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慣性起動装置によるエンジン始動についての素朴な疑問です。 イナーシャの回転数が充分に上がったところで「コンタクト」と大声で言いながらクラッチを繋ぐ、と言うような趣旨の記述をしばしば目にします。単機の場合なら理解できるのですが、空母上などで多数の機体が同時にエンジンを始動する際の排気音は相当なもので、声による伝達は難しいと思われ、以下のような疑問が出ました。 @イナーシャの回転数が充分に上がったことを、整備員は操縦者にどのように伝達したのでしょうか。 A操縦者は整備員に「コンタクト」することを、どのように伝達したのでしょうか。 私の思い込みや勘違いがありましたら、御容赦下さい。 1215 |
- イナーシャを使うというところを見ると、旧日本軍のケースだろうと思うのですが、だとすれば、エンジンを始動して暖機運転が終わった時点で搭乗員が乗り組むはずですので、一斉始動の必要性はないように思いますが。
それでも、他のエンジンが回っている中で、始動させるのなら、音声よりも、多分、すでに想定されていると思いますが、身振りのほうがよろしいかとは思います。
菅見の限りでは、「目の前で両腕を交差させ、一気に広げ」るのが、回転が上がってきたということのようです。
もっとも、これが陸のことなのか、海のことなのかも存じませんが。
hush
- >1 言葉が足りないのと、誤解しやすい記述がありました。
旧日本軍の単発機のケースです。
整備員がイナーシャとクラッチを操作し、操縦者は操縦席で電気(点火)関係のスイッチを操作する、と理解しているのですが・・・。
1215
- 陸軍は分かりませんが、旧日本海軍では整備兵が暖機運転を行ってから、操縦士に引渡していたようです。
http://www.warbirds.jp/senri/10kaiko/08fugioka/siragiku.html
https://iwasashougo.com/zero/blg20111107.html
また、映画「ハワイ・マレー沖海戦」 https://www.youtube.com/watch?v=8n5IMg5SGvI での発艦シーンでは、搭乗員が一斉に乗り組みますが、その時、すでにプロペラは回っております。
映画ですので、事実と反する部分はあろうかと思いますが、記録映像を使っていると思いますので、そこのところは大丈夫かと思っています。
http://soranokakera.lekumo.biz/tesr/2012/08/post-36ca.html
上記の回想では、敷島隊の5機の始動を整備兵が一人で行っているようです。
素人ですので、間違いもあろうかと思いますが、実際に整備を行っていた人の回想から、そのように判断しました。
hush
- こんなのが有りましたね。
http://www001.upp.so-net.ne.jp/Strumgeschutz-3/senseki0.htm
暇人
- 自機の発動機は回っていませんし、パイロットも整備兵?も御互いに始動出来るタイミングは経過した時間で有ったり、音の変化で分るのでは無いでしょうか。
https://www.youtube.com/watch?v=mJE51s-NONc
暇人
- >4
御教示多謝。
ただ、栄発動機は、暖機に20分間程度はかかるようです。その後、弾薬補充や点検等を行って、飛行甲板に並べて再始動、搭乗員が乗り組むのはその20分後か30分後だそうです。
戦争末期には潤滑油の不良により、暖機に2時間もかかったという記述もあります。
これが事実なら、始動だけのために搭乗員が一々乗り組むというのは、無駄な話だと思うのです。ブリーフィングから状況はどんどんと変わるし、日本の無線機の性能を考えると、発進直前に搭乗するというほうが自然です。そんな、発進の数十分から1時間も前から乗せておくというほうが不可解です。
現代の航空機は暖機など必要ありませんので、乗り組んですぐに発進できます。したがって、操縦士が始動を行うのは当たり前ですが、当時の状況では、整備兵にさせるほうが有利だったのではないかと思っております。
hush
- >6
言われてみるとその通りですね。暖気は必要かと。
戦記で読んだのが頭に浮かびました。
自軍の飛行場近辺に敵爆撃機が進行してきて、ピストから「廻せ!」と叫びながら愛機に向かって走り離陸して行く場面です。
暇人
- 質問者です。
声が届かなければ、手や身振りで合図を送る。考えてみれば当然の事でした。恥ずかしい限りです。
皆様、ありがとう御座います。
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