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ドイツのポケット戦艦についてお伺いいたします。 2番艦「アドミラル・シェーア」と3番艦「アドミラル・グラーフ・シュペー」は塔型艦橋を採用していますが、WW2時のドイツ大型艦で塔型艦橋を採用したものはこの2艦しかありません。 しかも「アドミラル・シェーア」は戦時中にも関わらず艦橋を丸ごと取り替えるという荒療治をしてまで塔型艦橋を撤去しています。 「『アドミラル・グラーフ・シュペー』の戦没を受け、残された『リュッツオウ』との識別を困難にするため」と聞いたこともありますが、それだけの理由であれほどの大工事をするものか?とも思います。 彼女達の塔型艦橋はそれほどの失敗作だったのでしょうか? 宜しくお願いいたします。 Ranchan |
- http://www.warbirds.jp/ansq/21/B2001810.html
こちらによると、重量が課題で復元性に問題があったようですね。
hush
- 課題>過大
hush
- ご回答有り難うございます。
過去ログは毎回検索しているのですが、見落としていました。
「アドミラル・グラーフ・シュペー」も艦橋を改装する予定だったとは。
でも船体から見て、そんなに巨大な塔型艦橋でしょうか?
実は艦橋が重すぎるというより、ポケ戦の船体の復元性が不良だったのでは・・・という気も致します。
Ranchan
- 艦橋が巨大かどうかは主観によりますので、私には分かりません。もっとも、前方からはかなりの面積があるように見えますが、奥行きはないので仰られることは分かります。ただ、戦前に是正せよという勧告が出ているぐらいですから、重量が過大であったというのは間違いないでしょう。そして、改装後の姿を見ると、覆いを取り外しただけのような感じですので(もっとも、Wikipediaには"The heavy command tower was replaced with a lighter structure"と書いてありますので、交換したのでしょうが)、あまり変化はないようにも思います。
http://www.kbismarck.com/scheer.gif
ただ、この艦橋は軽合金を多用して重量軽減に努めてはおります。そして、このことが開戦後であるにも関わらず、5ヶ月間もかけて大きな改装を施した理由かも知れません。
この軽合金が何を指すのかは不明ですが、アルミニウム合金の可能性が高いと思っています。そして、この金属の融点は、鉄よりかなり低く、ガス焜炉ででも、薬缶を空焚きすると穴が開きます。
したがって、ラ・プラタ沖海戦で何らかの問題が生じていたとしたら、換装の理由にはなると思います。もっとも、このことが問題視されるのは50年も後のフォークランド紛争ですから、あくまでも仮定の話です。
違っていたとしても、アルミニウムは重要な軍事物資ですから、貴重な資源だったとは思います。もちろん、当時の技術では二次利用でどれだけの品質が保たれたかは分かりませんが、電解しなくてもよいということを考えただけでも、エネルギーの節約にはなるでしょう。
hush