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艦艇の蒸気タービンについての質問です。 日本海軍では天城型に始まり、妙高型、高雄型、大和型が一軸あたり高低タービンを二組、 計四基という主機を採用していますが、その是非はさておき他国海軍、あるいは民間に おいて同様の艦船機関は存在したのでしょうか? kimurada |
- タービンもレシプロも高(中)低圧ワンセットで一基ですからこの場合は「四基」じゃなくて「八基四軸」ですね
それはさておきツインタービンは一基の力量を押さえつつ合計力量を大とする手法でして @タービン技術にはやや劣るが A大速力志向 の帝国海軍に向いてます
逆に言えば他国海軍は前提条件@Aのいずれかに該当しないのでツインタービンの必要が無く事実英海軍では天城(131,200shp)よか先にフッドが高低圧四基四軸で(144,000shp)を達成してます
商船でもこれほどの大馬力は北大西洋航路の豪華客船しか必要としませんが
ツインタービンの採用例は見当たりません
なおツインタービンの他の利点として低力量時は一軸二基の片方のみ運転して燃費を節減するってのもあります
類似例としては米海軍レキシントンの主電動機が一軸タンデム二基となってますがこれも低力量時は半分使用です
駄レス国務長官
- ありがとうございます。
大馬力タービンの設計としては決して褒められたものではないのでしょうが、日本海軍独自のものなのですね。
さらに質問を重ねてしまいますが、大正11年の造機部長会議において
「大力量ノモノニアリテハ一個ノ親歯車ニ四個ノ児歯車ヲ装備シ減速装置ノ長サヲ節約セントス」
との方針が示されていますが、この「長サ」とは歯車の歯幅のことなのでしょうか?そうであれば、
四つの児歯車に出力を分割できるためか、以下のように確かに幅を減じているなと納得行くのですが。
赤城(4)432mm×2
加賀(2)648mm×2
妙高(4)460mm×2
最上(3)640mm×2
大和(4)525mm×2
妙高・高雄型で「第一巡航全力」と称しているのが減軸減機運転ですよね。大和の公試においても減機全力は
巡航最大速力と速力・燃料消費量がさして変わらず、減軸全力よりも良いぐらいで節減効果は間違いないのでしょうが、
赤城技本式タービンではそれに加え高圧の直流/分流もありますから巡航時、どのような運転を
主用していたのかも気になります。
kimurada
- >2.
歯車の伝達力は歯幅に比例しますので「減速装置ノ長サ」は歯幅に拠るトコロ大です
歯幅が長いと片当りとか起こし易くなりますので歯幅短縮は歯車やギヤボックスの加工精度を幾分かカバーできます
まぁ赤城の減速歯車装置は4軸ともWH製の可撓Iビーム式フローティングピニオンですから歯当りはすこぶる良好だったのではないでしょうか
運転方法ですけど艦ごとに作成の運転要領書もしくは機関将校勤務録のようなものを参照するしか無いかと
駄レス国務長官
- 『タービン故障記録』を通し見ても赤城は重大な故障を起こしておらず、故障百出の5500トン型と同じ
「技本式」を名乗る主機とは思えない程ですね。
ですが、かなり気になる点があります。改装時の公試において赤城は全力約12.6万馬力30.16ノットしか発揮しておりません。
これだけならば何かトラブルが発生したためこのような記録に終わった可能性もあるのですが、
開放検査後の終末運転でも約12.5万馬力30.14ノットと「これでよし」とされているようなのです。
まったく手がかりがなく数字だけがぽつんと存在しているのですが、特定修理時に機関を構成する
何かが全力発揮困難と判定されてしまったと思われるのですが・・・
kimurada
- >4.
元資料に当たってないので何とも申しかねますが10/10に至る前の6/10とか8/10のデータは無いのですか?
駄レス国務長官
- https://imgur.com/xyhSUhZ
簡単ですが『軍艦赤城改装及特定修理(公試)』から抜粋です。上記30.16ノットはミスで確認してみると30.18でしたね。
鋭いご指摘に思わず快哉を叫んだのですが、6/10や8/10からすると10/10は13万馬力超となるはずなのです。
また、新造時ならば当然行っているであろう補助排気の低圧タービン導入をこの時は行っていないようなので
いくらかの上積みはあるかと想像しますが、それだけでは補いきれるとも思えません。
kimurada
- >6.
事変対応で丸一年以上前線に出てる加賀と速やかに交代させるためとかの理由ではないでしょうか
本来のお題より大分外れてきたのでこの辺で
駄レス国務長官
- 身勝手にあっちこっちする質問に回答をいただきありがとうございました。
kimurada