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Ans.Q 2.艦船関係 1573 続き 8cm砲弾は潜水艦の水面下の耐圧船殻を貫通できるのか。 IWA |
- 質問者です。回答者の皆さん ありがとうございました。
2007年の実船の調査結果の本から、分かりましたところ報告します。
・見える範囲の耐圧船殻に貫通孔はなし。
・潜望鏡に機関銃弾の命中痕跡があり、ガラスが割れ、潜望鏡は「下げ」/格納状態である。
・前部魚雷発射管室の前半部はなし。これは前部浮力タンクを空にした=最大アップトリムのところ、船体圧壊時または海底衝突時に亡失したと推定。
・セイル横右舷ハッチ(船員居住室)は開。これは固定ラッチが折損していて、後部船員室が浮力を保持したまま船体圧壊時に内圧で開いたものと推定。
・その他ハッチは全閉。前部発射管室、前部魚雷搭載ハッチ、司令塔、後部機関室、後部発射管室、後部魚雷搭載ハッチ。
・後部魚雷発射管扉は全閉。
・後部潜舵は下げ(潜水)一杯
潜水艦の沈没原因は、次のようなものだろうとしています。
・機関銃弾の命中による潜望鏡からの漏水により、幹部は司令塔から主船体内に退去。潜水艦は盲目状態。
・周回魚雷が司令塔に命中。艦長は衝撃を飛行機からの対潜攻撃の爆弾によるものと判断、急速潜航を命令。
・潜舵が機械的故障により固定。潜水艦は安全深度を超える。
・水圧で圧壊
大塚さんの言われた、「これだけ徹底的に無視されるのは、それだけ鹿野丸の戦果が疑わしい」が、正解でした。
ありがとうございました。
IWA
- 詳しいことは存じませんが、ジャム・ダイブが沈没の主原因ということになるのでしょうか?
ジャム・ダイブに対する対処の訓練は、どこの国のサブマリナーも厳しく叩き込まれていると思いますが、なぜ、沈没にまで至ったのでしょうか?
司令塔を放棄したために、指揮命令機構がうまく働かなくなったのでしょうか?そのぐらいで、クルーがジャム・ダイブに対応できなくなるとはおもえないのですが。
それとも、急速潜航で、エンベロープから逸脱したのでしょうか?それも、あまり可能性は少ないと思うのですが、いかがでしょうか?
少年タイフーン
- > ジャム・ダイブが沈没の主原因
そうです。この潜水艦は、Gato級のファーストロット(5番艦)で、真珠湾攻撃から4カ月内に同じ造船所で竣工した。この機械式操舵機構は、1番艦Gato (SS-212) でもジャム発生して、その後の量産艦で廃止しました。一度も使ったことのないDeviceを実戦に使うのはアメリカ軍の伝統らしいです。クルーに対応できたのは、後進一杯をかけることと、アップトリム一杯にすること=前部トリムタンクを許容限度を越えてブローすることだった。それが艦首部のない理由です。その執念が65年後に探査機を引き寄せたのでしょう。
>指揮命令機構
このあたりが、参考URLです。
maritime.org/doc/fleetsub/index.htm Appendix
Figure A-1 Compartmentation
司令室(Control room)は主船体内にあって、操舵、注排水装置はそこにあり、
司令塔(Conning tower)は外に出やすい控え室みたいなところです。上の説明は、「外に出て(哨戒機など)周囲の状況を確認できなくなった」の意味です。
IWA