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いわゆるトンボ釣りについてお尋ねします 日本では駆逐艦がその任に当てられたようですが、特別な設備が設けられたりするようなことはあったのでしょうか あくまで離着艦に失敗した機の乗員救助が目的で、機体の回収は行わない(または後日別の船が行う)ものだったのでしょうか だいゆ |
- 母艦の後方1,000メートルに随行する駆逐艦をトンボ釣りと呼んでいました。
飛行機が着艦する場合の誘導コースの第4旋回点の目標になるのが主任務で
着艦に失敗した機の乗員の救助に当たります。機体の回収は行いません。
老兵
- 昭和7年の官房機密第82号という通知で「第二駆逐隊各艇ニ飛行機吊揚装備ノ件通知」というのが残されており、第二駆逐隊に所属する峯風型駆逐艦に飛行機を回収する為の装置が装備された事が判ります。
この当時、第二駆逐隊は一航戦に所属していました。
少なくとも初期の頃は、トンボ釣りに飛行機の回収も行わせる意図はあった様です。
伸
- 質問者です
お二方、回答ありがとうございました
あくまで乗員の救助が主任務で、機体の回収は初期に考えられた程度と思って間違いないでしょうか
いくら当時の期待が軽いとはいえ、艦上に回収するにはそれなりの設備とスペースが必要なはずと疑問に思っておりました
だいゆ
- 一度海水に浸かった機体の再生には困難があることが判って、機体の回収は
断念したと思います。特に戦場での回収は困難です。
老兵
- 老兵さま、ありがとうございます
確かに海水に浸かってしまうと後の処理が大変でしょうね 機体の再生は不可能ではないにしろ、かかる手間と比べて割に合わないものだと判断されたということでしょうか
戦場での回収はさすがに私も無理だとは思っていましたが、平時の訓練などでは回収も考えられていたのではと考えて質問させていただきました
だいゆ
- 演習中に不時着した機体を駆逐艦が回収したけど、クレーンにぶら下げておくと邪魔なので、搭乗員に当機の可否を尋ねた上で投棄した、という話がありますから、回収しても適時母艦に返すのが困難なのもあり、機体回収をしなくなった可能性もあるように思えます。
因みに1930年代の英海軍では、「不時着機のエンジンだけ回収して機体は捨てた」という例も報告されています。
大塚好古
- トンボ釣りとは、いまいち主旨が異なるかもしれませんが、内地の基地空等には飛行機救難艇が配備されている事もあり、飛行機救難艇にはクレーンも装備されていて機体回収も意図されていました。
伸
- 大塚様、伸様ありがとうございます
機体全体を回収できなくとも、再生可能な部品だけでも回収するという方法もあるわけですね
飛行機救難艇は写真で見たことがあり、あのようなクレーンが駆逐艦にも装備されていたのかと疑問に感じていました
たとえば峯風型にクレーンと回収した機体の置き場を確保できるのか、確保できたとしてスムーズな回収作業は可能だったのか、少しずつ調べていこうと思います
だいゆ