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17世紀前半と、18世紀後半のフランスのグリヴォヴァール将軍が規格化を進める前までの前装式青銅製大砲(カノン砲クラスの重砲)において、双方を分類できるような特徴はありますでしょうか? HI |
- http://en.wikipedia.org/wiki/Gribeauval_system
英語wikiですが意訳すると、以前の制作法は砲身外側も内側の砲腔もクレイで型取った鋳造で精度が悪く砲腔と弾との隙間が大きく装薬のロスがあったが
グリヴォヴァール・システムは砲身をブロックで鋳造し、鋳造内側の砲腔部分はドリルで穴を開けるので砲身を薄く、そして砲腔と弾との隙間を少なく出来るので命中率を下げる事なく砲身長を短く出来ると書かれてますね。
jas1
- >1.jas1さんの解説に補足
後出しジャンケンみたいで失礼しますが、18世紀のフランス野砲に興味があるなら
”グリヴォヴァール(Gribeauval)”の他に それ以前の仏陸軍砲兵功労者 ”ヴァリィエール(Vallière)”と
深穴切削加工の発明者”ジェーン・マリツ”についても同様に調べてみましょう。
同じく英語wikiです。
http://en.wikipedia.org/wiki/De_Valli%C3%A8re
http://en.wikipedia.org/wiki/Jean_Maritz
GribeauvalとVallièreの両者を読めば 従来の鋳造(主に青銅)の鋳っぱなし砲腔を、
後から切削加工する事により砲腔精度を高めた点についての内容が重複している事に
気が付かれると思います。
解説の不備によりGribeauvalとVallièreの相違に混乱するものと思います。
まとめると下記のとおりです。
Jean Maritz(1680–1743):1713年垂直式深穴切削加工(現在のボーリング加工機)を発明。
1734年水平式深穴切削加工(現在のガンドリル加工機)を発明。
Vallière(1667〜1759):Jean Maritz の深アナ加工方法を大砲製作に利用拡大し
高精度な砲を実現。
又、1732年 仏陸軍の野砲を加農砲、榴弾砲、臼砲、投石砲の4種類に制定。
Gribeauval(1715〜1789):野砲の更なる制定改良。 主に加農砲について
砲身重量∝砲身長(砲腔超)∝口径∝球弾重量∝発射薬重量
の比例関係を規格化し軽量なものとなる。 その比例値は
・砲身重量は球弾重量の150倍。
・砲身長(砲腔長)は口径(球弾径)の18倍。
・球弾重量は発射薬重量の3倍。
又、様々な大きさと従来4車輪であった砲車を、2車輪に改めた軽量な砲車の
規格化もしています。
・つまり砲の大小を比例規格化することにより 砲車も規格化可能となり
野砲の量産化が行える のみならず砲具類も同じく、予備部品は
事前製作できる事となりました。
Gribeauval Systemは、仏陸軍・ナポレオン軍砲兵部隊の大勝の技術的基礎となっています。
以上 小山弘健著”図説世界軍事技術史”より要点抜粋いたしました。
軌跡の発動機?誉
- jas1さん、軌跡の発動機?誉さんありがとうございます
砲腔研磨の話は非常に興味深かったです
HI