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湾岸戦争当時A-10の30m機関砲の対地上掃射は物凄い威力で、 MBTなんかも破壊した。みたいな記事をいくつか見ました。 しかし機関砲が届く距離に航空機が近づくということは、歩兵携帯の対空ミサイルの射程内に入り、素人目にはかなり危険な攻撃方法に思えます。 マーベリックミサイルなり、レーザー誘導爆弾なりで攻撃するほうが安全確実な気がします。 とはいえわざわざ2トンもある機関砲を積んで出撃する以上、きっとミサイル以上の有効性はあるのだと思います。 ではA-10の機関砲掃射はどういう場面で有効なのでしょうか? 似非ハンター |
- A-10が開発された頃の対地ミサイルは大柄で高価な上、そんなに射程が無いとか戦車を上手く狙うには向いてない(建物等になら問題ない)とか、当たるまで飛行機の側がラジコン操縦的に誘導しないといけないとか、色々と面倒なものでしたので、機関砲で撃っちゃう方が安全確実でもあったのです。
今ですとミサイルが獲物を自動的に追いかけてくれるので機関砲よりも安全確実ですが、当時はそうではなかったんです。
SUDO
- 提案要求がでたのは70年ですから、ベトナム戦争の戦訓もあるとはいえ、ウンカのごときソビエト機甲部隊が、戦車に加え膨大な装甲兵員輸送車、歩兵戦闘車、自走火砲および補給車両を従え、西ドイツ領内に大挙侵攻する場面が第一に想定されていたと思います。
カンタニャック
- あと、近接航空支援などで敵味方の間の距離が近い場合などにも
大口径機関砲は使いやすいのではないかと考えられます。
最近は小直径爆弾で代用できるかもしれませんが。
元タイ駐在員
- 前線での近接航空支援は原則的に地上からの砲撃によってあらかじめ敵の対空火器を制圧した上で行います。SEAD(対空防御の制圧)任務は現代砲兵の主任務の一つです。ある兵器単体について一つの対抗手段があるからそれだけで無効と言った話ではありません。
BUN
- アフガンでの例ですが、地上から支援要請を受けたF-15Eが、目標付近に学校があったため、地上からは爆弾を落としてくれと要請されたにも関わらず、それを拒否して搭載していたJDAMを使わず、あえてGUN(20mm)を使用するということがありました。
AP1@厄明け
- これだけのお歴々が語っているので
私の妄想かも知れませんが、たぶん
マーベリックミサイルなり、レーザー誘導爆弾なりよりも
機関砲弾の方が安いのでは?
絶滅危惧種
- 単にあえて機関砲を外すという発想が無いだけだと思いますが、
A10って単座なので近接航空支援のこみいった戦場の場合、狙ってトリガーを引くだけのほうが余計な操作が無く面倒や間違いが無いんじゃないでしょうか?
弾だから安いってのもあるんでしょうが。
ど素人
- >7
「機関砲を外す」という発想は昔からありまして、米空軍はA-10+機関砲を
F-16+マーベリックミサイルなりで代替しようと何度もしてますが、絶対的
制空権下でSEAD対策をした上で使う分には大変に安くて便利なのでなかなか捨てきれないという現実があったりします。
A-10にだって寿命はあるので次はF-35+マーベリックミサイルなりで代替
するつもりのようですが。どうなりますやら。兵士の命の心配をしなくて済
む無人機+精密誘導兵器という選択肢も魅力的ですが。
絶滅危惧種
- ?
それって機関砲を外すじゃなくて、戦場からA10を外すじゃないですか?
ど素人
- 皆様コメントありがとうございます。
とりあえず、設計当初はミサイルより有効だったと。
それと被害範囲が限定される。あと安価(?)ということでしょうか。
>>8
具体的にどう便利なのかを知りたい訳です。
質問を変えてみます。
たとえば機関砲、マーベリックミサイルを満載した状態のA-10が
上空から敵戦車を発見したとして、
パイロットは攻撃の際にどういう基準で武器を選ぶのでしょうか?
(距離が遠かったらミサイルとか。ミサイルは高価だからできるだけ機関砲を使えとの指令が下ってるとか?)
似非ハンター
- >どう便利
あまり自信はありませんが、対空砲火を制圧できたという特別条件下で使う分には、狙ってトリガーを引くだけで、それなりの命中率とMBTを撃破できる程度の破壊力があり、かつ被害範囲も限定されて、その上で安いといったあたりでしょうか。
30ミリアベンジャーを使える機体は今の所A-10だけですが、AV8Bが貴重なS/VTOLのペイロードをさいて25ミリ砲ガンパックを半固定式に搭載しているのも同様の理由ではないかと推察します。
絶滅危惧種