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BUN(00/8/21 18:41)
烈風の翼面荷重指定ですが、突然翼面荷重のみが指定された訳ではなく、ある程度の次期戦闘機の研究を行った末の総合案の一部として翼面荷重も算出されている、と見たほうが良いようです。 巷に伝わる130kg/uの値は要求仕様が固まり研究が進んだ段階で空技廠飛行実験部(後の横空審査部)からの要望として現れたもののようです。 空技廠が翼面荷重についてひとつの指針を持っていたのは実は艦上戦闘機に限らず、局地戦闘機、攻撃機、偵察機に至るまで、全て数字が用意されているのです。翼面荷重に限らず、性能標準よりも詳細な各機種の仕様についての研究を空技廠は独自で行っており、烈風の翼面荷重指定も、三菱烈風の翼面荷重を指定したのではなく、空技廠案の次期艦上戦闘機の仕様を参考として三菱側に提示(あるいは強要)したのであろうと考えています。 試製烈風そのものは強風と同程度の翼面荷重とF6Fと同程度の翼面積で設計された機体であり、保守的ではあるものの当初から予定していたA20発動機(これは研究段階から存在し、烈風の要求仕様書にも明確に誉とは指定されていない)を搭載したごく当たり前の艦上戦闘機であって、空技廠の干渉は実はさほど影響していないのではないでしょうか。
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