940 |
まだ使えるにも関わらず敵に鹵獲されるのを防ぐために自沈した軍艦の最も古い例は何でしょうか? おうる |
- 日本神話では国譲りの際に事代主神が船を傾けてとありますが…。
それはともかくとして、英語版Wikipediaで自沈Scuttlingを調べると、イギリスの四等帆走フリゲート、サファイアがニューファンドランド東部のベイ・ブルズでフランス艦艇に封鎖され、捕獲を免れるために1696年9月11日に自沈しています。
このあたりが、歴史に残る軍艦の確実な自沈例としては最も古いとは思いますが、他にもあるかもしれません。
hush
- 回答ありがとうございます。参考になりました。
おうる
- 木造艦艇をどうやって自沈させたのかと思って調べましたら、サファイアの乗員は2時間に上る勇戦の末に自ら火を放ったようです。
https://nlarchaeology.wordpress.com/2012/05/18/he-sank-his-own-ship/
したがいまして、キングストン弁を開いてというのを自沈と称するのなら、これは該当しないことになります。
もっとも、キングストン弁が使われるようになったのは20世紀になってからですので、案外、日露戦争で自沈した艦艇あたりが嚆矢かもしれません。ただ、建造時期から考えて、これらの艦艇にキングストン弁が装備されていたかどうかは不明ですので、確実なのは第1次世界大戦となります。つまり、仮装巡洋艦カイザー・ヴィルヘルム・デア・グロッセとか、巡洋艦ドレスデンあたりです。
以上、蛇足ですが。
hush
- 「1904、5年露日海戦史」を見ますとアドミラル・ナフモフは「急に金氏弇を開きたり」とありました。
hush
- 金氏弇の文字化けした字は合の下に升のノのないもので、ヴァルヴの意味です。
hush
- >3.
金氏弁はがんらい缶水(ごく初期)and/or冷却水を船底より取り入れるのが主目的でこれを船内に対して開放すれば浸水→自沈にも使えるってハナシですからモノ自体は蒸気推進初期から存在したんじゃないでしょうか
駄レス国務長官
- >6
いつもお世話になっております。
実は、日露戦争時はアメリカでキングストン社が設立される以前なので、なぜ、存在しないであろう金氏弁を開くことができたのか不思議に思っていたのです。
御教示により、これは、キングストン以前の冷却用海水注入弁を、ロシア海軍か、和訳した側が、一般的な呼称である「金氏」としたということが分かりました。
御教示、厚く御礼申し上げます。
しかし、缶水が海水だった時代もあるのですね。調べてみると、そのために塩害に強い銅製(木製もあったとか!)ボイラーが使われていたり、頻繁に塩落としをやっていたようで、これはこれで興味深いものがありました。
それはともかくとして、であるのなら、もう少し時代が遡って、クリミア戦争時のセヴァストポリ攻防戦時に自沈したロシア艦艇の中に汽走フリゲートがおりますので、このあたりが嚆矢かもしれません。
hush