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いつもご教授頂きまして有り難うございます。 艦が攻撃され「右舷機械室満水」「第○缶室浸水」などの被害を受けることがありますが、この様な場合どの程度内部の機械類はダメージを受けるのでしょうか? (満水状態になってしまっても短時間内に排水して乾燥すれば、そんなに問題なく再度稼動するものなのでしょうか?) 駆逐艦「梨」は沈没状態の艦を引き揚げ自衛艦「わかば」として再就役していますが、エンジンは入念にレストアしたにも関わらず騒音が酷かったそうです。 私は「9年も水に浸かっていたものが動くのか!」と逆の意味で驚きましたが。 宜しくお願い致します。 Ranchan |
- 状態次第でしょうが、修理は不可能ではないと思います。実際、水没、修理、船等の言葉で検索していくと、船外機の落下や船体の沈没等でエンジンの修理の話が散見されますが、交換よりは安く上がるようです。ただ、電気系統はかなり難しいようで、基本、交換となるようです。
また、旅順で自沈したロシア艦をはじめとして、浮揚修理されたものは多くありますが、機関の換装を必要としたものは、近代化改装を同時に行ったもの以外は、あまりないように思われます。
ただ、その修復にはかなりの時間がかかっており、大変な作業であることは確かです。
ところで、水中では空気がないので、錆の発生が抑えられます。したがって、最近、よく発見される沈没艦船の映像を見ておりますと、何十年も前に沈んだと思えないほど原形をとどめています。ところが、これを引揚げて空気に触れた途端に酸化が始まるのです。海水だと余計です。したがって、このあたりの対応が重要なのだろうと思います。
梨の場合は、僥倖に恵まれたのだろうと思いますが、このあたりの対応がきちんとしていたということなのでしょう。
hush
- バタビアで着底した神州丸が、引き揚げ直後、海水に浸かっていた機械類は全てグリスを塗ってサビが出るのを防いだと、手記が残っています。
ただし、金属部品は浸かっている間は問題ありませんが、スターターなど電気機器は総入れ替えしないといけません。
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