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巡洋艦の防御についての質問です。 アメリカの重巡洋艦はなぜ途中から弾薬庫の装甲が機関室より薄くなったのでしょうか? No.900 |
- 他の国の重巡洋艦の防御装甲は弾薬庫を機関部に比して同じかより強固と把握しています。
しかしながら学研の「世界の重巡洋艦パーフェクトガイド」によると、
(垂直装甲-弾薬庫/機関部 水平装甲-弾薬庫/機関部 の順、各部の最大厚)
ノーザンプトン型 95mm/ 76mm 51mm/38mm 弾薬庫優先
ポートランド型 146mm/ 76mm 57mm/64mm 水平装甲で逆転
ニューオリンズ型 102mm/146mm 51mm/38mm 完全に機関部優先
バルチモア型 76mm/165mm 57mm/57mm 弾薬庫垂直が極めて薄くなる
デモイン型 76mm/165mm 57mm/64+25mm 弾薬庫垂直254mmの説有り?
なぜか途中から機関部装甲が優先されるようになっています。
この資料が正しいとすると世界の潮流に逆らっており、しかも米海軍でも他の軍艦では行っていないという変わった防御を重巡のみ施していることになります。
なぜなのでしょうか?どなたかご回答をよろしくお願いします。
No.900
- すいません。ニューオリンズ型の機関部水平装甲は57mmの間違いです。
No.900
- 米の条約型重巡洋艦は当初、缶−機−缶−機の交互配置でしたが、ニューオーリンズ級で船体の幅と高さの縮減によって船体重量を節減し、浮いた重量を防御に振り向け、かつ全缶−全機の集中配置として間接防御から直接防御への比重を高めましたので、その関係と思われます
駄レス国務長官
- 米巡は水線上に出ていて直撃を喰いやすい砲塔とバーベット、揚弾機構の装甲を強化する代わりに、完全に水線下にあって直接側面に被弾する可能性が低い弾火薬庫の装甲を減少させたと考えれば理解しやすいかと。因みに米巡の弾薬庫部分防御は英重巡同様艦内側に装甲鈑を張っているので、船体舷側の水線装甲は機関部のみに施される格好になっています。なお、ブルックリン・クリーブランドの両軽巡も防御方式は同じです。
大塚好古
- ↑追記。デ・モイン級のみは水線装甲が前後の主砲塔部まで伸びているので、これの例外になります。
大塚好古
素早く詳細な回答ありがとうございます。
>3
機関部の装甲が直接防御主体となったのは納得ですが、弾薬庫の装甲が薄くなった事の理由としては弱いと思います。あとデモイン型は機缶機缶機缶…の完全シフト配置だと聞いたことがあるですが。
>4
なるほど、被弾率が高い露出部及び揚弾機構を優先し、弾薬庫側面は割り切った、ということなのですね。アメリカ海軍がどういう防御思想を持っていたか、ということに関しては完全に納得いたしました。感謝です。
しかし、そうなると日本、イギリスの重巡では弾薬庫側面装甲は機関部より強化されているようなのですが(独仏伊では同じでした)、被害予想に関して異なる見解を持っていた、ということでいいのでしょうか。
No.900
- >6
全部を守るだけの重量が無い以上、順位をつけて重点的に守るしかないわけで、その優先順位が各国で異なったということではないかと。
SUDO
- >7
やはり国による防御に対する見解の相違ということなのですね。
日米重巡の弾薬庫防御の方式のあまりの違いがどうしても気になったので。
皆様、たくさんの回答をどうもありがとうございました。
No.900