの情報は旗艦に集まるわけですから、旗艦と敵艦隊の距離は直接問題にならないでしょう。
きっど
- 素人が横から失礼します。
敵艦隊も同様に我が艦隊に接触していれば、30分以上も等速で直進し続けているとは思えないのですが、射出時の射撃諸元はどの程度有用だったのでしょうか?
豪腕少年タイフーン
- きっど様、回答ありがとうございます。
ただ、今度は偵察機からの情報だけで雷撃できるのか? ですとか豪腕少年タイフーン様と同じ疑問ですとかいろいろ気になってしまいます。
因幡
- 別館でSUDOさまが書かれている「魚雷は大人になってから」によれば、投網状に投射することで敵艦の回避可能範囲を全て塗りつぶすように雷撃することを想定していたようです。
爆装零戦
- ちょっと考えてみたんですが、
・重雷装艦が放つ40本の魚雷は35000m先では14000mの範囲に拡散する
・重雷装艦2隻と重巡で合計230本の魚雷を放つ
・すると単純に考えると約80kmにわたる魚雷の列ができる
・米戦艦の速度は18kt程度が限界なので、魚雷が到着するまでの30分の間に米戦艦は約17km程度しか移動できない
以上のように考えると射撃諸元というほどの情報は必要なく米戦艦の現在位置を中心に魚雷をばらまくだけでも網にかけることができたのかもしれませんね
因幡
- 因幡様
入念な計算をしていただき、有難うございました。
35000m先の魚雷が、14000mの範囲に拡散するのでしたら、もし均等に拡散したとすると、各魚雷間の間隔は350mになりますね。
米戦艦で一番長いアイオワ級で全長約270m、サウスダコタ級で約207mですので、真横からでもすり抜けられる可能性がでてきますね。45度の角度だと、それぞれ、191mと146mになりますので、丁半ばくちよりマシぐらいの確率になあるのでしょうか?少なくとも、1隻の戦艦に複数の魚雷が命中する可能性はゼロになりますね。
いくら航跡が見つからずに昼間隠密雷撃による奇襲に成功したとしても、最初に米国艦隊のどれかの艦船が雷撃を受けたら、ただちに全艦隊が急速転舵することでしょう。
さて、これだけのリソースをつぎ込んだ結果は、何パーセントの敵戦艦が行動不能に陥って、漸減作戦に成功するのでしょうか?それとも、もっと小さくて濃密な投網状に投射するのでしょうか?ぜひ、演習結果を知りたいと望んでおります。
因幡様の最後の文章を読んで、なぜかTorpedo Data Computerなどが、むなしく感じられるようになってしまいました。
豪腕少年タイフーン
- 蛇足で申し訳ございません。
直線は無限大の半径を持つ円ですので、もし何かの不具合で少しでも直線からずれてしまうと、1周回って正確に射出位置にもどってきます。
大戦中に米海軍潜水艦の魚雷が1周回って戻ってきた例は、詳細な調査の結果28件あり、射出したボートが沈没したり被害を受けたりもしました。230本の魚雷のサルボーを2回すると460本になりますが、全部35キロも正確に直進してくれるのか、心配になりました。
豪腕少年タイフーン
- >7
まあ大体そんな程度の目論見でしょう
>8
主力戦艦部隊の戦闘は漸減終わった後の仕上げ最後のトドメです。
そして一隻でも被雷してくれれば御の字というか大成功ですし、それで進路まで変更してくれるならまずは最高の結果といえるかと思います(戦艦が砲戦中に進路をねじ曲げるというのは色々と多重に困ることです)
もちろん一本も当たらない可能性のほうが高いと思いますがね
>9
無関係な話をしたいならそういう場所でどうぞ
SUDO
- SUDOさま
ご丁寧なご解説を賜り、誠に有難うございました。
ネットでのご解説を拝読するだけでは、素人にはなかなか理解できない漸減作戦の概要について、少しは理解が深まったような気がしております(敵艦隊を変針させるだけでも、大成功だとは、全く気づきませんでした)。
今後とも、何卒宜しくご指導を賜りますよう、お願い申し上げます。
豪腕少年タイフーン