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すみませんが少々教えてください。 ウースターの主砲ですが、あの連装砲はいわゆる『自動砲』でしょうか、『半自動砲』でしょうか。 内部図を見ると装填員らしき配置はありますが、装填装置の構造から考えると人間のはいる部分はなさそうですし…。 それとも自動砲と半自動砲といった考え方自体が違うのでしょうか。 どなたかご教授お願いします。 UBS52 |
- どなたからもレスがないようですので、ご参考までに
まさに「自動砲」「半自動砲」をどの様に定義するかによります。 何時の時代のどれによるのか。 無人か有人かを言うのか、揚弾薬装置の自動化のことを言うのか、装填機構のことを言うのか、等々です。
例えば、当時(1950年代)の米海軍自身の正式な分類に従えば、この砲はそのどちらにも該当しません。 砲の装填機構の違いによって区分しているからです。
>内部図を見ると
どの資料のものをご覧になっているのか判りませんが、この砲は砲台長(Turret Officer)以下、砲塔内に21人、下の揚弾室に7人、更にその下の揚薬室に9人の計37人が標準で配員されます。
艦船ファン
- 艦船ファンさま、ご回答ありがとうございます。
>米海軍自身の正式な分類
イギリスの同種砲のようにQFとかには分類されていないんですね。
>内部図…どの資料
「NavWeaps」さんのサイトの「6"/47DP (15.2 cm) Mark 16 Pictures」に記載されていた資料から見ました。
PROJECTILE LOADER L/R GUNと呼ばれる人員が砲塔中間部の前方にいるのは読めたのですが、従来の砲のような装填員とはとても思えませんし、他の人員の名称を見ても、そのような役名の人員はいません。
また機構的に人間が直接装填に関われるとはとても思えていませんし…。
ここから、人間が装填作業に直接関われる意味で『自動砲』だろうか、『半自動砲』だろうか…との疑問が起きたもので。
UBS52
- >2. UBS52 さん
先にも申し上げましたが、当時(1950年代)の米海軍での「自動砲」「半自動砲」というのは、自動化による揚弾・装填機構の作動サイクルが早いとか遅いとかのことは関係がありません。 装薬(発射薬)の燃焼ガス・エネルギーの一部を利用して、尾栓操作と装填・排莢を自動的に行える装填機構であるかどうかによります。
そして同じように、QF砲も何を以てQFかという定義の問題になります。 必ずしも、単に発射速度が速いとか遅いとか、無人か有人かのことではありません。 早い話が、当時の米海軍では装填(時限信管の調定を含む)、発射(駐退・復座を含む)、排莢、尾栓操作の総てを完全自動で行うものを言っておりましたので、例えレバー一つ、スイッチ一つにしても人間が介在すればこれに該当しません。 したがって、この定義に従えば、「Salem」型に装備された55口径8インチ砲はこのQR砲になりますが、「Worcester」型に装備された47口径6インチ砲はこのQR砲にも該当しません。 まさに左右砲中間の前部にいる左右砲各1名の「Projectile Loader」がこれに関わるからです。
確かに6インチ砲で毎分12発もの発射速度があれば、一般的にはQR砲と言ってもおかしくはないとは思いますが、それは各国海軍の正式な定義とは必ずしも一致するとは限りませんし(この米海軍のように)、このことと研究者による砲熕武器の分類をどうするかという話しとはまた別の問題です。
艦船ファン
- 艦船ファン様、私の遅いレス返しにもかかわらず素早く、なおかつとても分かりやすい回答に感謝します。
>自動砲
極端に言えば、拳銃のオートマチックのような物を『自動砲』と言うのですね。
>「装填員」
結局この人はレバーやスイッチ操作をする人で、従来型での肉体労働する装填員とは全くの別人…と見ればよろしいのですね。
しかし用語の解釈1つでもずいぶん奥が深いのですね…改めて勉強になります。
UBS52