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フォッケウルフTa152戦闘機について質問します。 ドイツ空軍においては延長翼で高高度用のH-1型より、通常翼で中低高度用のC-1型の方が総合的に優れており本命視されていたそうです。 これは1速と2速の間に大穴があり、3速に入れることを禁止されていたJumoエンジンと、無段階流体継手を採用したDBエンジンの過給機性能の差が大きかったからでしょうか? 備後ピート |
関係するのではと思う話ですが、モデルアート(No.336)にFw社の(1945,1,16)日付の仕様書で
「機種類別が高々度戦闘機から護衛戦闘機に変更された、これはMe262が戦闘の中心になってきたからだろう」
と有ります。それでH型からC型に重点が移ったと思います。
百九
- C型も諦められてD-12が生産(ごく少数)されたそうですね。
超音速
- 元々のFw190性能向上計画がDB603LA、またはJumo213Eを装備した汎用戦闘機型なので、高高度用のTa152Hはそれとは別の流れの中にあります。
Ta152HとTa152Cが比較対象だったのではなく、Fw190を置き換えるTa152Cの汎用戦闘機の開発と、Bf109Hの中止を承けてFw190ベースで高高度戦闘機を製作するTa152Hという高高度戦闘機開発が並行して進んでいたということです。
個々のエンジンの性能が具体的にどうした、といった話ではありません。
BUN
- Ta152Hは戦闘機としては特異な外形で後世の観客に人気がありますが(私も好きです)、高高度という狭いニッチの機体です。スピットファイアの翼端という先行例も在るのですが。
亦過給器の機械変速で性能の谷が出来るのはマーリンエンジンもそうでしょうが、管見の範囲ではそれが問題になった話を見ません。
にも。
- 2.のD-12はFw190D-12のことです。
Ta152の機体工場がソ連軍の進撃で生産できなくなったので、Fw190の生産を続けるしかなかったからです。
「1速と2速の間に大穴」というのはJumo213Eの中間冷却器の冷却不良問題のことでしょうかね。
超音速
- Ta152HとTa152Cは競合する機体ではなかったし、比較してどちらを採るといった存在でもありません。
また、Ta152のコットブスでの生産は確かに停止していますが、かといってTa152の生産計画が全面的に放棄されてしまったかと言えばそれもまた微妙なところでイタリアに疎開して生産を継続する計画も終戦まで消えていません。
そしてFw190D-12、D-13の生産は性能云々よりもMe262増産のためにユンカースの生産能力を集中する目的で計画されたものである点も見逃せません。
戦争末期の被爆や混乱が各機の生産計画の最終段階を混乱させてはいますが、そうした事情が反映した計画変更もあれば、それに構わず継続されていた計画もあります。
BUN