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橘花について教えてください。何故、機体中央部分に操縦席を配置したのでしょうか。 この機体は単純にMe262をコピーしたものではないと以前このサイトで教えていただきました。そうであれば独自の判断で敢えてこの配置を選んだことになります。 しかしこの操縦席配置は燃料タンクの装備という面からは好ましいとは言えないものの様ですし、搭載視界の面からはミーティアやアタッカーの様に機首付近に操縦席を配置するほうが好ましいという意見を目にしたこともあります。景雲は機首付近に操縦席を配置していることから、このような配置が「日本の劣った技術力では困難だった」とも考えづらいです。 機体中央部分に操縦席を配置することの利点、また橘花でそれが採用されるに至った経緯はどのようなものだったのでしょうか。ご教示をいただけましたら幸いです。 味噌煮込みドアラ |
- 「搭載視界の面から」は単に「視界の面から」の誤りです。推敲が足りず申し訳ありませんでした。
味噌煮込みドアラ
- 単純に重心位置≒揚力中心に操縦席を持って来たんじゃないんでしょうか。
おうる
- 特段セオリーから大きく外れてもいないので明確な答えがあるとは思えません
tu
- 高速向きに主翼厚が薄い場合
容量や防漏が苦しいので燃料タンクは胴体に置かれます
Me262は操縦席の前後がそうなっています
http://www.fiddlersgreen.net/aircraft/Messerschmitt-Me262/IMAGES/Messerschmitt-Me262-WWII-Nazi-Jet-Cutaway.jpg
橘花も薄翼なので恐らく同様と思われます
仮に燃料タンクの前に操縦席を置いた場合のデメリットとしては
1 武装や前輪格納部と干渉する
2 層流による低抵抗を狙ったと思われる胴体ラインが崩れる
3 不時着や地上滑走でのオーバーランの時、操縦席に破壊がおよびやすい
http://richard.ferriere.free.fr/3vues/nakajima_kikka_3v.jpg
景雲はHe119という前面面積を最小化した機体のレイアウトを踏襲した設計なので操縦席は必然的にあの位置です
ガス欠
- 元の操縦席スペースは前後の燃料タンクが半分ずつ埋めるのでタンク前のスペースはおよそ半分しか空きません
操縦席が前に移った分、重心もわずかに前よりとなり主翼も燃料タンクも移動
操縦席をタンク前に納めるには胴体延長も考える事になります
以上、補足でした
ガス穴
- 橘花は計画要求書では対艦船攻撃機です。
武装は要求されてませんが、防弾は充実するようになってます。
対空砲火をかいくぐって攻撃を成功させるためです。
橘花は操縦席後部に12ミリ防弾板、風防は防弾ガラス、燃料タンクは内袋式防弾タンクが装備されてます。
牽引式レシプロ機は、エンジンが防弾の役目を果たしてくれますが、橘花は機首部の防弾タンクがその代わりを果たすよう考えられたのだと思います。
視界を気にされてますが、牽引式レシプロ機よりもずっと前方視界が良くなっていますよね。
途中から戦闘機型が要求され、五式30ミリを積むために機首を60センチ延長しています。
機首に操縦席があったらもっと大変な設計変更になったでしょう。
超音速
- 梅花なんかも、原動機の位置をいろいろな案で検討しているような感じですが、最終的にV1と同じにしています。
Me262がそうだったから、が答えなのかもしれません。
片
- Me262の国産化計画が「川崎ロケット機」として始まり、
それが中島に移管された段階で「興国二号」(橘花)の概要は決まったと考えられます。
急速整備が重視された特攻機(橘花は反跳爆撃用の攻撃機としての計画要求書が存在しますが、
それは秘匿目的で原構想から最後まで体当たり用の特攻機です。)にはオリジナルの設計を検討するよりも基礎形をMe262に採ったほうが「早い」と考えられたようです。
BUN