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雷装時や爆装時での流星艦上攻撃機の発艦距離は、RATOによる補正抜きだと合成風力○○メートルで○○メートルと見込まれていた、とかご存知ないでしょうか。艦載機定数の著しい減少は、新型機によるものだとよく云われていますが、ではどの程度酷いものかと気になってしまいました。あの凝ったフラップもさして意味が無かったということでしょうか。 パンジャンドラム |
- Wikipediaにも乗っている性能要求を満たしていた場合、定数減とはならないはずですが、著しい減少を起こしています。烈風が80m、流星が100mで発艦出来るならば、搭載機数が減るのはおかしい。よって、流星などの発艦距離には懸念が持たれていたと考えています。
パンジャンドラム
- 流星のデータは無いですけど、参考までに彩雲の場合、http://www.geocities.jp/harunask17/zero2/7c6n1.htmによりますと、試製彩雲は風速13m/sでの離陸滑走距離124m(正規重量)・182m(過荷重)だそうです。
ちなみに計画では170mを要求されていました。
超音速
- 超音速さん、ありがとうございます。
確かに翼面荷重やフラップの面積だけで見れば、流星は100mで離陸しても不自然ではありませんね。馬力荷重がどう聞いてくるかは私には推測出来ませんが…。
あと、関係ない便乗質問になりますが、馬力荷重というのは離陸にどういう関係で効いてくるのでしょうか。私は流星100m離陸説を支持しようと思います。
パンジャンドラム
- 重量が一定で(燃料消費による重量の変化を無視)、
速度が一定に達した時点で離陸できると仮定し、
滑走中の単位時間当たりの運動エネルギーの変化が一定で(諸々の抵抗や有効仕事の変化を無視)、
単位時間当たりの運動エネルギーの変化が(馬力荷重を算出する際に使用した)馬力の値に比例するなら、
理論上は馬力荷重と発艦距離は反比例するはずです。理論上は。
常識的に考えればこんな雑なモデルで出した式なんて信用してはいけません。
老人と寿司
- そんなこともあろうかと、流星、烈風、彩雲、紫電改の艦上運用型は、普及型とはエンジンを違えて構想されてるんですよ。
片
- >艦載機定数の著しい減少は、新型機によるものだ
この話のモトネタはここだろうと思います。
http://www.warbirds.jp/truth/ijn_cv.html
抜粋「この表では流星搭載の為に搭載機数が減少する(略)新型機である流星の発着問題が響いていると考えて良いでしょう。 しかし流星も満載状態での発艦は困難だったと思われますが、彩雲も心配ですね。満載状態での通常の発艦は相当困難だったのではないでしょうか。」
超音速
- 雷装天山の発艦距離は風速13mで160mぐらいだったようです。
1.で試製彩雲のデータを挙げましたけど、生産型彩雲11型は最高速度は遅くなったかわりに低高度低速性能は良くなったようですので、発艦距離は少し短くてすむんじゃないかと思います。
流星の後期生産型は彩雲11型と同じ誉21型エンジン/離昇2000hpになりますので、雷装でも170〜180m(風速13m)ぐらいで発艦できるだろうと推測します。
超音速
- 搭載機減少のことならば、航空燃料とも関係があるのではないでしょうか。
新型機の燃料所要量が増えても空母側の燃料タンクの容積は変わらないので。
金星ファン
- 超音速さん、ありがとうございます。
天山でさえ160mですか。確かに流星は170mいきそうですね。残念です。翼面荷重や馬力荷重の小さい天山でさえこれほどかかるとは。
もう、流星の自力発艦についての希望は絶ってしまったので、話は変わりますが、RATOの補正を受けての発艦距離を考えたいのですが、RATOの推力400kg×2が加わるとどれほど短縮できるか検討がつかないでしょうか。
パンジャンドラム
- 過去ログ
http://www.warbirds.jp/ansq/22/B2002076.html
それにしても、5.の片さんの話は興味ありますね。
超音速
- 具体的にどれほど効果があるかは流石に推測は難しいのですね。ありがとうございます。
私も五番の片さんの発言に興味があります。流星への誉二一型系統への換装をさしているのでしょうか。
パンジャンドラム
- 十七試艦戦には誉二一型ではなく二二型(実際には二四型)が、十七試艦偵も同様で、流星にも誉二三型やハ四三への換装計画があったことを指しているのでしょう。
けれども、流星は計画段階から母艦での運用には現行の着艦制動装置、制止装置の換装とその重量に耐えるエレベーターの改造または換装が前提となっています。
制動装置は三式着艦制動装置の装備艦であれば解決しますが、エレベーター問題には未知の部分がありますから、流星を満載状態で十分に運用できる母艦は非常に限られる、また、ひょっとしたら無い、と考えても良いでしょう。
離艦距離は各空母での流星のみの同時発艦機数の推算値があるので、そこから計算できるのですが、こうした事情があるので大した意味はありません。
BUN
- BUNさん、ありがとうございます。
二一型系統ではなく二二型系統でしたか。誉のキャブレターは信頼性がボロボロだったとよくいわれますね。ハ42で実績のある燃料噴射装置ならば、実戦での離昇馬力は一割り増しですね。誉の運転制限は火星で問題となった水メタ噴射装置ではなくキャブレターのせいらしいですから。
パンジャンドラム
- 中島製の気化器は日本では最高水準のものです。
適当な事を確認もせずに言うものではないです。
何か確実ではないことに無理やり結論を出してそれをベースに次の事を想像して行くと何処にも行きつけないことがあります。
一つ一つを確かめてそれから進んで行くと良いですよ。
BUN
- 失礼しました…。安易な18気筒+キャブレター=悪、すなわち、誉悪玉論の典型例の主張ですが、これもただの通説に過ぎないので、確かに自分で確認したわけではないです。中島のキャブが優秀なのは知っています。例外的に誉のがボロボロだったと聞いていますが、栄は初期不良を除けば優秀でした。
パンジャンドラム
- 誉二四型が運転制限は解除されるだろうというのは安易な発言でした。撤回します。キャブレターを克服しても、オクタン価や工作精度の悪化もあるかもしれないので。
ところで、800kgの推力は、流星のプロペラ推力に比べてどの程度のものか、どなたかご教授願えないでしょうか。離昇時の推力荷重の向上がどの程度か知りたいので
パンジャンドラム
- 「安易な18気筒+キャブレター=悪、すなわち、誉悪玉論の典型例の主張」
本当ですか、それは。
誉の運転制限や低圧燃料噴射装置導入の経緯について根拠となる史料を上げて発表しているのは多分私だけですので、何だか変な感じがしますね。
「通説に過ぎない」と切って捨てられるとまたまた変な感じです。
こうしたことは次の考えに進む上で大切な部分ですから、いい加減に「あれはこうでした」と決めつけないでよく調べてみると良いですよ。
BUN
- 離艦促進用のロケット実験では合成風速12m/sで約30%の短縮が見られたとのことです。
BUN
- 30%短縮ですか。ありがとうございます。130m以内で離陸できますね。解決しました。
また、誉が安易な18気筒かどうかは確かに私の主観でした。あと、18気筒+キャブレターへの懸念は私も含め多くの方が共有している事で通説という表現をしてしまいました。私も自分の力でできる限り誉の運転制限のいきさつを調べようと思います。
パンジャンドラム