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初めまして、携帯から失礼いたします。 早速の質問なのですが、 零戦等の戦闘機やアクロバット機等の燃料タンクからの、 燃料の取り込みはどうしていたのでしょうか? 車のガソリンタンクなどと違い、−Gの時などどうやって、 燃料を供給したのでしょうか? こぶた |
- 燃料と空気を混合させてエンジンに送り込む方式の一つとして、キャブレターというのがあるけど(車にも使用されているが)、どのような原理でキャブレターに燃料タンクから燃料が吸い込まれるのか、ウィキのキャブレターの仕組みに関する解説読んで、キャブレター内の気圧差と重力加速度の関係を考えてみれば凡そ察しがつくんでは?
アリエフ
- アリエフ様、有難うございます。
はい、キャブレター方式は頭で判るのですが例えば背面飛行をした際に、
タンクの燃料取り込み口が空気を吸い込んでエンストにならないのかが不思議なんです。
こぶた
- 資料が実家の物置きなので正確には言えないのですが、
栄エンジン以降は自動車のようなフロートで液位を決める方式ではなく多重弁でGの影響を受けない方式になっているはずです。
日本では技術的に普及できませんでしたが、ドイツでは早くから機械式インジェクションになっています。 これでGだけでなく大気圧の補正も自動化しています。
気にされている背面飛行時の燃料供給ですが、零戦の場合は背面用のリザーブタンクをもっていて、背面時はそこから燃料を供給します。
このタンクは+G時にポンプで補給されます。
なので、ーGで長時間は飛行できません。
零戦だけのメカニズムか栄全てに当てはまるのかは判りません。
わんける
- 零戦に限らず当時の飛行機は、燃料ポンプで燃料を送っていました。
老兵
- TVでコップに水を入れて宙返りしてましたが、遠心力で底に張り付いてこぼれなかったよ。
KZ
- 資料が何であったかわすれましたが栄えエンジンの解説で背面用タンクを備えている記述を
覚えています、わんける氏のおっしゃられる通りだと思います。その記述の中に爆撃機にも
同様のキャブレター使用していて無意味であったというのが印象的です。
>4 老兵様
この質問の場合燃料ポンプの有無は何ら意味がありません、キャブレター以降の燃料の供給です。
tune
- バトルオブブリテンのころのspitfireは背面飛行を一定時間以上続けるとエンジンが止まると書いてありました。
wittmann
- 昔本で読んだことなので、よく覚えていないのですが、
零戦の場合、二つの方式で燃料を供給しています。
まず、気化器方式とエンジンの直接燃料噴射です、
ご存じのとおり金星を搭載した54型と64型が燃料噴射式、後は気化器式です。
もうひとつ言っておきますが、背面飛行でGが、かからない場合、固定式では、燃料は、タンクからも出すことはできなくなることがあります。
この場合、管にポンプを付けて確実に吸いだしています。
さて、具体的に気化器方式では、霧吹きの原理で、燃料を供給していますが、この気化器が特別な形をしており、
通常の燃料吹き出し口(と言っても吸い出されているのですが)と背面や側面に倒した場合でも燃料を吹き込む口が作ってあります。
この角度や口が巧みに設計されており飛行角度が変わって、Gが懸って無くても、口が変わって供給しているのです。
前の方が、弁とおっしゃっていましたが、その時の絵の説明では、パイプの引き回しによって、燃料自体が弁の働きをしてたと記憶しています。
また、リザーブタンクとの件ですが、これも気化器がその役割を果たす仕組みで、気化器内に一定量そのためにためてある燃料が使われます。
大体背面飛行などは、危険な背面ダイブなど、そんなに長く行われるものでないため、その程度で問題は無いとのことでした。
スピットの初期の型は、気化器の問題で、直ぐに燃料供給が止まるようです。
その他、マイナスG状態でも供給状態が変わらないようにできています。
申し訳ありませんが、忘れてしまって説明できません
青江
- その後のspitfireは背面飛行やマイナスGでも燃料供給が止まらないようにキャブレターの方式を変えたと書いてありました。キャブレターでもとまらない理由を知りたいと思っております。でも燃料噴射にしなかったみたいです。
wittmann
- http://www.spitfireperformance.com/spitfire9-fuelsystem-lr.jpg
質問者はタンクの燃料取り込み口はどうなっているか、なのでとりあえずspitfire9型なんですが
かなり解りにくいんですが背面になった時は機首下側タンク下部にあるELECTRIC PUMP(電動ポンプ)で
機首上部タンク及びコックピット後方上側タンクから燃料を吸い出すシステムなように見えます。
機首下側タンク前壁を通って上側タンクに接続しタンク上側に配している配管も見えますが
これは恐らく空気抜きのラインじゃないかと。
「空気を吸い込んでエンストにならないのか」とありますが、この図では不明ですね。
恐らくチェック・バルブがあって空気が入らないようになっているとは思いますが。
他の戦闘機も同じような物だと思います。
jas1
- http://www5d.biglobe.ne.jp/~cocoro/sub53.htm
かなり参考になると思います。
英里
- スピットファイアーの−Gの場合、燃料が止まると言うより溢れてしまいます。
THE MERLIN IN PERSPECTIVEや図解・軍用機零戦などに載っています。
燃料が止まると言うのは世界の航空エンジンの説明での話しだと思うのですが、誤訳かな?
KZ
- 皆様、ご回答有難うございます。
成る程、キャブレターがリザーブタンクの代わりをし、複数の取り込み口で、
それをフォローしてたのですか…
眼から鱗が落ちました。
こんな疑問、先人は解決してるとは思って居ましたが、つくづく先人の知恵に感服です。
こんな、重箱の隅のような愚問にお付き合い、有難うございました。
こぶた
- 陸軍整備将校の刈谷正意氏の「日本陸軍試作機物語」の二式単戦の項目によれば
「各タンクの空気抜き油分離器を経由した真空ポンプ排気圧を導入加圧してベーパーロック対策とした」とされ、タンク通気管が詰まったままペリコ式燃料ポンプが燃料を吸い出し続けたためタンク内が負圧になりタンクが潰れたことがあったそうです。
凡人十三號