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各戦い毎に死傷者数が記録されていますが、近代以降の戦争における負傷の定義とは何でしょうか。 片足が無くなるなど、兵として再び戦えなくなるほどの(つまり、兵力の減少という点で戦死と同等な)怪我なのか。 それとも、単に野戦病院等で治療した負傷者の数全てなのでしょうか。 TAKA |
- 衛生機関において記録された数と思われます。衛生部ではカルテをもとに非常に詳細な記録をとっており、各所属兵科部階級別に重症から軽症に至る傷病名別の統計が作成されて上級衛生部に報告されています。旧軍南方戦線の如く混乱した状況では、その限りではありませんが。
あるめ
- 現代においては負傷の程度を区分して発表されることもあります。
http://web.econ.keio.ac.jp/staff/nobu/iraq/casualty.htm
ドイツ軍の場合、「全治8週間(見込)」が重要な分水嶺になっていました。
8週間以内に回復しそうな兵士は軍司令部管理下の野戦病院に置かれ、前線から遠くないところで療養しますし、
治れば元の部隊に戻ります。それ以上かかりそうな兵士は本国に送られ、彼のポジションは欠員となって補充が来ます。
逆にHeimatschuss(故郷傷)という俗語があって、本国に戻されるような重傷を揶揄したり、人によっては
待ち望んだりしたようです。
ひとつの戦闘を取れば負傷者とは「その間に一時的永久的を問わず戦闘不能になったもの」
なのでしょうが、あるめ様のお答えのように「total number (incidence) of wounds」を
数えているんだと明記している資料もあります(Table 1, footnote b)。
http://www.history.navy.mil/library/online/american%20war%20casualty.htm
マイソフ