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DSRVの運用はVOOか専用救難艦か? 佐久間多聞 15/4/9(木) 21:57

Re:申し訳ございませんでした。 薩摩 15/6/7(日) 1:49
┣ Re:申し訳ございませんでした。 佐久間多聞 15/6/7(日) 23:39
┣ 命令に背き、上官を殴り、名誉勲章 佐久間多聞 15/6/10(水) 5:35
┗ 300億円で10床? 救急救命医 15/6/21(日) 10:54

Re:申し訳ございませんでした。
 薩摩  - 15/6/7(日) 1:49 -
  
> 4月に今年度予算で、「ちよだ」の後継の「多目的新型潜水艦救難艦」を292億円で三井造船が受注しました。どんな状況を想定して設計しているのか、全く理解できませんが、本職の海上保安庁がお手上げの大規模海上災害に対して、2000トンほど大きくした「多目的」潜水艦救難艦が、どんな活躍ができるのか、ぜひ知りたいところです。

防衛省の公開資料を見ればきっちり書いてありますが。
・大規模災害等に対応する為、手術用寝台2床と病床約10床を設置するなど、医療機能を強化し、医療支援、被災者生活支援、入浴支援等の拠点として使用。
・水難事故に際し、飽和潜水の高い技量を有する潜水士による行方不明者捜索や、無人探査機(ROV)による沈没船舶の状況確認を実施。


加えて他のレスにある
>>文官の出した出航命令以上の素早い行動がとれたのは、どうしてですか?
阪神大震災の際の事だと思いますが、横須賀で午前中に可能な限り物資を積み込んだ後、艦長権限による「訓練」名目で午後に出港、洋上で命令を受領の上目的を変更しただけです。
自衛隊の規則に違反することなく最善手を取る為にこういった行動を取ってます。
陸自でも訓練名目で出て「被災現場に遭遇」したので「現地指揮官の判断で救援活動を開始」という例があるように、後になって勝手な行動とならないよう可能な限りの手段を講じています。
どんな形であれ「命令のない行動」は取りません。
引用なし
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Re:申し訳ございませんでした。
 佐久間多聞  - 15/6/7(日) 23:39 -
  
薩摩さま、レスをいただき、有難うございました。

> > 4月に今年度予算で、「ちよだ」の後継の「多目的新型潜水艦救難艦」を292億円で三井造船が受注しました。どんな状況を想定して設計しているのか、全く理解できませんが、本職の海上保安庁がお手上げの大規模海上災害に対して、2000トンほど大きくした「多目的」潜水艦救難艦が、どんな活躍ができるのか、ぜひ知りたいところです。

> 防衛省の公開資料を見ればきっちり書いてありますが。
> ・大規模災害等に対応する為、手術用寝台2床と病床約10床を設置するなど、医療機能を強化し、医療支援、被災者生活支援、入浴支援等の拠点として使用。
> ・水難事故に際し、飽和潜水の高い技量を有する潜水士による行方不明者捜索や、無人探査機(ROV)による沈没船舶の状況確認を実施。

貴重なご指導を賜り、誠に有難うございました。しかしながら平時では、隣国のように大型フェリーが呉や横須賀のすぐ近くの沿岸で遭難した場合などの、極めて限られた状況以外には、海保の海猿よりも、新型多目的ASRが、値段分の役に立つとは思えません。また、新型ASRの2台の手術室や10床の病棟(救急指定診療所レベル)まで日本が必要な状況を想定すると、大規模有事か歴史上最大規模の大災害でしょうから、文字通り焼石に水だと思います。私の知人の制服組の医官達は、表だって新ASRに反対の意を唱えませんが、多目的大型病院船の用意は絶対に必要だと全員の意見が一致していました。また「not air transportable」の医学的なベネフィットを(ドルフィンを持っている潜水医官すら)私に説明できませんでした。財務省が勝手にそう決めたからとの口ぶりでした。もう、その話は終わらせていただきます。


> 加えて他のレスにある
> > 文官の出した出航命令以上の素早い行動がとれたのは、どうしてですか?
> 阪神大震災の際の事だと思いますが、横須賀で午前中に可能な限り物資を積み込んだ後、艦長権限による「訓練」名目で午後に出港、洋上で命令を受領の上目的を変更しただけです。

すみません。上記の素早い出港は、2005年のロシアのカムチャッカ半島南部沖深度190m(飽和潜水なら楽勝)で浮上不可能になった潜水艇「AS-28」遭難事故に対して、ロシア政府から外務省を通じ防衛庁に、当該潜水艇を救助するための艦艇の派遣について要請があり、同日、防衛庁長官の命令海で緊急出航(出港?)した潜水艦救難母艦「ちよだ」、掃海母艦「うらが」、掃海艇「うわじま」、「ゆげしま」の4隻の派遣についてです。

その後にお話した海自隊員(もうOBだったかも)から、当該緊急出航がどのくらい大変で危険な作業だったのかを、とうとうと聞かされた覚えがあります。素人は、単に文官たる防衛大臣の命令に、制服組の隊員が従っただけだと思っていますが、当の現場の隊員たちは、そんな緊急出航ができたたことだけにでも、胸を張って誇っているそうです。もちろん乗員だけでなく、裏方も含めて全員がです。後で飛行機に追い抜かれましたが、世界中で、ロシアからの救助依頼に対して、最初に行動を起こした(起こせた)のは横須賀の海自隊員達だけです。プーチン・ロシア大統領が派遣部隊指揮官にロシア連邦名誉勲章を授けたのは当然だと考えます。


> 自衛隊の規則に違反することなく最善手を取る為にこういった行動を取ってます。
> 陸自でも訓練名目で出て「被災現場に遭遇」したので「現地指揮官の判断で救援活動を開始」という例があるように、後になって勝手な行動とならないよう可能な限りの手段を講じています。
> どんな形であれ「命令のない行動」は取りません。

