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英空母「ヴィクトリアス」は戦後イラストリアスグループ航空母艦中、ただ一隻大改装を受け他艦より10年以上長命でしたが、なぜ「ヴィクトリアス」が改装対象に選ばれたのでしょうか? 姉妹艦の「イラストリアス」「フォーミダブル」、改良大型化した「インドミタブル」「インプラカブル」型ではだめだったのでしょうか? 宜しくお願いいたします。 Ranchan |
- 二段式格納庫が問題だったのではないでしょうか。このため、戦時中、コルセアですらも天井までの高さが不足して運用が困難になっています。したがって、戦後の機体の大型化にともなって一段式に改修は計画されたようですが、予算の関係で実施できなかったようです。
残る3隻のうち、イラストリアスとフォーミダブルは戦争中の損傷が大きく、特攻機の突入を受けたものの比較的軽微な損害に留まったヴィクトリアスが選ばれたのではないかと愚考致しております。
hush
- イラストリアス級の改装は六隻全てに実施する計画でしたから格納庫の様式は関係ありません。初期艦の16フィート天井の格納庫も後期艦の14フィート天井の格納庫も新しい基準の17フィート6インチには足りないので、下部格納庫甲板以上は新造となる改装だからです。
BUN
- では戦時中の損傷が改装艦の選定に影響したかと言えばこれも断言できません。最初に選ばれた二隻はヴィクトリアスと特攻機により損傷したフォーミダブルだからです。フォーミダブルは改装艦に選定されてから状態の悪さが認識されて改装計画から外されています。
BUN
- そしてヴィクトリアスも改装に適した状態であったわけではありません。
また、インドミタブル、インプラカブルは計画当時にまだ第一線にあったため改装が後回しにされましたが、ヴィクトリアスの次に工事に入る予定の艦はインプラカブルでした。
BUN
- イラストリアス級の近代化改装計画は六隻全てが対象だったものの、予算の関係で延期と縮小を繰り返した結果、ヴィクトリアスのみに実施されたのです。
BUN
- お二方様ご回答有り難うございます。
『ヴィクトリアス』が改装第1艦に選ばれたのは
「戦後早期に予備役編入され第一線を離れていた」
「姉妹艦より戦傷がまだましだった」
「ヴィクトリアス」1隻で終わってしまったのは
「予算の都合上最初の改装対象艦『ヴィクトリアス』しか改装できなかった」というのが真相のようですね。
「どこの国でも海軍最大の敵は『予算』である」と聞いた覚えがありますが、よく言ったものです。
でも「フォーミダブル」の状態が悪いのならば、修理ついでに大改装してしまうか、あるいは最初から損傷度合いがまだましだった「イラストリアス」を選んでおけばいいのに・・・とも思えます。
Ranchan
- 六隻全てを改装する計画でしたから艦の状態を見て選ぶ必要は無かったのです。
ヴィクトリアスも工事途中に不具合が発見されたものの工程が進み過ぎ、改装後に短命で退く要因の一つとなっています。あれこれ選んで一隻を工事した訳ではないのです。
BUN