1586 |
大戦中日本海軍の99艦爆なんですが、機体下部、後方銃座の真下あたりに何やら突起がついてる機体があるんですよね。ハセガワやタミヤのモデルにもしっかり再現されているようですが、当時の写真では付いてない機体もあるようで。 偵察か戦果確認用のカメラか?ご存じの方、お知恵をお貸しください。 Tonxy |
- ループアンテナのカバーのことでしょうか。
超音速
- ちなみに引っ込み式になっているので、写真に写ってないことも多いです。
超音速
- それは「方向探知器用枠型空中線カバー」です。
機体軸線から多少右側に有り、また引き込み式で写真に写ってないことも多々あります。
ちなみに二二型では撤去した機体も多いそうです
陸奥屋
- >超音速 様
位置が腹部だったせいか、アンテナはぱっと浮かびませんでした。しかし
鈍足な99艦爆にこんな出っ張り、空気抵抗で時速2〜3qは損してそうな…
収納式ってことは、気にはしてたようですね。
>陸奥屋 様
『方向探知器』をググってみて想像するに、帰艦する際のビーコンを
拾う装置なんですかね。艦攻なども積んでたんでしょうか。
99艦爆では性能不足→零戦に爆装したほうが何かとまし→でも
単座にはこの装置や通信士がいない→マリアナでの大量未帰還機...
こんな流れを想像してしまいました。
お二人の早くて的確な回答に、お礼申し上げます。
Tonxy
- 原理についてはWikipediaで「無指向性無線標識」のページを見てください。
日本海軍では通称クルシーと呼んでいました。
零戦にもクルシーはついています。
詳しくは「クルシー」で過去ログ検索してみて下さい。
超音速
- 超音速さんのおっしゃるとおり単座戦闘機である零戦にも
米国フェアチャイルド社製の「クルシー式空3号無線帰投方位測定機」
(後に国産化され「一式空三号無線帰投方位測定機」)が搭載されています。
九九式艦爆や九七式艦攻・天山・彩雲等の小型機に搭載されていたのも
”これ”で、アンテナ部と受信帰投方法(コレは語弊があるかも・・・)が異なる仕様ですね。
二二型で取り外された機体が多いのはハッキリしませんが「重量を少しでも」か
「戦闘環境の変化から」辺りでは無いでしょうか。
大型機用は別にあり「零式空四号無線帰投方位測定機」(元はテレフンケン社製
無線帰投方位測定機)というものでした。
ちなみに日本陸軍機も”無線帰投方位測定機”の搭載には熱心?で一式戦にも早々に
「飛二号航路標識受信機」(テレフンケン社製のコピー)が搭載されています。
(稚拙な文章ですので勘違いを生む箇所もあるかもしれません)
陸奥屋
- >超音速様
クルシーとは本でたびたび目にしていましたが、そのアンテナなんですね。
零戦にも載ってましたか…では、帰路を見失う原因は、無線封止で電波を飛ばしてなかったか、計測後の航法計算ができなかったから…?
>陸奥屋様
『一式空三号無線帰投方位測定機』ネットで見れました、まるで本格的真空管モノラルパワーアンプみたいな。
こりゃラジオつけたら意外とHi-fiサウンドだったりして(長距離乗務ツライですもんね)
ところで帰投装置を外した原因「戦闘環境の変化」って、やっぱり特攻…?
お二人にとてもいいアドバイスいただけたんで、すごく勉強になりました。
そしたら、以前から不思議に思ってた通信についての疑問がまた頭をもたげてきたので、改めて質問立ててみます。
Tonxy
- 二二型の一部は後席にも操縦装置を追加し九九式練習用爆撃機一二型(D3A2-K)に改造されました。
キャノピー上のアンテナ支柱が取り外されており、無線機が撤去されているようです。クルシーも外されているのでしょう。
超音速
- 九九艦爆のクルシーアンテナは、どうやって引き込むのでしょう?
BUN
- 九九艦爆は風防内にクルシーのアンテナを取り付けられそうな場所がなくて、
(前席と後席の間には航空羅針儀があって、後席の後ろには機銃がある)
しかたがなくて、下面に突出して取り付け、突出させて空気抵抗が発生してしまうので、それに小風防をかぶせて整流していたわけです。
練習用爆撃機の場合、後席が操縦教官でナビゲーターではないので、クルシーを付ける意味もなく。
後席要員が無線、方向探知器を操作するための練習機としては、白菊があります。
片