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「改装」「改造」と二種類の言葉がありますがこれの正確な使い分けはあるのでしょうか?私は艦の性能向上に関する工事を「改装」(例:軽巡洋艦「北上」「大井」→重雷装巡洋艦「北上」「大井」)、艦種が変わるような大規模な工事を「改造」(例:巡洋戦艦「赤城」→航空母艦「赤城」)だと思っているのですが、昨今艦これブームの影響か、多く出版されている書籍を見てみると「大鷹型航空母艦は客船改装空母で…」「北上と大井は重雷装巡洋艦に改造…」と私が思っている区分とは異なっているようです。。艦船を調べ始めてまだ6年の未熟者ですのでご教示頂けるとありがたいです。 クッキー |
- おおむねはおっしゃるとおりです。
例えば、ワシントン海軍軍縮条約の頃の海軍の文書中で「航空母艦改造及主力艦改装」などのように使い分けされていたりします。(この「航空母艦改造」は赤城などのことです)
けれど、「高崎、剣崎、大鯨改装の件」などとされている文書もあり、悩ましいところです。
「機関改造」など部分単位のことになるとまた「改造」が使われています。この場合、その艦として「改造工事」を施されることになるわけです。
片
- ちょっと今すぐ根拠文書が出てきませんので、一般的な使い分けとして
旧海軍の造修工事は、『艦船造修規則』において新造及び修理の他、既存のものを変更する場合として「新設、増設、撤去、換装、改造」が定められています。
しかしながら、これらのそれぞれを単独に行うのではなく、1つの工事においてこれらの複数を同時に実施する場合を「改装」と称しています。
例えば、戦艦の近代化工事を行う場合には、既存の船体・機関・兵装に上記の複数について手を付けますので「改装」です。
また潜水母艦であった「剣崎」を空母にするような場合も、同艦は元々それを予定して作られていますので、元の艦はそのままに「改装」を行うことになります。
その一方で、建造途中の戦艦や巡洋戦艦を空母にするような場合は、元の戦艦に「新設、増設、撤去、換装」を行うのではなく、艦全体そのものに手を加えることになりますので「改造」となります。
この改造と改装の使い分けは、艦全体にわたる様な大規模工事だけでなく、艦の部分部分の場合でも同じです。 例えば“浴室の改装”というようにです。
艦船ファン
- 片さま、艦船ファンさま、回答ありがとうございます。
クッキー