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ドイツ空軍の左右非対称偵察機Bv141について質問します。 「単発でかつできるだけ良好な視界を確保すること」をコンセプトとして設計された、航空機史上最も奇抜な左右非対称機Bv141ですが、以外にも操縦性、飛行性能はライバルのFw189より優れ、欠陥はエンジン回り、油圧系統の補器類の不具合のみだったそうです。 設計者のリヒャルト・フォークト博士は機体構造力学、空気力学の専門家(日本の川崎航空機の技術顧問として、土井武夫技師らに影響を与えた)で、機体力学的整合性とコンセプトを満たしていれば、機体の外形にはこだわらない人だったのかも知れません。 さて私個人的な質問として、その後の技術進歩をうけて、Bv141と同様の配置の機体が実用化されないのは何故でしょうか?遊覧飛行機ないし、COIN機としては非常に魅力的な配置だと思われるのですが。 やはり人も飛行機も見た目が十割で、最初のBv141の印象が悪すぎたせいでしょうか? 備後ピート |
- ハインケルP.1078 Bも左右非対称ですね。
もっとも「実用化」はされてませんが。
超音速
- 民間の左右非対称機ということであれば、ルータンのブーメランがありますね。
もっともこちらは双発で、キャビンもガラス張りというわけでもないのですが。
何かを知っているわけではなくて完全な予想なのですが、私は空力的な有利不利よりも、民間の遊覧飛行に供するための機体を作って採算を取れるかどうかという点がネックになっている気がします。
一般的な形状の機体は練習機としての需要も見込める上にコンパクトですし、機構もどの機体も大体変わらず、凡庸ゆえに運用がしやすいのが大きなメリットです。
そこに「まるで空中散歩の新体験!」と独特の形状と配置のBv141(民間型)が颯爽と現れても、形状が独特すぎて練習機には適しませんし、視界を活かした遊覧飛行も同じく視界良好で滑走路を必要としないなヘリや、ハンググライダーの様なスカイスポーツと鎬を削りながらの商売となりますから、商売としてはなかなか難しいのではないでしょうか。
Bv141から現在に至るまで、左右非対称機は性能に問題はなくともその形状ゆえに運用開始時のハードルが無駄に高くなりがちなように思います。
Shusui
- Bv141のデザインはエンジン換装やキャビン側の装備追加などを行うたびに左右のバランスを取るのが面倒そうに思えます。重量が変わりやすい部分を重心付近に集約できる保守的な設計の方が発展性・汎用性という点で有利なのかもしれません。
expery