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日本の空母は格納庫が他の空母に比べ、とても大きかったのですが、搭載機は何故少なかったのでしょうか? 零戦などの翼端が畳めないのは知っていますが、それをさし引いてもやはり少ないと思います。 例えば、赤城が8640平方メートル、加賀が10060平方メートル。 なのに、アメリカのヨークタウンは3440平方メートルで72機です。 カシオ |
- アメリカの航空機はエンジン・パワーが大きいので、非常に丈夫です。したがって、日本の航空機より大胆に翼を折り曲げることができますし、天井から吊り下げることも可能でした。
その上、ヨークタウンは開放式格納庫を採用しているので、機体の一部を舷側から張り出すことも可能でしたし、飛行甲板への露天係止も行われていました。
このような関係で日本の同種艦より搭載機数が多くなっております。
柳水門
- >1
日本でも甲板に露天で止めてますんで、日米の差は甲板ではないです。
また大戦後半の零戦とF6Fの関係を別にすれば、日米の艦上機の馬力は大同小異で変わりません。それに大戦中の米空母の最重要打撃戦力であったSBDドーントレスなんか折り畳み機構を持ってませんし、TBDデバステータと97艦攻で折り畳みサイズに大きな開きがあるわけでもありません(グラマン製の艦上機は大胆に畳めますが)
また艦上機を船に積み込むとき等に吊り上げるのはごく普通の処置ですので、米機が頑丈だから可能だったというわけでもありません。天井が高かったので吊り下げて格納できたというだけです。
単純に日本空母の格納庫は機体に比べて狭いんで、面積ほどには有効活用できていなかったということです。
SUDO
- ありがとうございました!
でも、格納庫の差はわからないんですよね〜
空母加賀はミッドウェー海戦の時格納庫内で122機積んでいたそうですが、過積載では無いそうです。
なぜ、日本の空母はつめるのにあまり積まなかったのでしょうか?
そちらも教えていただければうれしいです!
カシオ
- >3
積みたくても積めなかったんだと思いますよ。
飛行機はともかく搭乗員がギリギリなので。
Takeahero
- カシオさん
>空母加賀はミッドウェー海戦の時格納庫内で122機積んでいたそうですが
これは新(珍?)説ですね。もし本当なら、戦史が大きく変わる話ですよ。
一般に流布している情報では、
零戦 21機+12機(六空所属機)
九九艦爆 21機
九七艦攻 30機 計84機
が定説です。
平山
- 一部の資料(艦政本部)や、大戦経験者の証言などであるらしいですが。
信用度的には低いかもしれません。
この後、FS(フィージー、サモア)作戦に直接向かうため、積んでいたという説があります。
ちなみに、第二格納庫と第三格納庫に定数より22機多く積め、補用機格納庫に、分解して積んだそうです。
フィージーへの航行進路に油槽船が21隻配置していたことから、意外に信用度は高いと思います。
でも、やはり信用度が低いみたいです〜。
間違っていたらごめんなさい。
それと、搭乗員の問題ですが、補用機を多めに積み、機体が大きく破損しても、作戦続行できるようにした、という説があるそうです。
この情報は、近所に住んでいる元飛龍機関科予備員の方や、多数の文献にも書いてありました。
ちなみに、僕の知っている情報でミッドウェー作戦時積んでいたのは
零式艦上戦闘機 42機(内9機分解)
九九式艦上爆撃機 29機(内8機分解)
九七式艦上攻撃機 44(内9機分解)
九六式艦上攻撃機 5機(全機分解)
九四式艦上爆撃機 2機(全機分解)
だそうです。
そういえば、下の二機種は聞いたことがありませんが、どなたかご存知でしょうか?
カシオ
- 九六式艦上攻撃機
→日本海軍最初の全金属単葉戦闘機(これの後継機が零戦)
一線を退いた後は沿岸哨戒、練習機として利用。
九四式艦上爆撃機
→九六式艦上爆撃機の採用後、1937年生産終了。練習用爆撃機や雑用機として利用。
こんなところでしょうか…
とほほ…
- あ…間違えました。
九六式艦上攻撃機は羽布張り複葉固定脚機でした。
すみません。(汗)
とほほ…
- 主力艦改造の赤城/加賀と、中型正規空母のヨークタウンの比較はいかなるものかと?
比べるならレキシントンクラスでしょう。
日本の空母については後期の艦で配置図に機体のシルエットが載っているものがあり、どのように苦労して押し込んでいるか(ほとんどパズルの世界)、それに比べF4F、F6F、F4U、TBD、SB2C等の米機が格納庫内および甲板上でいかに整然と並んでいるか、その差に驚かされます。
これは、機体の性能のみ(エレベーターのサイズに合わせる)を考えた日本と、トータルでの空母戦力というものをとらえた米側との差と捕らえられます。
>2 もともと小型のSBDはともかく、はやばやと消えたTBDを持ち出してもあまり意味はないのでは?
露天係止による最大搭載数の増加は戦争後期になってからです、一部の機体を露天係止にするという注記が入るようになったのは雲竜/伊吹、あるいは改造空母での話で、少なくとも真珠湾の六隻についてはそんな話はなかったはず。
モニター
- >9
http://www.warbirds.jp/truth/ijn_cv.html
SUDO
- ひとつには、米国の空母の排水量にごまかしがあると思います。昔、世界の艦船に多分旧海軍関係者がチョコット書いていましたが、多分正しいと思います。例えば、ヨークタウンは、珊瑚海で爆弾を1発受け、ミッドウェーでは爆弾を3発、航空魚雷を2発受け、さらに潜水艦からの魚雷を2発受けて半日浮いていました。より小型のワスプは、潜水艦からの魚雷を3発受けて半日浮いていました。こんなこと、可能かな?
レキシントン級も、戦後の発表では(最初から)5万トン前後あったと言う記事を昭和50年ごろ読んだ記憶があります。空母時代の写真と巡洋戦艦の完成予想図(原点は、ジェーン海軍年間と思う)を比較しても、正しいと思います。
UK
- 参考までに米空母の格納庫の内法と搭載機(U.S.Aircraft Caririersに拠る)
級名 長(m) 幅(m) 高(m) 床面積(m2) 搭載機
レキシントン 119.78 20.73 6.10 2,483 18xF2F-1, 18xF4B-4, 20xSBU-1, その他2〜3
ヨークタウン 166.42 19.20 5.26 3,195 18xFighters, 18xBombers, 37xSBD-5, 18xTBF-1, その他6
ワスプ 159.11 19.20 5.23 3,055 18xF4F-3, 38xXSB2C-1, 20xSBD-1
エセックス 199.34 21.34 5.33 4,254 36xF6F-3, 37xSB2C, 18xTBF
ミッドウェー 210.92 28.96 5.33 6,108 64xF4U-4, 64xSB2C-5, その他8
・・・となってます
(航空機には詳しくないので諸賢のご判定を願います)
なお日本空母の格納庫高さは翔鶴型で甲板1層分=約4.4mなので、桁などを入れると有効高4mを切ると思われ
駄レス国務長官
- 沢山のご回答ありがとうございました!
勉強になりました。
カシオ
- >11.ですが、小職が心配しているのは、資料の信憑性や作成の前提の検討があまりなされていないことです
駄レス国務長官