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昨夜(11月30日)のNHKニュースで、米韓合同演習時のF/A18の発着シーンを 分析している際に、評論家が、翼端のサイトワインダーが訓練弾でない、という 理由で、「非常に実践移行を意識している」という言い方をしていました。 ジョイントスターを合流させていることからもソレは納得なのですが、この 訓練弾についての質問です。 1)通常のこういう演習では、訓練弾を使うものなのでしょうか。 2)演習とはいえ、迎撃訓練で発射を想定する場合、機体側の回路設定で、トリガー を引いてもミサイルが発射する/しないを切り替えているのでしょうか。 (標的機等への発射を想定しています) 3)上記と関連して、日本のDDGのCIWSがEA6Bを誤射した事件がありましたが、あの場合は実包だったのでしょうか、それとも訓練弾だったのでしょうか。 TOSHI!! |
- 米空母は一度航海に出ると、それがピースタイムクルーズであろうがコンバットクルーズであろうが、常に実戦状態にあります。
したがって甲板上には常に実弾を積んだアラート機が2ペア4機は存在します。
通常はアラート機は上げていませんが、脅威度の高い水域ではあらかじめ
上空にあげて所謂CAPミッションを実施します。
今回のような訓練と称する軍事力誇示行動を米海軍が取るケースはよくありますが、その場合に誇示された側が敵対行動を取るケースがあるからです。
代表的な所では対リビアにおけるシドラ湾事件があります。
ですから、今回は訓練とは別に実弾を積んだアラート機を捉えた映像を見て
実弾を・・・って話になったのではないでしょうか?
あるいは、意図的に実弾を積んだ機体を全面に出した演出的なものだったのかもしれません。
いずれにしろTVの解説を鵜呑みにしてはいけないでしょうね。
ミサイルの訓練弾はシーカーやロケットモーターを積んで発射可能(弾頭はなし)のイナート弾、シーカーのみで発射できないキャプティブ弾などあります。全面をブルーに塗った物は一目で分かりますが、ブルーのバンドを巻いた部分(実弾はブラウン)のみが識別点の訓練弾はなかなか映像では見分けるのは難しいですし。
通常の演習で実弾を使うのは誤射の可能性、コストの面から言ってメリットはないので、ないと言って良いと思います。
海自の誤射事件は実弾を積んでいました。但し本来は曳航標的が目標だったので、フル装着ではなく半分以下の実包だったようで、誤射された側は爆発までは行かなくて済んだようですね。
ちなみに非撃墜機はEA-6Bプラウラーではなく、A-6Eイントルーダーですね。
ROCKS
- >2.ROCKS 様 明快な回答をありがとうございました。
明らかに訓練弾ではないのは、画像で確認できたんです。ブルーバンドも
なかったので。
>EA-6Bプラウラーではなく、A-6Eイントルーダー
お恥ずかしい限りです。
TOSHI!!
- よく分かりませんのでご教示をお願いします。
>日本のDDGのCIWSがEA6Bを誤射した事件
EA-6Bもそうですが、“DDG”って何でしょう? そんな事件ありましたっけ?
>実包だったのでしょうか、それとも訓練弾だったのでしょうか
海自のCIWSに訓練弾という弾種があるのでしょうか?
>2.
>フル装着ではなく半分以下の実包だったようで、誤射された側は爆発までは行かなくて
仰る意味がよく判りませんので、もう少し詳しくご説明をお願いします。
艦船ファン
- >DDG”って何でしょう?
ミサイル護衛艦のことであたごやはたかぜの様な艦です
>そんな事件ありましたっけ?
リムパック訓練で護衛艦のゆうぎり(千奈美にDD)がA-6E攻撃機を
CIWSで誤射撃墜した事件をTOSHI!!さんが間違えたものと思われます
霧番
- >4.
仰るとおりです。 ですから敢えて質問者の方にお聞きしたわけですが。
せめてそれくらいのことを最小限ググって確認してから質問しないと、まともな回答が返ってこない恐れがありますから。
艦船ファン
- なんか余計なことをしたみたいですいません
霧番
- >3.>5.
