251 |
いわゆるストッピングパワー=物理的な打撃力は、主としてどの時点で発生するのでしょう? 体表面への着弾時、体内での横転・炸裂時、或いは射出口形成時は? 低速の拳銃弾と高速・高貫通力の小銃弾で違いはあったりしますか? snow |
- いろんな弾頭を全て比べる定義は難しいですね。
軍用(FMJ)とするならば人体への着弾時となるのではないでしょうか?
拳銃弾と小銃弾とを比べるのも如何なものかと?
小口径高速弾は貫通力が高く、ストッピングパワーと言う点で問題視されていた事もあります。
そして現在の様な高性能なアーマーベストを着用した場合はまた違ったデータとなるでしょう。
SC
- 追記
たかひろさんのサイトで
「45ACPのマン・ストッピング・パワーは幻想?」
と言う面白い記事が有ります。
お勧めします。
SC
- 最も大きい時点は、弾が高速で体内を通過する過程で周辺臓器におよぼすダメージです。弾が体内で回転したり、膨れたり、飛散すれば更に大きなダメージが発生します。同じような速度であれば、弾の直径が大きいほどダメージは増します。一般的な拳銃弾よりも小銃弾のほうが小口径ですが速度が3倍近くあるため衝撃力が強く遥かにダメージが高くなります。発射弾薬が1発で胴体に命中した場合、ストッピング効果が最大なのは散弾銃です。
つっち
- ストッピングパワーと物理的な打撃は必ずしも一致しないです。
狩猟の話で恐縮ですが。
獲物を止めるためには、ある程度の貫通力も必要です。
100kg超えの巨大猪は倒すと体内から潰れた散弾やスラッグ弾や
ライフル弾が出てくることがあります。
つまり弾が体内深くまで貫通せず止まってしまい、
致命傷にならずに生き残ってきた訳です。
(解体して見た時はびっくりしました。ベテランの方に聞いたら「よくあること」だそうです)
急所に弾が当たらなければ、獲物は即倒しません。
その場合、傷口が深く大きければ、しばらくして出血死しますが、
弾がある程度余力を残して貫通したほうが出血が多くなり、
早く止まると言われてます。
また肺に大穴が開くと、呼吸ができなくなり窒息して止まりますが、
これも入り口と出口に大穴が開くほうが早く止まります。
(検証できるほどの経験は無いのでこれらは又聞きです)
似非ハンター
- 3の回答は、比較的近距離において1発の弾薬により人間の胴体中央付近に命中した場合を想定しています。口径は散弾銃を除いてCal.50以上は想定していませんし、防弾チョッキもなしです。
ストッピング・パワーの定義を被弾後反撃できない状態(=即死に近い状態)とすれば、命中した際に人体にどれほど多くの打撃を与えうるのかがポイントであり、時間経過後に効果が現れるのは今回の主題ではありません。
1発の弾薬で人体を撃つ場合、最も効果が期待できるのは頭部ですが、当てるのが困難で、一般に胴体を狙うほうが命中率は向上します。
拳銃弾は穴を開ける効果があります。小銃弾は速度が速い貫通のため周辺臓器にまでダメージを与えることで人体を大きく破壊します。これは人体が多くの水分で構成されているからで、水風船がパンクするのをイメージすればよいでしょう。
散弾銃に米国警察が使用する9粒弾(鹿撃ちなどにも使用)を装填して発射・命中した場合、胴体全体が破壊されることにより、人体は機能を喪失します。
なお、脳は反応しなくなるまで10秒程度かかるため、その間反撃を受ける可能性は残っているそうです。
つっち
- >>5
私は専門化ではありませんが、そのストッピングパワーの定義には同意しかねます。
弾が脳とか心臓に当たれば9mmでも50口径でも結果は大差ないはずですから、
要は弾が急所から外れた時に、獲物が如何に短時間で動けなくなるかが問題なのではないでしょうか?
肉をグチャグチャにするのが目的ではないので。
少なくとも狩猟ではそうです。
たぶん軍事でも同じかと思います。
私はもちろん人間を撃ったことは無いのですが、
近いサイズの60kgぐらいの鹿でも至近距離から腹部にバックショットを
食らってもかなり長い間生きて逃げて行きますよ。
やがて出血死しますが、遠くに逃げられると回収が大変なので、早いほうが良いです。
あまり想像したくないですが、きっと敵兵士でも同様なんじゃないでしょうか。
つまり
急所以外に当たって平均的に撃ち返される時間が短い=ストッピングパワーが大きい
となるのではないかと。
似非ハンター
- 〉5
〉ストッピング・パワーの定義を被弾後反撃できない状態(=即死に近い状態)とすれば
やはりここはマン・ストッピング・パワーの定義を統一してからするべきじゃないですかね?
私の考える定義は簡単に言うと「急所に当らなくとも動きを止める効果」と考えます。
即殺す効果では無く、動きを止める効果です。
22口径でも50口径でも散弾でも急所に当たれば確実に確実に動きは止まります。
しかし、急所に当らなくとも一時的に相手の行動を止める事がマン・ストッピング・パワーじゃないですかね?
SC
- (致命的か否かに関わらず)対象を押し止める力…ストッピングパワーですよね確か。
殺傷力・破壊力としてはデストラクションパワーでしたっけ。
snow
- 今更ながら・・・
『体表面への着弾時、体内での横転・炸裂時、或いは射出口形成時は?』との
ことなので、ストッピング・パワー≒マン・ストッピング・パワーと解釈します。
マン・ストッピング・パワーについては、公式な式+スケールが存在します。
別冊GUNのシリーズのどこかに記述があったのですが・・・ 各種銃、カート、弾頭形状等で異なります。
『弾頭形状』がファクタとされるということは、所謂、軍用のフルメタル・ジャケット弾を前提にしません。
つまり、体内にはいってからのダムダム弾効果も評価対象になるわけで、その意味では、質問の回答としては
『体表面への着弾時、体内での横転・炸裂時、或いは射出口形成時』全ての効果を総合したもの、ということになるますね。
元来、この概念は、古くは麻薬で戦意を高めた原住民の襲撃や、ゲリラに対する無力化が痛感されたことから始まります。
英国だと植民地制圧、米国だとベトナム戦(こちらは正規軍なのでハローポイント弾が所持できない)あたりが良い例ですね。
軍用拳銃弾として、9mmパラより、.45ACP弾の方がマン・ストッピング・パワーが優れている、というのはベトナム戦の経験値でもあります。
アメリカの警察がメチャに強力な銃を使ったりするのも、相手が麻薬でイカれたジャンキー等だと、確実に(肉体的・物理的に)撃破しなければ
無力化できない点にあります。その意味で、.38ワッドカッター弾(一番普通に使われる警察拳銃弾)なども一種のダムダム弾なので、相応に強力です。
TOSHI!!
- ちょっと調べたら、マン・ストッピング・パワーのスケールは判りました。
ハッチャー・スケール(Hatcher Scale)です。
米陸軍のジュリアス・S・ハッチャー少将(退役時)があらゆる銃の実験を行った結果はら割り出した公式のひとつ。
彼の著書、『HACHER'S NOTEBOOK』に収録されているとのこと。ご参考までに。
TOSHI!!