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いつもご教授頂きまして有難うございます。 航空重巡洋艦「最上」についてお伺いいたします。 昭和19年2月作図の公式図によりますと、飛行甲板中部両舷に一基ずつ設置されている25mm三連装機銃は左右で前後に少しずれて設置されていますが、何の必要性があったのでしょうか? 他の大型設備は左右対称なのにここだけ非対称なので、より不思議に思えます。 宜しくお願いいたします。 Ranchan |
- 戦訓で要望されるようになっていた反対舷への射撃を考慮してのことではないでしょうか。
BUN
- ご回答有難うございます。
航空機運用上の都合かと思っておりました。
Ranchan
- >1
手拍子で回答される事は如何かと。
図面を見れば、位置関係が多少前後にシフトしても、反対舷への射界が大きな違いはありません。
それ以前に装備高さからして反対舷への水平射撃そのものが不可能です。
ここは単に、無理をして左右対象をとる理由も無いと言う事で十分でしょう。
航空機運用の都合もありかと思います。
テンペスト
- 対空機銃の反対弦射撃に水平射撃が求められることはありません。
仰角があって当たり前のものです。
銃座の位置がずれれば照準の便もありますね。
BUN
- >4 >対空機銃の反対弦射撃に水平射撃が求められることはありません。
だからこそ、射界に入らぬ機銃をシフト配置する理由にはならないと言っているわけです。
照準の話はなおさら意味不明です。
テンペスト
- 反対舷を射撃する際に目の前に同方位に射撃する機銃座が存在すれば照準を妨げ、そして射撃の効力発揮上からも望ましくありません。
このことは最上とほぼ同級の船体を用いた伊吹と筑摩空母改装案を比較するとわかりやすいでしょう。
後半部の機銃配置が両舷均等な筑摩改装案に対して、「反対舷射撃の便を図った」と明確に示されいる伊吹では、両舷の交互配置が顕著になり最後部2基ずつしか両舷の機銃位置が重っていない、という変化が見られます。
BUN
- >4.
全くそのとおりで、わずか20〜30ktと言えども相対運動からすれば
敵機が正横から突っ込んでくることはありませんので、真横にある反対舷
の機銃が照準・射撃で邪魔になることはほとんど考えられません。
その様なことは射撃理論からする基礎ですね。
艦船ファン
- 艦型図を見たところ、伊吹の「反対舷射撃対応」は対空火器の装備高さを上げて砲口・銃口が小仰角でも飛行甲板の上に出るようにしたってことではないでしょうか
>7.
だとすると対空火器がシフト配置・左右対称配置いずれでも差し支えないってことになりますね
(隣同士はある程度間隔開けるとして)
駄レス国務長官
- >8
ほぼ同型といえる筑摩改装案から機銃配置を変えているのも見るべき点だと思います。船としては筑摩案の方がよほど合理的ですから。
BUN
- 筑摩改装案で左右並置であった起倒式マストをなるたけ前後にシフトしたのにつれて後部3連機銃群もシフトしたのが効いてるんじゃないでしょうか
(起倒式マストは初期空母で左右並置 → 翔鶴や大鳳で若干前後にシフト → 信濃で前後対角配置)
駄レス国務長官
- >10
そうすると変化は昭和14年前後に起きていないと辻褄が合わないのではないでしょうか。三次計画や四次計画の空母で実施されていることが、筑摩案でそうならない、というのはやはりおかしいような気がします。
BUN
- むしろ筑摩改装案のほうが先祖がえりで、伊吹が上記トレンドに沿っているという考えは如何でしょうか
駄レス国務長官
- 同じような変化は祥鳳型と千代田型の間でも見られます。やはり共通した何かがあるのでしょうね。
どちらも瑞鳳では航空本部からの大きなクレームがあり、千代田、千歳も「巡洋艦設計者が担当したため機銃座や居住区ばかり優先される」と批判される艦ですが、瑞鳳の配置に対して改良の意図があるのは事実ではないでしょうか。
BUN
- >>13
本題から外れた便乗質問となり申し訳ありませんが、瑞鳳型軽空母の受けた「航空本部からの大きなクレーム」とはどのようなものか、もし宜しければお教え頂けませんでしょうか。
Ranchan
- 最大のものは「マストが完全に倒れず、飛行機の発艦ができない」という根本的なものでしたが、航本にとって小型改造空母という構想自体が既に時代遅れと感じられていたようですね。
BUN
- >>15
エンガノ岬沖海戦で奮戦中の「瑞鳳」を捉えた有名な写真では、マストはほぼ水平に倒れているように見えるのですが、あれでもクレームが出るほどマストというものが航空機運用上の障害になるとは存じませんでした。
便乗質問にも関わらずご回答下さいまして、有難うございます。
Ranchan
- それは改善された結果です。
BUN