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飛行艇等、乾舷が高く、人手が少なく、ことに同じ場所に大勢が立てないような場合、被救難者を引き上げるための一般的な工夫はなにかなかったのでしょうか。 たとえばパイロットとすると、体重の他、救命胴衣と水を吸った革の飛行服の重さもありますから、本人が動けない場合、一人二人の乗員で引き上げるのはかなり無理があるように思えるのですが、ウインチ等は使わなかったのでしょうか。 六 |
- 世傑US-1によりますと、US-1Aは後部胴体側面のメインハッチ上部に「吊り上げ装置」がついています。写真を見ると単なる滑車のようですが。
超音速
- ご教示ありがとうございます。そうした装置の嚆矢はいつごろだったのでしょうか。カタリナやウォーラス等での工夫はなかったのでしょうか。
六
- ご承知と思いますけど、海上の被救難者は直接機内に乗せるわけではなく救命ボートに乗せてから機内に引き上げます。
「救命胴衣と水を吸った飛行服」などは救命ボートの上で脱がせることができると思います。
被救難者が意識不明でもボート上で担架に固定しておけば大分引き上げやすくなりますね。
マーチンPBMマリナーは後部扉が救命ボートを出し入れできるほど幅広く、外部に足場も出せます。
少なくとも同機の場合は機内への引き込みに三人ぐらいの人手はとれると思います。
わかりやすい動画をみつけましたのでご参考にいかがでしょうか。
ttps://www.youtube.com/watch?v=oyIAlmdj-uc
超音速
- ご教示ありがとうございます。
が・・・
救命ボートの上で救命胴衣と飛行服を脱がせ、再び救命胴衣を着せる、あるいは担架に固定、が、たとえば単座戦闘機が備える個人用救命ボートの上で可能だったのでしょうか? 救命胴衣なしでは収容時に落水したら終わりですし、飛行服も、体温維持のためにも吹きさらしの中で脱がせるのではなく、機内で脱がせたいわけですが・・・
http://airwargreatbritain.blogspot.jp/2015/03/raf-pilot-rescue.html
など見る限り、また機体の仕様を見ても、救命ボートはWW2当初は未装備のこともあったようです。
WW1や戦間期はなおさらでしょう。
このイラストの状態で、負傷や低体温症で体が動かせない場合、シーガルやウォーラスで可能な二人で乾舷約1mを引き上げるのは容易とは思えません。体が動かない場合、救助機が救命ボートを落としても乗れませんし、着水後に専門隊員がボートで被救助者に近づく方法も、装備と人数の関係で不可能であったと考えております。
・・・
救命ボート装備のドイツ軍にしても、浮舟に寄せた後で、He59の機内に引き上げるのは3人がかりでも容易とは思えません。
昔の小さな漁船が溺死体を発見した場合、引き上げられず、網で包んで港まで引っ張っていた場合もあったように。
かといって持ち上がらないから捨てて帰るでは救助の意味がなくなります
・・・
六