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WWIIのヨーロッパで、空軍が地上部隊を攻撃するにあたり、ドイツ軍はJU87ストゥーカによる急降下爆撃を多用したようです。 アメリカ軍はドーントレスのような優れた急降下爆撃機があるのに、P47やP51のような戦闘機を使っていたようですが、これらの航空機は急降下爆撃を行っていたのでしょうか? 素人質問で申し訳ありませんが、ご教示願います。 PIAT |
- 追記します。
私は爆撃について無知なので、「〜ようです」ばかり書いています。
なお、ドーントレスは海軍機なので、陸軍航空部隊が使わなかったことは理解できます。
映画『プライベート・ライアン』では、P51戦闘機げ戦車を撃破するシーンが印象的でしたが、どのような方法で攻撃したのかわかりませんでした。
PIAT
- ミスタイプしました。
「、P51戦闘機が戦車を撃破する〜」です。
PIAT
- 自分も素人ですが、面白そうだったので。
まず、そもそもが爆撃機と戦闘爆撃機を比べて考えるのは不味いのでは無いでしょうか。
P47は途中からエアブレーキ装備だそうです。
P51は初期の段階は着けていたのですが、必要無いとの事で撤去された様です。
暇人
- こちらの過去ログで話題になりましたので、ご一読ください。
http://www.warbirds.sakura.ne.jp/ansqn/logs/A004/A0001134.html
ちなみにP-47にダイブブレーキがついたのはM型からで、配備は終戦間際です。
超音速
- 元々の目論見としては命中精度の良い急降下爆撃があったのでしょうが、攻撃される側も対空砲火を充実してきますから(ドイツ側は2〜3.7センチのFLAKを出来るだけ多連装で数を増やそうとしています)、機動性の良い緩降下爆撃主体になり、さらにロケット弾(P-47ならばHVARを10発搭載できます)での攻撃に向かうようになっています。
片
- ドイツのJu87にしても、後期は機関砲による対戦車攻撃になってますしね。
片
- 紹介した過去ログは長いので自分の主張を要約します。
・A-24やA-36で行なった急降下爆撃は、戦術研究や空地連携が不十分だったこともあり、あまり目立った活躍とは言えず損害も多かった。
・したがって超低空爆撃や緩降下爆撃、ロケット弾が攻撃の主体となった。
・双発爆撃機による水平爆撃も大戦後半にはかなり精度が上がった。
・USAAFにとっては単発複座機を攻撃に使っても兵装も爆弾搭載量も中途半端なので、双発のA-20やA-26のほうが使い勝手が良かった。
超音速
- 緩降下爆撃でも高速で投弾することで爆弾の描く弾道をほぼ直線にでき、たとえば時速500キロ・降下角40度・投下高度400mならば、下方5度の前下方視界があれば目標を照準できます。
急降下爆撃では目標上空でいったん速度を落とさねばなりませんが、緩降下爆撃ではずっと高速を維持することで対空砲の射程圏を素早く抜けられるのです。
命中精度はやはり急降下爆撃のほうが優れていますが、緩降下爆撃でも編隊で多数の爆弾を落とすことで解決できます。
超低空爆撃というのはクラスター爆弾やパラシュート付き爆弾をばらまくのですが、これらは爆弾の爆発で自機が被害を受ける恐れも少ないので超低空で投下できます。
超低空は対空砲に狙われにくいのです。
ロケット弾、特に5インチHVARは威力・精度ともに良好で対空砲の射程外から射撃できることから好んで使われました。通常弾頭のほか、成形炸薬弾頭で戦車も撃破できます。
戦後になっても長く使われ、1955年まで生産されました。
水平爆撃は対空砲に狙われやすいイメージがありますが機関砲の射程外を飛べるのと、ノルデン照準器も大戦後半にはかなり発達していて、投弾2分前までは回避運動ができ、毎分2000フィートの降下率で緩降下爆撃もできたのです。
このようにUSAAFの対地攻撃は対空砲火による被害をいかに抑えるかという点がとても重視されているのです。
超音速
- アメリカ陸軍航空軍は急降下爆撃戦術を1943年後半に中止しています。
ダイブブレーキを使用して一定の速度で降下する急降下爆撃はイタリア戦線で大損害を蒙り、投入された「急降下爆撃機」であるA-36Aマスタングの約半数が失われています。このため急降下爆撃は超低空爆撃に切り替えられ、命中精度は大幅に低下したものの損失率は大きく改善しています。
これ以降、朝鮮戦争まで急降下爆撃は実施されていません。
BUN
- 暇人様 超音速様 片様 BUN様 情報ありがとうございます。
私は急降下爆撃について(レン・デイト)『電撃戦』くらいしか読んだことはなく、ほかにはwikipediaを斜め読みするくらいです。
そのため、WWII中の爆撃と対空砲の進歩について無知であり、緩降下爆撃という用語を初めて見ました。
空軍の対地攻撃においては、急降下爆撃からミサイル攻撃に進化したと思っていましたが、水平爆撃も進歩したのですね。
水平爆撃が進歩したため、ランカスター爆撃機が戦艦ティルピッツの撃沈に成功したのでしょうね。
PIAT
- >.10 我が帝国海軍が真珠湾でマレー沖で挙げた戦果は!
日本という場では、WWIIで戦史上稀な外洋での決戦を繰り広げた経緯も在リ、特殊な応用例である対艦船攻撃ばかりが重点的に紹介解説される傾向に在るためか
空爆・対地攻撃全般についての良い概説・具体的な紹介解説が余り在りません。
戦術爆撃対戦略爆撃という二分法は政治的(政略という意味では無く、関わる者達の特定のセクターの利害に基づく恣意的な)な分類で
敵軍前線への航空作戦(現在の軍事用語では「近接支援」)対
敵軍後方への航空作戦(現在の軍事用語では「阻止攻撃」)、という区分がより実態を表すと考えます。
にも。
- 海軍での事情について書いておきます。
水平爆撃は双発以上の爆撃機編隊で多数の爆弾を投下することで効果があるのに対し、そうした戦術はとれない米海軍/海兵隊は水平爆撃を捨て去り急降下爆撃戦術を維持します。
高速急降下爆撃と大型徹甲爆弾の組み合わせで戦艦の水平装甲もぶち抜けるのです。
対地攻撃においては、コルセアやアヴェンジャーは超低空爆撃も急降下爆撃も両方やっています。
やはり損害は少なくありませんが大型爆弾が必要な目標相手には急降下爆撃しかないのです。
朝鮮戦争でのコルセアやスカイレイダーも同様でした。
余談ですが、時代は下ってA-4スカイホークやA-5ヴィジランティは、核爆弾を使った急降下爆撃というのも構想に入っていたりします。
超音速
- にも。様
『戦略爆撃』という用語はよく目にしますが、『戦術爆撃』はあまり見ませんね。
『阻止攻撃』という用語は初めて見ました。
『近接支援』については映画『ガメラ2レギオン襲来』で陸自の師団長が「近接航空支援を要請せよ」と命令したシーンが印象的でした。
超音速様
米海軍は急降下爆撃を続けていたのですね。
映画『男たちの大和』を思い出します。
皆様 ありがとうございました。
PIAT