痛み入ります。
TOSHI!!
- >7.
確認をさせていただいただけで、何もお答えしないのもなんですから、>1. の ROCKS 氏のレスの補足として。
1)について
米海軍では海外展開させる艦艇は、本国において訓練・演習を終えて審査・検閲に合格した「作戦即応可能状態」(正式にはCOR、Command Operational Readyと言います)となったものだけを出します。 そして、展開後は訓練であれ親善訪問であれ、また危機対応であれ、行動する艦艇は原則「FMC、Full Mission Capability」状態である「C−1」段階にあるものだけです。 (状況によってはC−2、C−3でも行動させることがありますが、それは特別な場合に限ってです。)
そして、展開された部隊・艦艇の行動には“平時”“戦時”という切り分けた概念はありませんで、常に“実任務行動”です。 即ち、常時不測事態・危機に対応可能な即応状態に置かれており、その状態で訓練・演習を行います。
(例えば、第7艦隊司令官直率の演習の場合、司令部でその演習(演習上の作戦も含め)を行うのはN6(訓練・演習)部の幕僚で、N3(作戦)部の幕僚は一切関与しません。 N3部は現実の状況のみを扱います。)
したがって、訓練・演習中と言えども、空母の飛行甲板上に実弾を搭載した待機のCAPがいたとしても何等の不思議はありません。 もちろんその状態には状況に応じた様々な段階があります。 例えばCAPなら、飛行甲板即応待機、同5分待機、同15分待機などなどです。 では空母も含めて具体的にどういう体制にあるのか、というとこれは秘密事項になりますのでお話しできませんが。
2)の具体的なことはきっと航空機に詳しい方からレスがあることでしょう。
3)について
海上自衛隊にはCIWS用の「訓練弾」という弾種はありません。 訓練で使用するものも全て実用のAPDS弾です。 これはCIWSの場合わざわざ別の訓練弾を作っても意味がないからです。 米海軍ではMk149という劣化ウラン弾で、これは通常の訓練射撃では使えませんので、訓練用には元々の弾であるM50シリーズのものを使います。 もちろんこれも厳密な意味では「訓練弾」ではないのですが。
そして「ゆうぎり事案」ですが、この時は海自の国内での通常の訓練時と同じく1回の準備・発射弾数が200発とされていました。 この時の訓練では射撃開始でCIWSを「AAW AUTO」という全自動モードに切り替えてその200発を撃つわけですが、訓練規定に反して曳的機(A−4)が射界を出る前に射撃開始を令してしまいました。 これにより、CIWSはその機能どおりにまだ射界内にあった最も近くの近接目標であり、かつ大きな目標である曳的機を撃ってしまったわけです。
曳的機が射界ギリギリであったことと、準備弾数が少なかったこと(米軍は通常の訓練では500発/1回が準備弾数)、また既に横過対勢に近かったことから、数弾が翼端付近に命中しただけで済みました。
艦船ファン
- 細かいことも大事とお考えのようであれば書き込み前に遂行なさっては?
「曳的機(A−4)」とありますが既に書き込みのあるとおりA-6Eですね。
けい
- >9.
そうでしたね。 ご指摘感謝します。 そして貴殿もこれだけではなく、質問事項に何か書き込みをされたらいかがでしょう? このためだけに出てくるのではなく。
艦船ファン
- >3
標的射撃訓練時に米軍は500発程度を使用し標的を確実に撃墜するのに対し、海上自衛隊は着弾点を明確にする為と、複数艦で使用出来るようにと言う二点から、通常は標的を撃墜にいたらない200発を装着しているようです。
リムパック96の時には士気が上がるようにと通常と異なる500発使用案が当初
あったようですが、結局通常の200発装着で訓練が実施されました。
誤射時に500発使用であったのなら、機体は即座に爆発、射出の余裕などなく
乗員2名は犠牲になったと思われます。
実際には被弾して飛行は不可能になりましたが、乗員は救出されています。
ROCKS