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「ベトナム戦争の頃に日本近海で米空母の甲板上で何らかの目的で水爆をA4に搭載作業中に、A4もろとも水爆が海中に落ちた事故があった」と何年か前に話題になりましたが(ニュースがありましたが)、それに関して(それに関連した種々の疑問解明の1の資料としたく)本質問をさせていただきます。 水爆の重量を1トンとして下さい。燃料は、着艦操作をもう一度やり直すだけ搭載しているとして下さい。 以上の下で、水爆と燃料を積んだA4が空母(含む、陸地)に着艦することが可能でしょうか。着艦する空母がエセックス級、ミッドウェー級、フォレスタル級及び陸地と場合を分けて教えて下さい。 UK |
- 着艦する空母の大きさよりも、着艦時の風向や風力等の気象条件の方が、余程、影響すると思うんですケド。
アリエフ
- 小生の疑問を、もう少し詳しく説明させて戴きます。時代は少し前だが、珊瑚海海戦での祥鶴、瑞鶴から飛び立った艦攻等は敵空母を発見できなかったため魚雷を海投下し、その後帰艦の途中で敵空母を発見しました。ベトナム戦時でも、敵に投下しなかった大型爆弾は帰艦時には捨てるのが普通であったと思われます。
ところで、前記のニュースが本当だとすると、当然飛び立ってどこかに着艦する、即ち何処かへ水爆を運ぶ心算だったと思われますが、運んだ先の空母や陸地の付近がたとえどの様な気象であっても、荷物の水爆は投下するわけには行きません。必ず着艦する必要があります。特に、そのA4が水爆と共に海没したのであれば、足が短いA4の着陸予定海域も気象が悪かったと思います。しかし、小型のA4にとって1トンの水爆を搭載した状態で着艦するのは、最適な気象条件でも大変な負担だと思います。もし、水爆を搭載した状態で確実に着艦することが困難であるならば、態々A4に水爆を積む必要ことはないと思われます。
即ち、あのニュースは何らかの誤報、錯誤、極端な場合には誰かの陰謀であったとする1資料(傍証)になると思われるからです。
UK
- これ ↓ によると核攻撃アラート任務に就いてたようですケド
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%BF%E3%82%A4%E3%82%B3%E3%83%B3%E3%83%87%E3%83%AD%E3%82%AC_(%E7%A9%BA%E6%AF%8D)
>当然飛び立ってどこかに着艦する、即ち何処かへ水爆を運ぶ心算だったと思われますが、
とうぜん飛び立ったら何処かへ水爆を落とすだろうという発想は無いんですね?
駄レス国務長官
- まずは機体側。A-4各型の最大着艦重量が14500lb、最大着陸重量が16000lb。A-4Eのハンプバック付の運行重量が11879lb(内増槽が398lb)、B43が重いもので2125lb。増槽捨てなくても500lb弱の燃料はあるし、捨てれば900lb弱のゆとりがあります。ちなみに機内燃料タンクの容量が1600lb。
降りる先に関して言うと1961年にタイコンデロガでA-3の着艦事故を経験した人の手記によれば事故後同機の最大着艦重量が48000lbに制限されたとのこと。着艦速度に差があるにせよ着艦重量が1/3にも満たないA-4が空母側の理由で制限を受けないであろうことは明白です。
というわけで陰謀論なんかで悩まなくてもちゃんと帰って来れますのでご心配なく。
けい
- 空母のアラートは、空中アラートではなく通常は甲板上でのアラートですから、発艦するって事は核攻撃の為ですが、途中で中止命令が出て持ち帰る場合も充分あると思うのでその可能性を考えて見ましょう。
空母艦載機はコントロールドクラッシュと言われるように、着陸時の衝撃は
かなりの物になります。
したがってその衝撃で搭載物の落下爆発のリスクはあるために、着陸可能重量のオーバーの他にもそのリスクを避ける為に大型爆弾等は海上破棄が原則でした。
しかし核爆弾の起爆装置は何重にもセフティ機能が設けられている為にたとえ落下してもその衝撃で起爆する事はありえません。
冷戦時には24時間B-52は空中アラートについていたので、核爆弾搭載のまま
の墜落事故はかなりの件数に渡りました。中には母機の空中爆発による数千メートルからの落下もありましたが、爆発した物はおろか核物質の漏れによる汚染も3件程でした。
ですから通常爆弾を破棄するからと言って核爆弾を破棄する必要は薄い。
着陸不能・機体トラブルで緊急脱出などして機体ごと核爆弾を破棄する選択もありえるということです。
しかも上記のようにB61核爆弾は約600kg程度で特別重くないですしね。
ROCKS
- 出掛けにあわただしく>4を書いたら数字を結構取り違えていたので記録のために修正します。間違っていたあるいは抜けていたのは以下の数字。
- A-4Eの運航重量は事故当時ハンプバックが無いため11343lb。
- 核爆弾搭載時はSta.1/5を使用しないので運用重量はパイロン分128lb減少。
- 機内燃料タンクの容量は5400lb。
よってB43と増槽を積んだままでのブリングバックペイロードの残りは1160lb。増槽を捨てると1560lb。
海兵隊のA-4Eの運用マニュアルによればアプローチ及び着陸には500lbの燃料と飛行時間10分を見積もっています。最悪の場合でも1-2回は着艦復航できそうですね。
参考:SKYHAWK ASSOCIATION (http://a4skyhawk.org/)
けい