955 艦艇の飲用水について疑問があります。
艦内で食糧が一人当たり何が何個割り当てとか、真水は貴重だから洗顔は1人洗面器に水何杯だとかいったことはよく聞きますが、
単純に人が飲む水に制限は無かったのでしょうか?戦記等を読んでいても、乗員の方々は特に気にせず、
普通にお茶や水を飲んでいる様に見受けられるのですが…


みがも

  1.  少なくともアメリカ海軍はコーヒーが自由に飲めたのですから、飲料水には不足していなかったと思われます。また、ウォーター・クーラーもあったようです。
     他国、特に二次大戦中の各国海軍についてはよくは分かりませんが、旧日本海軍の場合は、潜水艦以外はそれほど不自由しなかったのではないでしょうか。
     http://gunji.blog.jp/archives/1053908347.html
     まとめサイトですが、上記を見ていると、そのように思います。
     
    hush

  2. 単純に1日に生成可能な真水に対して飲料として必要な量が少ないからではないでしょうか。
    大型艦での例になりますが
    ・USS Iowa
    Evaporating units: One 20,000 gallons per day (gpd) and two 40,000 gpd distillers produce 100,000 gallons of fresh water a day for the boilers and crew.
    ・USS Midway
    280,000 gallons of freshwater produced daily.
    これに対して乗員の数は最も多かった時で、アイオワ2,788人・ミッドウェイ4,712人だったと思います。
    上記から、1人あたりの必要飲料を一般的な成人男性より多めの5ℓ/日と仮定し真水の生成能力に対しての割合を概算した場合、アイオワ:13,940ℓ/日 (3.68%)・ミッドウェイ:23,560ℓ/日 (2.22%)となります。
    乗員の生命維持において飲料水の確保は重要な点だと思いますので、この程度の割合では制限は必要なかったのではないでしょうか。
    POIUYT

  3. すみません、リットルの表記の仕方を間違えました。
    “1人あたりの必要飲料を一般的な成人男性より多めの5L/日と仮定し真水の生成能力に対しての割合を概算した場合、アイオワ:13,940L/日 (3.68%)・ミッドウェイ:23,560L/日 (2.22%)となります。”
    でお願いします。
    POIUYT

  4. >2、3
     アメリカの場合は乗員の福利厚生に気を使っていますし、燃料も潤沢だったので、ほぼ無制限に使用できたと思っています。
     ただ、旧日本海軍の場合は燃料に制限がありますし、多分、浸透膜を利用したものは使われていないと思いますので、造水装置自体が常時使用されていたとは思えないです。
     もっとも、 http://www.warbirds.jp/ansq/22/B2002170.html での記述でいけば、生命に関わるほど飲料水が不足するというのは、ほとんどなかったのでしょう。
     
    hush

  5. 艦本機関計画内規によると、造水装置は以下の式で力量が決定されていたようです。これだけを見ると
    結構潤沢に使えそうですがあくまで最大の話なのでそこは詳しい方の解説を待ちたいと思います。
    Q=aE+bN
    Q=造水量(t/day)
    a=係数(戦艦で0.02、巡洋艦駆逐艦で0.01)
    E=缶計画全力時の蒸気発生量(t/day)
    b=係数(蒸気機関で0.12、内火機関で0.15)
    N=乗員数(ただし潜水母艦は潜水艦への補給を考慮し3倍とする)
    kimurada

  6. 飲み水はかなり余裕があるものなんですね。
    思ったほど必要量が少ないのは意外でしたが、考えてみたらご飯やおやつはたくさん食べたくなっても、
    水やお茶をたくさん飲み放題したいって人はあまりいませんし、
    特に節約令を出さなくても困らない程度しか消費しないものでもあった…って事なんでしょうかね。
    それに、艦内の装置で真水が作れるなら、非常時でもなんとかなりそうですね。

    みがも

  7. 水上艦艇の場合は、極度な無補給航海が少なかったのと補給艦との関連から”水”に関して不足したとの話は余り聞きませんね。
    ただ潜水艦、特に日本海軍の大型潜水艦に関しては60日航海を基準にしていただけあって水に関する記述が多く見受けられるような気がします。
    例えば巡潜乙型あたりですと乗員95名(司令部要員除く)、搭載真水量24トンで60日航海基準ですから1日辺り大凡1日4.2リットルとなります。
    造水装置稼働は週に2日程度なされていて、蒸留水を作成、原則電池液用が主流で少し余った分が人間様用の上記4.2リットルに
    プラスされていて週に1回程度のシャワー使用が可能だったそうです。(飲用する場合は無論真水を混ぜます)
    伊号第二百二潜水艦艦長だった今井賢二氏(最終大尉)によると戦後に米国潜水艦に乗せて貰ったところ「コーヒーが飲み放題で驚いた」等の
    記述が見られますので国によっての差異は大きいようですね。
    余談的な文章で申し訳ありませんが一例として書き込んでみました。
    陸奥屋

  8. 誤解が無きように一部書き加えますが上記一人あたり1日4.2リットルは共用分、
    つまり炊事用等も含みますので一人で全て使えるわけではありません。
    陸奥屋


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