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平成23年上半期現在、NHK連続テレビ小説「おひさま」の設定に付いて質問いたします。 主人公須藤洋子の父良一は東京で航空機開発に携わる研究者でしたが、昭和7年に安曇野へ移住し当地の製糸工場へ転職しております。劇中では本人以外の口から、飛行機の技師をしていた、という言い回しもあったように憶えています。東京在住だったという設定ですが、東京府内か東京市内かは明確にはされていません。そして昭和18年、新型戦闘機の開発が急務という名古屋の飛行機工場から参加要請があり従う、という設定です。 東京時代にはどの会社だったのか、名古屋の工場とは三菱の事か、といった脚本の裏取りはあまり意味がないですが、仮に中島や立川などのOBだったとして、そのような方が三菱から又は軍需省などの公的機関を通じて航空業界への復帰を要請されるという実例はあったのでしょうか。又は東京時代は非メーカー系の航空研究機関に所属していたという可能性はあるのでしょうか。 以上、ご教示よろしくお願いいたします。 DDかず |
- この作品は、原作が存在しません。よって、だれか具体的なモデル人物が居るか否か判らないわけです。(かの『純情ひらり』でも一応の原作はありました)
脚本家の岡田惠和氏の経歴や過去の作品を見ても、質問にあるような具体的な想定があって書かれたとは思いにくい印象です。
あと、東京で航空機開発云々、と言う場合、東大航研というケースもありますね。この場合は『色』がないひと、ということになるので、三菱系へ引っ張られる、というのはあり得そうには思います。
いずれにせよ、フィクションと割り切る方が自然でしょう。
TOSHI!!
- TOSHI!!様、ありがとうございます。
東大航研ならすっきりしますね。
私もフィクションと割り切っており、掘り下げられる脚本の裏もほとんど無いとは思ってますが、自分なりに辻褄を合わせたくなりまして。
また、もしかしたら同じような事例があるものかと気になった次第です。
DDかず
- 東大航研というのには、多少の根拠というか辻褄があるんです。
昭和7年というのは、東大航研では12月に長距離飛行記録機(航研機)の具体的な開発が開始されたタイミングです。
その前は航空ディーゼルが挫折した経緯があったらしいので、その経緯の中で人事的な異動というか、研究者の入替えがあったかも、とは妄想ですが。
また、この年は七試艦戦の試作タイミングでもあり、航空機開発の転換期でしたから、旧世代のエンジニアだった須藤良一氏はマジメントの才がなく、その自覚もあって航空界から身を引いた、とか…
そんな技術者が昭和18年になってどれほどの事ができたか… 新型戦闘機よりむしろ、不本意ながら簡易(≒旧式)構造の特攻機に関与することになった、というストーリーの方がなにか『売り』になりそうではありますね。
TOSHI!!
- 今後のストーリー展開はちょっと楽しみではあります。
DDかず
- 時代考証にも問題があります。
帰省した茂樹君が長髪でした。当時の下士官・兵はすべて丸坊主でした。
また、一種軍装の階級章は新型なのに、善行章は旧式を付けていました。
老兵
- そのへんは大目に見てやってください^^
DDかず
- 下士官兵の長髪についてですが、内地の訓練部隊以外では結構大目に
見られたところがあり、有名な杉田庄一上飛曹はオールバックにして
いたとの部下の方の話があり、「零戦最後の証言」の田中国義少尉の
ところに出ている写真では、支那事変のときに、岩本徹三中尉や田中
少尉は1飛時代で既に長髪の写真が残っているので、戦地帰りなら
あの程度の長さは許容範囲ではないでしょうか。
また、善行章に限らず古い兵隊はわざと改正前の階級章をつけて
「俺は古い兵隊だ」ということを誇示していたので問題ないでしょう。
同じく陸軍でも古い下士官は終戦時まで詰襟の軍服を着ていますから。
ぽんきち