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1164で栄21型ピストン破損(吸気バルブ側)で質問した事ですが、同じ事例がありましたので報告させて頂きます。 不適切でしたら削除お願いします。 新たに後列シリンダを手に入れてピストンを抜いたのですが、前回の前列シリンダと同じピストン排気バルブ側が欠けていました。 前回物より程度が良い為、表面の溶解?しかけが判りました。 よって以前の物もピストン吸気側が溶解痕有で良いかと思われます。 ただし今回の物は排気側でも若干溶解痕が確認できています。 (画像掲示板にアップしておきます) 以上報告まで、失礼しました。 A6M232こと中村 |
- 申し訳ないです、またやってしまいました。
ピストン上部欠けは「吸気側」
前回の前列物のピストン上部溶痕は「吸気側」
今回の後列物のピストン上部溶痕は「吸気側」少しと「排気側」に少々
ピストン上面を見て右回り側に溶痕がでるパターンも同じでした。
A6M232こと中村
- 出所は戦中に存在したインディアナ州フリーマン陸軍飛行場です。1946年にATSCによってこの飛行場に設置された外国航空機評価センターで調査され、終戦により破棄埋没されたものです。
2009年にFreeman Field Recovery Team.が編成され、発掘された物はfreeman field air museumに納められています。
A6M232こと中村
- 当時の栄の状況を知るよい資料になりましたね。
中村さんならではのことと思います。
片
- 片さん、ありがとうございます。
私はエンジンは全く専門外なので、どなたか当時の気筒温度過昇事案?等の問題にて記事等で使用されることがあれば、喜んで写真協力等致しますので。
今回3つ入手して栄・栄・金星でした。
金星気筒は残念な状態ですが(墜落機かも?)潰れ以外は程度が非常に良く、良いどころか当時のまま状態ですので、これまた黒々としたシリンダヘッドとシリンダの当時の姿を伝える良いサンプルと考えています。
70年間の埋没で栄とは腐食条件が違った様で、酸素を遮断された泥の環境だった様です。
届いた後箱を開けた瞬間、金星のみオイルの匂いがしたぐらいで、シリンダ内面も数割程腐食なしでした。
真珠湾にて撃墜された99艦爆のエンジン写真にある様な状態です。
A6M232こと中村
- このスレッドが完結してから既に1か月を経過しているのですが、気になる次のブログを見つけましたので参考までに記載させていただきます。
http://home.f04.itscom.net/nyankiti/ki43-sub3-engine1.htm
その中の「発動機構造」という部分に、ハ25(栄とほぼ同一)のピストンの写真があり、ピストンの頂部の吸気弁と排気弁対応位置にフライスで機械加工したへこみがあるのです。説明では、可変ピッチプロペラの不調で過回転になったときにスプリングの押し付け力が不足するので、ピストンと弁が衝突を防ぐため、と言う意味のことが書かれています。
このへこみはエンジン開発初期のもので、後期には無くなっているのかどうかも分かりませんが、へこみがなかった場合、何らかの原因で過回転させればピストンと弁の衝突が起こりそうです。
その場合、2つの弁のストロークが同じなら、質量が大きい吸入弁が辛い状態になりそうです。
参考まで
如風
- 「へこみ」の有無については写真をご覧ください。
http://www.warbirds.jp/BBS/gazo2/img/4627.jpg
片
- フォローありごとうございます。
如風