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dg(00/3/27 16:18)
> あえて日本を弁護すると、もし日本が平和外交を望んだとしても、 > 果たしてアメリカがそれを受け入れていたかどうか疑問だとは > 言えないでしょうか。
dg:中国からの軍の撤退は、米国を満足させ 得たと考えます.なにも、商圏いっさいを放棄 する必要はないのです.
> 中国における日本の侵略行為を弁護するつもりはないし、ハル・ > ノートをアメリカの最後通牒であり確信犯的な挑発であるとする > 「よしりん」流の解釈には同意できませんが、
dg:ハルノートは、「だめもと」的発想を 含んだ、米国お得意の恫喝で、現代のスーパー 301条にもつながる思考とも言えるでしょう. 時には膝を屈するも吉. 満州国を承認してもらうためのハードルは それほど高くなかったのですから、もう一度 リットンレポートを良く読んで、地道に力を 蓄える我慢が必要だったと思います.
>当時のアメリカの > 外交があくまでアメリカ中心、せいぜい広げてヨーロッパを含めた > 白人中心の論理にしか基づいておらず、脱欧を主張する日本の > 価値観とは視点が根本的に食い違っていたことは否定できません。
dg:当時のブロック経済下で、あえぐ日本の 気持ちも理解できないではありませんが、商売 の大鉄則、組むなら金持ち・を忘れていましたね. 組むなら米英なのです. 米国ブロックに参加してこそ、日本は繁栄した でしょう.ただし、日本の膨大な軍備というもの をかかえたままですから、経済成長は史実より もずっとゆっくりしたものになったと思います.
> > 果たしてハル・ノートを飲んで中国から撤兵さえしていれば、 > 日本とアメリカはうまくやって行けたでしょうか?
dg:一応うまくやっていけたと思います. ただ、軍部に対する政治のチェック機能が 空洞化していましたから、いずれどこかで 爆発するかも知れませんが.
私は疑問に、 > むしろ否定的に考えています。アメリカが望んだ「アジアの平和」 > とは即ちアメリカとって最も都合の良い「平和」であり「正義」に > 過ぎませんでした。当時の日本の「正義」が正当なものであったとは > 思いませんが、しかしそれと同じくらいに、アメリカの「正義」が > 正当だったとも思えません。アメリカにとっての「アジアの平和」 > と「正義」をゴリ押しした果てが泥沼のヴェトナム戦争であった > ことは周知の通りです。 > > 日本にとって満蒙が「生命線」であったのと同じように、アメリカに > とってアジア・太平洋は「約束の土地」でした。ハワイ・フィリピンに > 軍隊を送り込んで邪魔な原住民を殲滅し、あるいは英語とキリスト教に > よって懐柔して植民地化したことは厳然たる歴史上の事実です(アメリカ > がやったから日本がやっても良い、という論理ではありませんが)。 > アメリカはこうして膨大な代償を払って入手したハワイ・フィリピンを > ベースとしてアジアに勇躍するはずでした。そこへ日本という訳のわから > ない奴が出てきて脱欧とか共栄圏とか耳障りな事を喚きだした、という > のがアメリカの日本に対する見方だったのではないでしょうか。
dg:そのとおりです. ですから、偏狭なナショナリズムに耽溺せず、 グローバルな視点で己の主張を押さえ、算盤 勘定にはげむのが正解だったと思います.
> 要するに、強大な軍事力を自負する二つの帝国主義国家が領土・領海を > 巡って真っ向から対立したのです。ハル・ノートは文面通りに解釈する > 限り最後通牒ではありませんが、その真意は、「てめーらは引っ込んでろ、 > アジアの領土は俺のもんだ」というアメリカ中心主義の宣告だったのでは > ないかと私は疑っています。ハル・ノートを見て開戦に踏み切った政治家 > や軍人の胸中は、「こんな奴相手に話し合いなんか無駄だ」という諦めと > 「馬鹿にしやがって!」という自尊心だったのではないでしょうか。 > (無論、諦めや自尊心で戦争を起こすというのも幼稚すぎますが)
dg:一体、彼ら日本の重臣たちには、取引き という概念があったのでしょうか?ドイツが いずれ欧州であばれだす. 共産ソ連と米国はいずれ対決する. 日本を高く売り込むチャンスはその後いくら でもめぐってくるでしょう.
> アメリカは武力さえ振りかざせば、東洋の小国日本など黙らせられると > 思っていたのでしょう。まさか逆ギレして戦争を吹っかけてくるとは > 思ってもいなかったでしょうし、その戦争が血で血を洗う5年間の > 死闘になるとは想像もしていなかったでしょう。
dg:米国の思惑どおり、すっこんでみせれば 面白かったと思います.
> 日本とアメリカは、互いがお互いをあまりにも知らなさ過ぎました。 > その強大な軍事力と工業力を知らず、あるいは無視して絶望的な戦争を > ふっかけた日本の政治家・軍事指導者は確かに責められるべきです。 > しかしアメリカが日本(だけでなく主権国家としてのアジア諸国)を理解 > しようとしない限り、日本だけがアメリカの要求を呑み続ける形で > 「アジアの平和」は実現し得なかったとも思うのです。
dg:現代中国の「躍進」を横目でみながら 主として通商面における米国の二国間交渉に 不愉快感をもつ人が増えつつあるようです. しかし、おのれの生活をささえる富というもの が、どこからもたらされているかを冷静に 考えれば、大得意を尊重することはあたりまえ でしょう. 当時、日本の最大の顧客は米国であり、次は インドを含む英国圏でした. 大得意に喧嘩をうり、次第に貧乏道に追いつめ られ、最後には暴発する、なんともいいよう のない無念さではありませんか. 英米中心社会でも、オランダ、ベルギーは しっかり稼いでいました. 日本も、極東における米国兄貴のパートナー となって、富と国力を蓄える道もあった のではないか、と考えます.
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