戦艦です。
Ranchan

　戦艦、もしくは、巡洋戦艦をどのように定義するかで変わってまいります。
　戦艦と同じく、大口径砲を搭載し、戦艦よりも優速なものと定義すれば、同級は巡洋戦艦です。同級は、やや口径は小さいものの、大口径砲を装備し、高速を有するからです。しかし、速力の代わりに防御力を減じたものという要素が入った場合は、戦艦となります。同級は、防御力を犠牲にして高速を得ているとは言えないからです。
　したがって、戦艦、巡洋戦艦の定義がきちんとなされていない状況下で、戦艦か、巡洋戦艦かというのは、あまり、意味がないように思います。また、このような区別がなされていない国では、必要がない区別です。というのは、ドイツで、本級も含めて巡洋戦艦は建造されていないからです。
　たしかに、第１次世界大戦時に、ドイツは多数の巡洋戦艦を使用しておりますが、これらの公式艦種は大巡洋艦です。また、本級の公式艦種も戦艦です。にもかかわらず、これらの艦が巡洋戦艦として知られているのは、イギリスがそう呼んだからであり、その影響下にあった日本でも、同様に呼んだからです。
　もちろん、公式艦種で戦艦であり、防御力を犠牲にして高速を発揮しているわけでもないのですから、当然、1にあるように戦艦です。ただ、本級の舷側装甲は350�oと強固ではあったものの、その装甲帯の幅は少なく、計画時より重量が増加したために、かなりの部分が水面下に沈んでおります。また、砲戦距離の延伸により水平防御が重要になったにも関わらず、この面でも同級の防御は、それほど進歩したものではありません。したがって、巡洋戦艦といわれても仕方のない部分を内包していたのも事実ですが、それは設計思想の問題であり、速力発揮のためのものではありませんので、不当な評価であるともいえます。
　
hush

回答ありがとうございます。
AMS