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第二次大戦中の米軍パイロットの「flight commander」とはどのように日本語に訳すのが適当なのでしょうか。 そして、その役割はどのようなものだったのでしょうか。 トッキ― |
- 陸軍航空隊の用語でいけば飛行小隊長、海軍航空隊、航空自衛隊のそれなら編隊長でいいのではないかと思います。
編隊は基本的には死角を作らないためのものです。戦闘機の場合は相互に見張るために、爆撃機の場合は機銃を密集させることにより、攻撃を受けにくくするために組みます。そして、編隊長は、前者の場合は相手機の攻撃に、後者の場合は爆撃目標に専念することが可能になります。また、爆撃の場合は、目標を効果的に攻撃するために散布域を狭める必要性がありますが、そのための一斉投下のタイミングを指示する役割もあると思っています。
hush
- 英空軍の戦闘機スコードロンを構成する12機を3機編隊制のスコードロンなら4人のフライトコマンダーで構成し、4機編隊なら3人で構成するので、これを和訳するなら編隊長で適当だと思います。
日本陸軍航空隊では固定した小隊長という職は無いので、出撃にあたり随時編成される小隊(3機編隊または戦争中期以降は2機+2機の編隊)を率いる中尉クラスのパイロットがフライトコマンダーに当たります。
海軍の場合も出撃ごとの搭乗割によって航空隊の分隊長にあたる大尉クラスが率いる中隊(6機から12機程度)の下に中尉、少尉が率いる小隊(3機から4機)が随時編成されます。この小隊長がフライトコマンダーに当たります。
こうした編隊を組む目的は敵機への攻撃や防御、爆撃精度などよりも、長距離出撃の為にあり、各機がばらばらの航法計算で飛べば、同じ任務を同時に達成することができないからです。とくに単座戦闘機の場合は編隊が解かれてしまうと帰還が難しくなります。
BUN
- hushさん
いつも的確なご教示をいただき、ありがとうございます。
BUNさん
わかりやすい説明をいただき、ありがとうございます。
トッキ―