東北大震災の直後に、横須賀音楽隊のフルートと歌の担当の、私の長年のお気に入りの目黒渚2曹(「国防女子」や映画「ポセイドンの涙」参照)まで、被災地に駆け付けたのは、どうしてでしょうか?風呂の番台(私の家内も阪神大震災で旭川第2師団の番台ボランティアしてました)ぐらいしかできない音楽隊員まで、自分の義務だと考えて駆け付けたそうです。特別国家公務員ですので、決してボランティアではないため、公務としてつじつまを合わせた命令書が交付されたと思いますが、横須賀の海自隊員は、そのうち起こるとされている次期関東大震災に対して、本気で命を投げ出す覚悟で訓練に励んでいるようです。対して、3月28日まで1人の医系技官も派遣しなかった厚労省の役人根性を、私は逆に見直しております。ご自分で「ねんきんネット」に登録できた方はおられますでしょうか?日本年金機構の個人情報がハッキングされるのは、当然だと思わざるをえません。
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命令に背き、上官を殴り、名誉勲章
 佐久間多聞  - 15/6/10(水) 5:35 -
  
> どんな形であれ「命令のない行動」は取りません。

自衛隊は存じませんが、今まで世界中で、命令に違反して、直属の上官から強く叱責されたにもかかわらず、勲章まで授けられた例は少なくなようです。

たまたま今も、ナショジオで「戦闘ヘリの限界に挑む!ベトナム vs 米軍ヘリ部隊 (Vietnam Firefight) 」 の再放送をやっていました。1967年5月14日に、規則で絶対に前線に近寄ってはならない非武装のVIP Hueyのパイロットが、上官の厳しい禁止命令を破って、11時間かかって包囲された友軍を100名以上救出した事例です。VIP Hueyを傷めたのも含めて、突き飛ばして叱責した中佐を殴り返したLarry Liss氏は、後に名誉勲章まで受章されています。

この3人のパイロットと1人の機関士の偉業は、Airspace誌 May 31, 2011など、雑誌やビデオなどで有名ですが、ご興味があれば「Larry Liss」とググるだけで沢山でてきます。

つまり、実戦では「命令に逆らってでも行動することがある」という反証の一例です。
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300億円で10床?
 救急救命医 E-MAIL  - 15/6/21(日) 10:54 -
  
> > 4月に今年度予算で、「ちよだ」の後継の「多目的新型潜水艦救難艦」を292億円で三井造船が受注しました。どんな状況を想定して設計しているのか、全く理解できませんが、本職の海上保安庁がお手上げの大規模海上災害に対して、2000トンほど大きくした「多目的」潜水艦救難艦が、どんな活躍ができるのか、ぜひ知りたいところです。

> 防衛省の公開資料を見ればきっちり書いてありますが。
> ・大規模災害等に対応する為、手術用寝台2床と病床約10床を設置するなど、医療機能を強化し、医療支援、被災者生活支援、入浴支援等の拠点として使用。

阪神大震災後の補正予算で、旧国立病院に地域災害拠点病院が整備されましたが、大量放射性物質漏洩や放射線障害にも対応していて、非常時には、待合室や廊下から講堂まで、ベッドが敷き詰められて、全部の枕元には酸素や吸引などの配管があって、小手術までできますが、大規模災害には、全く無力です。毎年、トリアージから始まる本格的訓練(大規模電車事故のシナリオでもやりました)を続けていますが、尼崎の事故では、マスコミに取り上げられるような活躍は出来ませんでした。しん

そんな費用をかけて、2台の手術室と10床の病床で、なんの役に立つのか、シナリオが全く思い浮かびません。東京にまだ多く残っている、救急指定の有床診療所(素人のアルバイト当直のレジデント1人)を何とかするほうが、先だと思います。

新型の大型になったDSRVは、少しは役立つでしょうが、増やした減圧チェンバーは、どんな状況で役にたつのでしょうか?治療用の減圧チェンバーは、以前は各労災病院や、国立大学病院に設置されていましたが、低い稼働率と、一時期脚光をあびた高圧酸素療法のさんたんたる治療成績に加えて、厚労省に合併されて隣同士の厚生年金病院と一緒にされたりして、日本からはドンドン減っているのに、1器増やして、どうするのでしょうかね。多目的と名付けられても、納税者はたまったものではありません。

潜水艦救難に特化するのなら別でしょうが、防衛省に多目的な余分な予算をつける必要は無いと思います。ただでも、多目的な防災予算は、警察庁を始め、総務省(消防)、国交省(海保)など、取り合いです。そこに防衛省まで入る余地が、この破産寸前の日本に有るのでしょうか?

また、潜水艦救難に特化するのなら、チェンバーやDSRVなどを、空輸出来るようにしておかなければ、意味がなさそうです。ちなみに、どの労災病院にも、潜水病対策に設置されていた減圧チェンバーは、事故率の急激な低下と、拠点病院への迅速な患者搬送が可能となったために、急速に減少・非稼動になっています。海保のヘリコプターの充実により、各地に点在していた、稼働率が低くて、操作出来る臨床工学士不足の、老巧化したチェンバーの意義を無くしてしまいました。

潜水艦救難には素人ですが、潜水病を起こした職業潜水士と同様の対応が重要なのではないでしょうか。違うのは、まず遭難した潜水艦と、一刻も速くメイティングして、閉じ込められたクルーを確保してからですが、それにもメイティング機材の迅速な空輸が必須でしょう。

潜水艦救難に、多目的などとの枕詞を付けないで欲しいのが、我々の本音です。
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