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天山はカタパルト発艦の代わりにロケット装置を用いて発艦すると書いていますが、その装置を用いたことはあるのですか? また、実戦で緊急加速装置として用いられなかったのですか? シルフィ |
- 雷装した九七艦攻や天山で実験が行われ、離陸滑走距離の短縮が確認されていますが、九七艦攻での実験が昭和18年秋、天山での実験が昭和19年夏ですので、母艦航空隊がまともに運用できたマリアナ沖海戦に間に合わなかったようです。
艦爆搭乗員である山川新作氏の著書に、彗星四三型に緊急加速用補助ロケットが装備されていたことが記述されていますが、どうも使用するところまでは至っていないようです。
T216
- なるほど。天山の記述に重くなったのでロケット装置を用いて発艦すると書かれていることが多いのに戦記物からロケット装置を使った記述がなかったので長年の疑問でした。
実戦には間にあわなかったのですか。
シルフィ
- 加賀での零戦のカタパルト射出実験が失敗したのが昭和15年末(小福田さんの著書に危うく殉職するところだったと記述されています)、火薬式離陸促進ロケットの開発が始まったのが昭和17年夏、カタパルトを止めて(概ね実験が終了していた)ロケットで行くことが決定されたのが昭和18年6月(九七艦攻での実験が行われる直前になります)だそうですので、スケジュールが早まらない限り、離陸促進用ロケットは実戦に間に合わないのではないかと思います(昭和16年にあまり動きがないのは、開戦準備に追われていたためではないかと想像します)。
T216
- デジャヴっぽいなと思ったら、前にもこんなスレが。
http://www.warbirds.jp/ansq/21/B2001659.html
さて、丸メカニックNo.30「天山」に収録された搭乗員鼎談の中でRATOの話がちらりと出てきます。といっても「ロケットといっても0.何秒ですよ。ほんの一瞬です」という程度までの話で、実戦なのかテストなのかも不明です。
世傑No.69「彗星」では43型のロケット装備の話があり、離陸促進用と空中加速用の2種類が用意されたものの「飛行特性をひどく損わせるため一度も使われなかった」とあります。
さわりんX