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すごく今更な質問ですが、中島製と三菱製の零戦では質的にはどれぐらい違いがあるものでしょうか? なんとなく三菱オリジナルを贔屓目に見てしまいそうになりますし、中島製はたまに悪評も聞くのですが… でも、それがどこもボロボロのはずの戦争後期の体験談だったりするので、それはそれでフェアじゃない気もします。 同じ21型(或いは52型でも)なら、まともに作ればどっちでも同じようなものと思っていいんでしょうか? 野猫 |
- 転換生産機は問題が起きることが珍しくなく、九六艦戦の佐廠生産機の振動問題などいろいろな事例がありますが、零戦に関しては大きな問題は起きていません。
生産機の品質も時期によって様々ですが概ね同じようなものだったと考えて問題ないでしょう。
ただ、21型に関しては生産された時期が大きく異なりますから、中島での初期生産機と後期生産機では装備や重量が異なり、性能面でも差があったと推定されます。
BUN
- 細かい部分でいえば、中島製の零戦では、燃料切換えコックが固くて回らなかったと元搭乗員の手記などに書かれています。
実際に昭和18年2月には、昭和17年12月辺りまで生産された中島製二一型と二式水戦全機の改造指示が出ていますので、これがこのコックが固い問題への対策だったのだと思います。
ケンジ
- 回答有難う御座います。
製造メーカーの違いよりも時期の影響が大きいのですね。
考えてみれば、どっちも主力機を手掛ける大企業ですし質は折り紙付きですよね…。
飛び心地が違ったとか中島製は工作が雑だったとか、漠然とした悪評は見た事はあるのですが、
はっきりとした違いは聞かないのでやっぱり印象の違いの範囲か、メーカーよりも国情が生産全体に影響しただけかなんでしょうね。
ただ、燃料切り替えコックの話は初耳でした。大きなメーカーでも転換生産だと予期しないところで何か起こるもの…何ですかね。
野猫
- ガ島戦では燃料コックが回らなかったばかりに不時着した機体がありましたね。(回らない上にノブが折れたのですが)
そんな訳で燃料タンクの鍵なるものの携行が広まり、燃料コックを回す為に身に着けていた訳で・・・・・
中島・三菱の違いの一つは、三菱は中島より軽いですが一枚物を凝って折り曲げ作る等で生産性が低い、中島は多少重くなっても生産性の向上を考えて作られている、ですかね。
パネル一つとっても三菱は極小のリベットを使用して補強材等を組み、中島はスポット溶接で済ませてしまう等々です。
零戦計器板で検索してHPを見て見て下さい、上記の話の一端が垣間見えます。
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