1071 現代の戦闘機の製造方法について。

例えばF−16のように、長期にわたって生産が続くような機体の場合、その数十年の間に、世の中の製造技術全般が相当に進歩していると思われます。

例えば、新しい素材が開発されたり、新しい加工方法が確立されたり、より高い精度で作れるようになったり、新型の工作機械が発明されたり、同じものをより低コストで作れるようになったり、短時間で作れるようになったり。

最近では3Dプリンタの技術も発達しています。

そこで疑問なのですが
@ 同一機種の戦闘機の生産が長期に及ぶ場合は、世の中の製造技術の進歩を常に取り入れながら行われているのでしょうか?

その場合、初期の機体より後の機体はパーツ同士のフィッティングなどの精度も上がっていたりするものですか?

A F−16の場合、最初の型と後の型とで、形状的には全く同じ部分も多いと思います。また部品単位で見て全く同じ形状の部品というのもあるかと思います。

こうした、全く同じ部品、全く同じ形状の部分でも、後の型では精度がより上がっていたり、別の素材に変更されていたり、新しい工作技術を用いていたりするものでしょうか?

分かる方がいらっしゃいましたらご回答よろしくお願いします。

余談ですが、以前F−4の実物を間近で見たことがあるのですが、航空自衛隊の機体の方が、米軍の機体よりパネル同士のフィッティングがキレイ(つまり精度が良い)という印象をもったのですが、その時は個体差があるのだろうと思ったのですが、実は製造方法が違ったのかもしれないなあと思って質問させていただきました。

もっともこの場合は、年月の差ではなく日米の違いなのかもしれませんが。
また、F−4の件はあくまで個人的な印象です。実際は米軍の機体は塗装が分厚くてパネルラインが乱れていただけだろと言われればそうかもしれません。

プラモでいうと、米軍の方はパネルラインのスジ彫りをミスってよれた感じになってました。
たーぼふぁ

  1. 個々の機種に拠って様々な対応がありますね。
    軍用機は能力アップの為に改良が加えられていて
    米軍機などでは同一のサブタイプでも仕様変更を管理する為にBLOCKナンバーという物で区切っています。様々な仕様の物を同一部隊で運用すると整備効率が悪く稼働率が低下するので基本部隊毎は同一仕様で運用をおこないます。
    ただ同一機種において大幅な工法の変更は行わないケースが多いですね。
    機種毎に専用治具を製作して工作するので大幅な工法の変更はコストアップに繋がりますから通常は治具の機体自体の小変更程度で済ませるケースが多いですね。機体の性能アップはアビオニクスの改良などでおこなうのが一般的です。
    勿論工法を変更するケースもあります。FA-18E/Fはアビオニクス変更に伴い胴体の工法自体を変更して襲来の物と比較して一体構造部を多くして軽量化を図っています。
    F-4の場合は空自機と米軍のどのタイプと比較されたのだしょうか?
    工法の変更などは基本的にはないはずです。
    但し空自機は全体的生産時期としては最終版の物で全F-4シリーズの最終生産機も空自機で、日本で見ることの出来たF-4では一般的には米海軍/海兵隊<米空軍機<空自機で新しい機体にはなります。
    また三菱のライセンス生産は日本人特有な丁寧な工作は本国産よりも上との評価もあるようですが工法自体の変更ではないはずです。
    また整備などは空自機は丁寧で入念との定評があり元々運用環境の厳しい海軍/海兵隊機と比較すると見た目も相当差がでているのでそう感じるだけだと思われます。


    Rocks

  2. Rocks様>
    とても詳しいご回答をいただき感謝いたします!
    米のF−4は海軍のものです。たしかに全体的にクタびれていました。
    たーぼふぁん


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